H30.5.3〜5.4 晴れの国おかやま24時間100km歩行

 
「晴れの国おかやま24時間100km歩行」に参加してきた。十分なトレーニングもしていないし、ゴールデンウィーク前半の山行の疲れもまだ残っているので、まったく自信はなかったが、意外や意外完歩することができた。一昼夜寝ないで、ただひたすら歩く。24時間以内という時間制限もあるので、けっこう厳しいものがあったが、素直にうれしい。


H30.5.3(木)〜5.4(金)

前日、岡山市内に住む兄の家に泊めてもらい、スタート地点である「日本三大名園の後楽園」8時に到着。9時からの受付を済ませて、10時のスタートを待った。初めての参加で、とにかく行けるところまで行こうと考えていた。

10時号砲がなり、一般参加者約1000人、親子・グループ参加者約90人がスタート。それぞれ思いをはせて。


さあ歩くぞ!!

 
スタートの様子

最初の12kmは百間川の河川敷を歩く、コース設定もよく工夫されている。マラソン大会のように交通規制がされなく、国道・県道等一般の道路を歩くため随所に大会のサポーター (ボランティア)が立っている。海に近く川幅の広い「一級河川吉井川」を渡る。(約24km地点)

12km地点河川敷エイドステーション

 
吉井川を渡る

山道にも入る。日頃山に登っているのだから「得意な道だ」と言い聞かせると、不思議に他の人より早くなる。山に入る頃夕暮れが近づき、夜間装備を呼びかけられる。ヘッドランプと夜行(夜光)タスキは必需品で、装備していない人は失格になるのだ。(受付でチェック)

山を下り、19時前にチェックポイントの「備前中学校」に到着。朝から日が暮れるまで歩いたのに、43.9km地点で、半分も来ていない。最後まで歩けるのだろうか、心配になる。足は筋肉痛・関節痛で痛いが、まだ我慢できる。ここでは、「卵かけご飯とゆで卵」の炊き出しがあり、おいしくいただいた。ゆで卵の殻に「奇跡を起こしてやりますか」と書いてある。奮い立つ。

山道にも入る

 
夕方の炊き出し「卵かけご飯とゆで卵」 43.9km地点

ここからは、夜間歩行となる。受付の時に配られたくるくる光のまわる缶バッチの装着が指示され、安全歩行を呼びかけられる。22時前、「特別史跡閑谷学校」を通過。22時20分頃閑谷緑地公園のチェックポイントに到着。ここでも炊き出しが行われていた。今度は「おにぎりと豚汁」だ。さすがに夜は寒いので、暖かい豚汁をおいしくいただいた。


閑谷学校22時頃通過

 
夜食の炊き出し「おにぎりと豚汁」59.2km地点

夜間歩行は続く。閑谷緑地公園からしばらく登りの道となる。月や星が出ていたかと思うと、突然の雨に見舞われた。大気が安定していなくて、短時間ではあるが、雨具を取り出した。気温も低く寒さを感じる。コンビニで軍手を買う。和気駅0時頃通過。しばらく歩くと土手沿いの道がある。ガードがないので、5kmくらいだろうか、消えないろうそくが10m間隔程度で置かれている。主催者の気遣いが感じられる。

2時15分頃76.6kmのチェックポイントに到着。ここでも炊き出しがあり、今度はあったかいうどんだった。おいしい。さらに夜間歩行は続く。最後のチェックポイント86.1kmを4時25分通過。もうすぐ夜明けだ。後15kmほどだ。頑張ろう。この頃、今度は睡魔との戦いとなった。眠くて眠くて足がふらふらしている。夢遊病者のようだ。一度止まって、レモン入りのキャンデーを食べる。

  

消えないろうそく 堤防沿いに5kmほど置かれていた

 
夜が明けてきた ゴールまでまだまだ

夜が明けて明るくなった。旭川を渡り、川沿いの堤防にさしかかったところで岡山市内の高いビルが見え始めた。もう少しだ。「頑張れ足」 とつぶやき、奮い立たせる。

午前7時21分、やっとゴールだ。制限時間の24時間をクリアできた。100kmは長かった。両手を上げてゴールした。素直にうれしかった。


ゴールが近くなった

 
ゴ〜〜〜ル


21時間24分 249位/995人

今回の大会には、半年前からエントリーしていた。マラソン大会はこれまでも参加してきたが、歩行の大会は初めてだ。しかも100kmはちょっと厳しいと思っていたが、人間やればできるものだ。

歩きながら考えていたが、どうしてこんなに苦しいめをして歩くのか。ばかなことをやってるなあ。ビール飲んでテレビで野球見ていた方がよっほど幸せではないか。と。

「不屈の精神、自分に打ち勝つ」と完歩証明書に書いていただいているが、確かにそれはあるかもしれない。私の場合は、なにか目標をもって行動することが生きがいにもなっている。

完歩したからと言って、この歳だから、今さら人生が変わるかということはないし、変える気持ちもないが、生きていくうえで自信にはなると思っている。

最後に、サポーターの方に感謝したい。夜中にまで出動していただいて、炊き出しやら警備・案内をしていただいた。最後は多くのサポーターが笑顔で迎えてくれた。

そして参加者約1000人の方にも感謝したい。1人だけで同じコースを歩けといわれても絶対無理だ。多くの人と苦労を共にしたことの想い出は忘れられないものとなった。

人生の忘れられないページが一つ増えた。
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