大山(H22.6.23)

梅雨の合間とナイターとナイターの合間をぬって、ふるさとの山「大山」に登ってきた。6月22日、6月23日と米子で開催されたプロ野球(広島VS阪神)の観戦のため、タイガース仲間十数人と米子へやってきた。せっかく米子へ来て、全国的に人気のある「大山」(NHK日本の名峰 おすすめの山投票 第3位)を、下から見るだけではもったいない。荷物の中は、タイガース応援グッズと登山グッズの同居だった。

岡山で生まれた私にとって「大山」は、子供の頃から親しんできた山だ。と言っても、頂上まで登ったこともないし、毎日拝めるところに住んでいたわけでもないが、「大山」は、中国地方の最高峰であり、ふるさとの響きを感じる山だ。

前日、ナイターの後、深夜まで祝勝会をやっていたので、ほとんど寝不足だったが、予定通り実行することにした。米子駅7時20分発大山寺行きのバスに乗って登山口へ向かう。山の道は普通、つづら折になって、高度を上げていくが、ここの道は、ほとんどカーブなしの直線道路で、大山寺まで上っているめずらしい道だ。

バスは、8時14分定刻に大山寺のバス停に到着した。バスの停留所から少し大山寺方面へお店の立ち並ぶ道を進み、右に折れて大山寺橋を渡ったところに登山口がある。登山届を提出して登山を開始した。(8時25分)


          大山寺橋から大山を臨む                      阿弥陀堂


10分ほど登ったところに「阿弥陀堂」がある。室町時代の建物で、大山寺に現存する最古の建物らしい。安全登山を祈念して、登山道に戻った。

登山道は、「一合目」から全て「合目」の標識があり、また、標高も100mごとに標識があって、高度を確認できる。また、道も階段状に良く整備されている。ただ、この階段状の道は、一定の歩幅を合わせにくく、私は好きではない。登りは階段のところで大股になるし、下りも飛んで下るようになってバランスが悪いからだ。

四合目で一息入れた。このあたりまでは、ブナ林の中を歩くが、六合目あたりから低木になって開けてきた。天気がよければ、このあたりから日本海を眺めることができるのだか、本日は、残念ながらガスで全く下界を望むことができなかった。もう一度八合目で一息入れた。このあたりは特別天然記念物「ダイセンキャラボク」の群生地だ。高山植物も咲いていて、写真に納めた。

八合目から九合目は、早く感じられた。このあたりから緩やかな登りの「木道」となっている。自然保護のため、頂上付近は、全て「木道」となっている。弥山頂上(1709m)に到着したのは10時25分だった。登山口からちょうど2時間だった。ガイドブックでは、登り3時間30分、下り2時間30分となっているが、かなり多めに見ている。私とほぼ同時刻に入山した人(女性)も同時刻に頂上に到着していた。10人程度のパーティの方々も2時間30分程度だったと思う。

さて、頂上からの眺めであるが、頂上付近は20〜30mの視界であり、なんともならない。海の眺められる山としても知られていて、天気がよければ、日本海、宍道湖、遠く隠岐の島などを眺めることができるのだが残念だ。


           ダイセンキャラボク                       頂上付近の木道


自動シャッターで記念の写真を撮って、寒いので避難小屋で昼食を取り、早々と下山することにした。避難小屋にある温度計を見ると12℃だった。

来た道を下った。一合目、阿弥陀堂を、少し下ったところから、大山寺への道が分岐している(僧兵コース)があるので回遊した。林の中を抜けて、佐陀川の中を石伝いに渡ったところに大山寺本堂があった。ここまで頂上から1時間40分程度だった。

大山寺にお参りして、バス停まで戻ったが、バスの発車までは2時間ある。あらかじめ時刻は調べてあったが、早すぎたので、一人打ち上げして、大山自然歴史館と大山情報館を見学して時間をつぶした。

今回の山行は、日を選べなかったため、曇り空で視界はきかないことはわかっていたにも拘わらず決行した。ふるさとの山でもあるので、また実家に帰る時に来てみよう。野球観戦を兼ねた山行計画だったことで、山の神様が少々ご機嫌うるわしくなかったのだろう。山はやはり、天気によって楽しさが違うことを、改めて知った山旅だった。


          大山寺本堂                          大山寺への石段


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