大台ケ原山(H21.5.2〜5.3)

5/2(土)東大台

5月の連休を利用して、単独大台ケ原に行ってきた。ここは、車で頂上近くまで行くことのできる百名山である。下からの登山道もあるが、バスを利用することとした。朝5時前自宅を出発、名古屋発6時の近鉄に乗り、9時前に大和上市駅に到着。そこから大台ケ原まで約1時間40分ほどバスに乗る。その日の2便であり、乗車したのは4人だけだった。1便は30人ほどだったらしい。

11時過ぎに大台ケ原駐車場(バスターミナル)に到着。少し早めの昼食を取り、早速「日出ケ岳」に向かった。車できているハイキング感覚の人も多く、手軽に行ける頂上だ。頂上でお決まりの記念写真とそこからの遠望をカメラに収めた。天気はいいが、やや霞んでいる。澄みきった日は、富士山まで見えるそうだが、東に南アルプスの峰々が、そして西に大峰山系が望めた。

12時15分頂上を後にして、「正木ケ原」へと向かった。ここは、大台ケ原の紹介ででてくる立枯れの木の多いところだ。昭和34年の伊勢湾台風と増えすぎたシカの影響らしい。現在再生を目指しているとのこと。


             正木ヶ原                          大蛇ー


しばらく行くとビューポイントの「大蛇ー(だいじゃぐら)」に到着。足を滑らせると命のない大きな岩である。大蛇に乗っているような場所から名がついたらしい。腰をかがめて恐る恐る先まで行ってみた。断崖絶壁である。そこからは、「シオカラ吊橋」まで下っていく。休憩して、駐車場まで今度は140mほど上り。最後に一番汗をかくコースだった。2時40分駐車場着。大台荘に泊まる。

 5/3(日)西大台

西大台は、利用調整地区につき、環境庁あて事前申請して、許可を受けた者しか入山できない。さらに30分程度の事前レクチャーがあり、許可証を首からさげて入山する。環境保護のため厳しく制限している。当日入山したのは30人程度だった。

朝8時頃出発、熊の出没情報(昨年の秋出た)もあり、入口で鈴を付けて入山。こういう時単独は、ちょっと不安だ。しかも、入山者は30人程度ということでなおさらだ。周回コース約4時間であるが、時計回りにコースを取った。他の入山者もほぼ同時刻に入山していた。

ナゴヤ谷を下っていく。まさに原生林といった感じである。立枯れのブナや、倒木に付いたコケなど自然のままである。数年前までは規制地区ではなかったから、ツアーの団体も入山し、荒れてきたとのこと。かなり自然に還っている。


          西大台の自然                        西大台のコケ


ところどころで休憩しながら、ヤマト谷、コウヤ谷と赤い橋を2つ超えて、やや登ると、西大台の展望台に到着した。(9時50分)ここから昨日行った「大蛇ー」がよく見える。大台ケ原は、断崖絶壁の上にある台地だということがよくわかる。後から来た登山者にシャッターを押してもらって記念撮影。

ここから引き返して「開拓跡」経由で帰ってきた。途中道に迷うところ数箇所あり。入山者が少なくなった分荒らされていないが、道に迷うので要注意だ。しかもほとんど人に出会わない。最後の方で、監視員の人に出会って名前を聞かれた。入山者をチェックしているようだった。帰りはほとんど上りである。行きがほとんど下りだったので当たり前であるが、昨日と同じで最後に一番汗をかくコースであった。

今回の山行は、単独だったが、登山道を外れたときの対処の方法等勉強になったこともある。日本一雨の多い山で好天に恵まれたのは幸いだった。そして、小鳥のさえずりしか聞こえてこない、静かな山を堪能できたことは、これまでの山行では経験できなかったことだ。それにしても、利用調整地区はまだ、全国でも珍しく、山を大切にしなければならないということを改めて知った山旅だった。


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