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4.実践作出論 産卵中の親鳩の管理・巣立ちの時期 | |
産卵を終えたら、まずコクシジウムを除去する。 三日間服用させて、三日間ビタミン剤を与え、 そして三日間休んで三日間トリコモナス除去をする。 この際、オオバコを主体としたティーとビタミンを併用し、三日間の薬の投与後もティーを引き続き 四〜五日間与えると良い。 このコクシジウムとトリコモナスは、親鳩がピジョンミルクを分泌する時に、ソノウ中に含まれ、 ヒナ鳩に感染して成長が阻害される危険性があるし、種鳩もヒナを育てるために、体力が低下し、 種鳩自体が発病する可能性を除くための処置である。 ヒナがフ化した直後には、飼料上の調整はほとんど必要としないが、フ化から一週間程度は ピジョンミルクが主体であるから、もち米とか玄米を若干量増加する程度で充分である。 ヒナがフ化した時から、過飲水(※次回で詳説)を避ける為に、アマチャズルやセンブリ等を煎じた ものを飲水器に入れておくと良い。 ヒナ鳩も脚環を入れた頃から、親鳩からもらう餌の中に飼料が含まれる量が増加し、ヒナの成長と 共にピジョンミルクが減じて、十五日目頃にはほとんど餌のみを親から与えられる。 脚環を入れる頃より、小粒をつけ餌として巣房に与え、飲水は低温の場合は湯を入れて与える。 この理由は冷水をのむと親鳩の体温が低下し、疲労の増加の原因となるのを避ける為と、ヒナ鳩の ソノウ中の餌が冷えて体温近くまで温められないと消化が開始されないからである。 ピジョンミルクが止まる十四、五日頃には、飲水にはヨモギをミキサーで砕いたヨモギジュースを 与えると丈夫なヒナになる様だ。 貧血鳩を多く見かけるが、この頃に葉緑素を与えないが為に、 そのまま貧血傾向となる場合が多いようだ。 ヨモギには、駆虫作用があり、強壮剤でもあり、濃葉緑素であるので、一石三鳥の効果を認める。 巣立ちの時期は二十五日でも三十日でも、あるいはそれ以降でもほとんど優劣はない様である。 二十五日巣立ちの場合は親鳩から早い時期に分類される為、成長が一時的に停滞する事があるが、 他方では自立心が出来て良いというメリットがある。 また三十日以降の場合は、発育は順調に進むが、精神的に依存心が強くなるというデメリットもある。 筆者は、巣立ちの時期は、飼育者の個々の考えで、決定して良いと考える。 −22− |
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