2022.7.16(土)〜7.19(火) 聖岳

不安定な天候が続く中、東京のTさんと日本アルプス最南端の3000m峰「聖岳」に登ってきた。山名については、諸説あるようだが、響きがいいので最近よく登られている。とはいうものの北アルプスと異なり、人が詰めかけているわけではない。登山道の崩落個所も多く、苦戦したが、なんとか頂上に立つことができた。にっぽん百名山97座目登頂。


2022.7.16(土) 1日目

Tさんと静岡駅で合流、しずてつの夏山登山バスで畑薙第一ダムへ。約3時間30分の山道だ。さらに臨時駐車場から椹島ロッジの送迎バスで1時間奥へ入る。15時到着だ。朝から雨が降っているが、ここまでは問題なし。明日からの天候を祈るばかりだ。

2022.7.17(日) 2日目

昨夜降っていた雨も止んで、椹島ロッジを6時20分出発。聖沢登山口まで車道を歩く。登山口を7時15分出発。


南アルプス南部の拠点椹島ロッジ

 
 
聖沢登山口

いくつかの沢を渡渉しながら高度を上げていく。崩壊地、トラバース道が多く、気を遣う。北アルプスのようには整備がされていないところも多い。登山口から聖平小屋までを7等分して1/7〜7/7までの標識があるが次の標識までがかなり長く感じられた。コースタイムに対してもかなり遅れていた。やはりガレ場を通過する時間が、通常よりかかっているのだろう。


聖沢吊橋

 
多くのトラバース道あり

聖平小屋に到着したのは、16時15分。結局、椹島ロッジから10時間、登山口から9時間の行程だった。この小屋は昨年営業していなかったが、今年は素泊まりはできる。寝袋は持参しなくてよかったが、食料持参してきた。その分荷物が多いことも登山時間が多くかかった要因だろう。
食堂で自炊して本日は早めに就寝。

 

修理されていないところも

 
 
2日間お世話になった聖平小屋

2022.7.18(月・祝) 3日目

本日は、聖岳登頂後に聖平小屋に戻ってきて、茶臼小屋までの行程を予定していた。4時起床、朝食をとって5時40分出発。1時間ほどしたところでTさんの体調に異変(下痢)が起こり、Tさんは登頂を断念。単独で頂上を目指すことになった。


聖平

 
 
聖岳をバックに小聖岳にて

小聖岳7時20分通過。目の前に聖岳が現れた。もう少しだ。昨日の疲労が残っているが、登るしかない。8時40分、頂上標識が目に入った。きた〜。心の中で叫んだ。頂上には誰もいない。自動シャッターで記念の写真を撮る。頂上から東に富士山、北に赤石岳、南に上河内岳に通じる稜線が眺められる。しばらくこの絶景を楽しんで下山。Tさんが待っているので、ペースをあげて下山。登り3時間、下り1時間30分だった。


聖岳頂上に立つ

 
 
頂上から富士山

聖平小屋に戻り、Tさんと昼食をしたあと茶臼小屋を目指して出発。南岳手前、岩頭を越えたところでTさんの調子がいまいちで、このまま強風の中進むことが厳しいと判断。聖平小屋に戻ることとした。聖平小屋と茶臼小屋は同一の経営だから聖平小屋から茶臼小屋に連絡を入れてもらった。

下山は、横窪沢を予定していたが、前日登ってきた聖沢を下山することに変更。これに伴い、椹島ロッジからの送迎バスにも予約を入れなければならない。携帯の電波の届く場所から連絡出来て一安心。聖平小屋に連泊となった。


頂上から上河内岳方面

 
 
滑落したザックの回収

2022.7.19(火) 4日目

本日は下山だけであるが、椹島ロッジ発12時45分のバスに乗らければならない。登りで10時間かかっているので、下りは7時間とみて、5時には出発することにした。登ってきた道だからある程度、状況はわかっているが歩き辛い箇所が何か所もある。

ガレ場の前でストックを収納しようとしてザックを下ろしたところ、運悪く谷の方へゴロンゴロン。手も足も出ない。30mほど滑落してしまった。不幸中の幸いと言えるだろうか、沢の方で、30mで止まってくれたから助かった。沢を下れば回収できる。沢下りと沢登の練習ができた。と笑い話で済まされて本当に良かった。深い谷だと手ぶらで帰らざるを得なかったのだ。

10時30分聖沢登山口に戻ってきた。ここまで5時間30分、椹島ロッジまで50分で到着は11時15分だった。シャワーを浴び軽食をとってバスの時間を待った。畑薙第一ダムからの予約していた静岡駅行バスにも乗車出来て予定通り今回の山行を終えた。静岡駅でTさんと静岡おでんで軽く打ち上げ、反省会をして帰途に向かった。

今回の聖岳で日本百名山97座目となった。あと3座まできた。8月、9月と予定しているが、予定通り行けることを祈っている。
今回の反省は、やはりザック滑落事件だ。ザックを置く場所、休憩ポイントはよく考えなくてはならないことだ。身に染みて分かった。
 
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