H29.10.15〜10.28 ネパール1 トレッキング編

ついに、ネパールトレッキングの夢を実現した。今回5回目となるSAさんに連れて行ってもらったのだが、今回のトレッキングコースは、聖地ゴサインクンドを訪ねるコースを選んでくれた。久しぶりの海外、戸惑うことも多かったが、ヒマラヤの山々は想像通りの美しさ。そしてネパールの歴史、文化に触れたトレッキングだった。

さらに、SAさんの良く知っている現地の旅行会社 (ネパールには大手の旅行会社はなく、4人の会社) のプランで、こちらの要望に応えてくれる個人旅行に近いプランのため、ネパールの人々の生の姿、生活に触れることができた。かなりディープな旅で、貴重な体験をしてきた。

H29.10.16(月) 1日目 カトマンドゥ⇒ドゥンチェ

1日目は、首都カトマンドゥから登山口のドゥンチェまで、車での移動だ。朝8時旅行会社の社長夫妻と私のためにと日本語のわかるガイドが宿泊先のホテルに来た。ここからスタートだ。混雑するカトマンドゥの街を抜けると、少し普通に走ったが、今度は悪路だ。2年前の地震の影響というよりも、道路のメンテナンスがされていないようだ。14時45分頃ドゥンチェの街に到着。休憩、昼食時間も入れて7時間弱の車の旅だった。


ドゥンチェで宿泊したロッジ

 

ドゥンチェの街並み

 
H29.10.17(火) 2日目 ドゥンチェ(1950m)⇒シン・ゴンパ(3350m)

いよいよネパールのトレッキングが始まる。我々2人とガイド・ポーター4人での山行だ。7時30分前出発。吊り橋もあって、日本でもありそうな渓谷を登っていく。こちらのトレッキングコースは、地元の人の生活道路でもあり、民家の前をとおったりする。

 
ドゥンチェから45分ほどのにある吊り橋

 
渓谷を登る

今日は、標高1950mのドゥンチェから標高3350mのシン・ゴンパまでの標高差1400mを予定している。ヒマラヤの山々はまだ見えなくて、樹林帯の中をひたすら登るだけだ。14時10分シン・ゴンパの入口到着。本日の宿泊は「RED PANDA HOTEL」、ホテルといっても山小屋であるが、日本の山小屋のように大部屋ではない。だいたい2・3人の部屋でベッドとなっている。ホテルとか山小屋でなくてロッジだ。ビールで疲れを癒す。

ホテルの前に千手観音像のあるお寺があり、のぞいてみた。

 
ゴンパ(寺院)

 
ビール「エベレスト」で疲れを癒す

H29.10.18(水) 3日目 シン・ゴンパ(3350m)⇒ラウルビナヤク(3930m)

高度順応しなければならないので、本日の予定は午前中で終わるスケジュールとなっている。本日宿泊予定のラウルビナヤクまで、標高差約600mだ。7時50分シンゴンパを出発。
約2時間登ったところ、チャランパティ(3654m)でTeaTime。これまで、樹林帯の中だったため、展望がなかったが、「ランタン」がきれいに見えるところまで登ってきた。登り始めて初めてのヒマラヤ山脈だ。スケールの違いとその白さに感激。

 
チャランパティから「ランタン」

 
ラウルビナヤクから「ガネッシュ」

11時47分、ラウルビナヤクに到着。ガイドブックにも、ここは感嘆するほど眺めが良いポイントと紹介されているが、東のランタンから西のガネッシュまできれいに眺めることができた。残念ながら本日はマナスルはを頭だけしか見ることができなかった。




ガネッシュ〜チベットレンジ〜ランタン

 
H29.10.19(木) 4日目 ラウルビナヤク(3930m)⇒ゴサインクンド(4380m)

朝起きて外に出る。快晴だ。前日見えなかった「マナスル(8163m)」が姿を現せてくれた。夜明け前から三脚を据えた人たちが5・6人。マナスルにカメラが向いている。気持ちは世界共通のようだ。

ピンクに染まるマナスル。徐々に色を変えていく姿は筆舌に難い。行った人の特権だ。時間の経過とともに、左(西)から、マナスル、ガネッシュ、チベットレンジ、近くのランタンまでの大パノラマが、青い空に白い山々を浮き出させる。ちなみに宿泊したロッジの名前は「Hotel Morning View」


 
朝日をあびるマナスル

 
青い空に浮かび上がるマナスル

 
ランタン

 
ガネッシュ

さて、今日も高度順応しながらのトレッキングなので、午前中だけのスケジュールとなっていて、聖地ゴサインクンドを目指して7時52分出発。渓流の音が近づいてきて、滝・湖が現れる。こんな高地によくもこのような湖ができたものだと…。

やがて、ゴサインクンド湖のほとりにある聖地ゴサインクンドに到着。10時38分

早く着いたので洗濯をした。夜中も外に干していたら氷点下に下がったのだろう。霜がきていて、靴下が「カチンコチン」になっていた。さすがに4000mを超える高地、すでに富士山の高さを超えている。
 
落差100m(はあると思われる)滝

 
ゴサインクンド湖

標高は4380m、高山病の兆候はないが、さらに高度順応するためにも、ポーターの勧めもあって、午後からゴサインクンド湖を1周してみた。

 

聖地ゴサインクンドの寺院

 
ゴサインクンド湖1周

H29.10.20(金) 5日目 ゴサインクンド(4380m)⇒ゴプテ(3430m)

本日も快晴。だいたい午前中は快晴の日が多い。本日はゴサインクンドを後にして、今回のトレッキングの最高地点となる「スルジェクンド(ラウルビナヤク峠)」を通ってコプテまで、約8時間のスケジュールだ。ゴサインクンド湖を振り返ると、湖面が鏡になって周囲の山を映し出している。ゴサインクンドに別れを告げて、マナスルも見納めとなった。

 

ゴサインクンド湖を振り返る

 
 
マナスルも見納め

ゴサインクンドから約1時間10分、標高差約230mを登ると、スルジェクンド(トレッキング最高地点)だ。「思えば高いところへ来たもんだ。♪」記念撮影して、お互いの栄誉をたたえた。

 
今回トレッキングの最高地点スルジェクンド

 
スルジェクンド

ここから一気に下っていく。フェディで昼食。昼食後は少し下って、登っている。アップダウンをいくつか超えて、本日の宿泊先ゴプテには15時14分に到着した。さすがに5日目少し疲れてきた。


H29.10.21(土) 6日目 ゴプテ(3430m)⇒クトゥムサン(2470m)

徐々に高度を下げていく。本日は約1000m高度を下げる。ゴプテ7時33分出発。マギンゴート12時到着、昼食。約1時間の休憩を取って、さらに下っていく。段々畑の広がるクトゥムサンに到着したのは15時50分だった。


クトゥムサンのロッジ

 
 
マカロニスパゲッティとオニオンスープ

予定では、さらに翌日7・8時間歩き、翌々日も5時間程度歩く予定だったが、ショートカットでバスの来ている村があるという。ここからその村まで3時間程度で、下りオンリーだという。SAさんと顔を見合わせて即予定変更。さすがに6日間歩き続けてきた。疲れも出てきている。翌日その村に下山することにした。


H29.10.22(日) 7日目 クトゥムサン(2470m)⇒シャヌート(約1300m)

クトゥムサンのロッジを8時25分に出発。地図にない道だ。ガイドよりもポーターの方が良く知っていて、後をついていくことにした。登山道というよりも地元の生活道路で、道すがら村の生活に触れながらの下山だ。焼酎の原料となる粟や稲の栽培をしている。子供が元気に遊んでいる。50年以上前の日本の農村の姿のように思った。
 
段々畑

 
通り道に作られたブランコ

12時15分、シャヌートの街に到着。今回のメインのトレッキングを終えた。7日間よく歩いたものだ。2人ビールで乾杯、お互いの頑張りをねぎらった。
後は、明日のバスと旅行会社の準備してくれる車を待つことになる。


H29.10.23(月) 8日目 シャヌート(約1300m)⇒ナガルコット(バス&車)

8時30分発のバスに乗るため、ロッジを8時15分頃出発。すぐにバスが来て予定時刻の10分前に出発した。それにしても路線バスに乗るという経験は、通常のツアーではまずないだろう。ネパール5回目のSAさんも初めてだった。バスストップの標識もないし、時刻表なんてなおさらで、よくわからないシステムだ。ガイドとポーターがいなければまったくわからない。貴重な体験だ。

記憶が怪しいが、1時間30分ほど悪路をバスで移動。待ち合わせた街で下車。旅行会社の準備してくれた車で本日の宿泊先、ナガルコットへ向かった。ナガルコットは、約2000mの高地で、久しぶりにロッジではなくてホテルに泊まった。田部井さんもこのホテルに泊まったようだ。


リゾートホテル「THE FORT RESORT」

 
JUNKO TABEI&HER TEAM


H29.10.24(火) 9日目 ナガルコット⇒チャングナラヤン(ミニトレッキング)

ナガルコットは、カトマンドゥから近くてヒマラヤを眺められる人気のビューポイントということで、トレッキングをしない人も手軽に来られて、観光客の多いところだそうだ。朝5時30分に起きて日の出を待った。あいにく本日は天気が今一つで、日の出前に「エベレスト」のシルエットしか見ることはできなかった。
 
 
エベレストのシルエット

 
チャングナラヤンへの道

さて、本日はミニトレッキングが予定されている。宿泊したナガルコットからチャングナラヤン(世界遺産)を経由して、バクタブルまで歩く予定だった。
ナガルコットを7時52分に出発。途中の道は非常にわかりにくく、ガイドも村の人たちに何度も尋ねていた。

11時40分世界遺産のチャングナラヤンに到着。さらに午後からバクタブルまで歩く予定だったが、また予定変更。ここから路線バスでバクタブルの街まで行くことにしたので、最終的に今回のネパールトレッキングは終了した。

(チャングナラヤンの遺跡等から以降は、別ページに掲載)

9日間(1日移動日あり)のトレッキング、よく歩いたものだ。しかし、終わってみれば早かった。9日間も経過したとは思わない。このホームページを作成しながら、再度地図を広げて思い起こしながら綴っているが、その時の感動がよみがえる。

今回英語の堪能なSAさんに連れて行ってもらったために、不自由はなかったが、英語が話せると世界中の人たちと話ができて、もっと楽しいトレッキングになるだろう。次回機会に恵まれたら、エベレストの近くまで行ってみたいと思っている。また一つ目標ができた。


年度別登山口へ  山岳名登山口へ   番外編へ   トップページへ