奥穂高岳(H21.9.18〜9.20)

9/18(金)1日目

今回の山行は、いよいよ北アルプスの最高峰奥穂高岳を目指すことだ。2年前K君と涸沢へ行った時、奥穂高岳を眺めながら「いつか頂上に立ってみたいね」と話したことを実現させようということでもある。

まず初日は、上高地から横尾まで行き、2日目に頂上に立つ計画である。7時20分K君の車で名古屋を出発。平湯温泉あかんだな駐車場に10時30分前に到着。上高地に11時30分頃入った。休日ほどの賑わいはないものの、さすがに人気の上高地はけっこうな人出である。

食事を済ませ、12時頃第1歩を踏み出した。秋の雲は空高く、天候にも恵まれて上高地からは、穂高連峰が鮮やかにその雄姿を現していた。

途中、明神の穂高神社奥宮で安全登山を祈願し、嘉門次小屋で岩魚の塩焼きをいただいて、本日の宿泊地横尾山荘に到着したのは15時30分頃だった。

    
   明神岳 奥穂神社奥宮                  涸沢小屋から穂高


9/19(土)2日目

横尾山荘を6時30分に出発。「いよいよ憧れの奥穂高に挑戦だ。」と気持ちが高まる。本日も天気は最高。風もほとんどなし。しかも連休は本日からで、休みをもらい1日早く出発したことで混み合いを避けることができる。

本谷橋に約1時間で到着。そして、涸沢小屋へは9時30分頃到着した。早めの昼食で横尾山荘の弁当を食べる。涸沢小屋から上を仰ぐと、これから登る奥穂高岳をはじめ前穂高岳、涸沢岳が迫ってくる。ここで、45分ほど休憩してさあ行くぞ。(10時15分)

ここからは、まだ足を踏み入れていない。涸沢小屋を出発して1時間20分ほどで、穂高岳山荘までの難関ザイテングラートにさしかかった。岩場を一歩一歩慎重に足を進めていく。涸沢ヒュッテやテントが徐々に小さくなっていき、穂高の峰々が大きく迫ってくることで、登っていることを実感できる。穂高岳山荘に12時50分到着。涸沢小屋を出発して2時間30分程度だった。

穂高岳山荘のチェックインを済ませ、しばらく休憩した後、奥穂高岳を目指した。すでに、横尾から標高差1400mを登ってきており、疲労はたまっているものの、天候と景色と登頂したいという気持ちが、足を前へ運ばせた。

穂高岳山荘からすぐのところに、梯子とくさり場があり。足のすくむ岩場がある。山荘からも見えているところであるが、「ここが聞いていた梯子か」と思いながら、慎重に登る。

山頂手前あたりからジャンダルムが、その雄姿を現した。写真では何度もみたジャンダルムが目の前だ。感激だ。そして頂上、3190m、北アルプスの最高峰奥穂高岳の山頂に辿りついた。


         奥穂頂上から槍ケ岳                     奥穂頂上からジャンダルム

北に北アルプスのランドマーク槍ヶ岳、東に八ヶ岳、さらに富士山・南アルプス、西の飛騨側には、遠くに白山、近くには笠ヶ岳、南を向くとジャンダルムから続く西穂高岳への稜線が眺められる。頂上からの眺めは、筆舌に尽くし難いものがある。

ここまで自分の力で登ってきた者だけが見ることのできる眺望である。最高の天気で、最高の景色。K君も幼少の頃から憧れていた穂高の最高峰に立ったことで感動。「いつまでもここにいたい気持ち」と…。K君曰く「山の神が穂高の素晴らしさを伝えようとして、ここに立たせてくれたのだ。」同感である。感謝である。

30分程度の感動を後にして、穂高岳山荘に下山。登ってきた梯子、くさり場を下って本日の日程を終えた。


9/20(日)3日目

昨日予定どおり、奥穂高岳登頂できたので、本日は下山のみで名古屋まで帰ることにした。朝7時に出発。ザイテングラートも慎重に、慎重に。下りの方が危険であることは承知している。それよりも、本日は連休2日目ということで、登ってくる人がとにかく多い。当然登り優先であるから退避する時間が長く、通常涸沢まで1時間30分程度で下山できるところを2時間以上費やした。

涸沢ヒュッテで今回の山行で始めてコーヒーを飲んで休憩を取った。涸沢からの眺めは、昨日にも増して天気がよく、快晴・紺碧の空に穂高の峰々が映える。


          穂高岳山荘から雲海                 涸沢ヒュッテから穂高連峰を振り返る

涸沢から本谷橋、横尾と下っていくが、またまた人が行列をなして登ってくる。老若男女、小学生低学年・幼稚園児とも思われる子まで登ってくる。涸沢泊の人が大半であろうが、涸沢ヒュッテで「今夜の宿泊は布団1枚に3人程度」との声もあった。山の挨拶「こんにちは」、数百人の人と交わした。「涸沢へ涸沢へと草木もなびく」といったところか。

予定をかなりオーバーして13時前に横尾に到着。徳沢、明神と休憩して上高地バスターミナルへ16時30分前に到着。ここでもまた、上高地観光組の帰りのバスへ乗る長蛇の列。約30分程度列に並んでバスに乗車、あかんだな駐車場に帰還した。平湯温泉日帰り入浴で3日間の汗を流して帰宅した。

今回の山行、北アルプスの最高峰である奥穂高岳、憧れの奥穂高岳、日本で第3位の高さを誇る奥穂高岳を登頂できたことは、真に感無量である。登山暦3年程度の初心者にとって、天候、体調、パートナーすべてに恵まれていたことで、登頂できたのだと思っている。今度は、奥穂高岳頂上から見た「あの三角の山へ立ってみたい」ますます山に魅せられた山旅だった。

 

年度別登山口へ  山岳名登山口へ   トップページへ