恵那山(H22.6.12)

恵那山に登ってきた。名古屋から日帰りできる百名山だ。4つの登山ルートがあるが、今回頂上への最短ルートである、長野県側の「広河原ルート」を選択した。

朝5時過ぎ自宅を出発。K君との待ち合わせ場所の上小田井駅へ。K君の車で上小田井を6時15分出発。中央高速道で一路登山口へ向かう。天気も良く、中津川付近からどっしりと構える恵那山が現れる。岐阜県側からのルートは、中津川ICで下りて登山道へ向かうが、広河原ルートは、恵那山を貫く8.6kmの恵那山トンネルをくぐって、園原ICから登山口へ入る。

7時30分、ゲート前駐車場に到着。30〜40台の駐車スペースも、この時間すでに満車に近い状況だった。関東方面、関西方面のナンバーも散見される。百名山だからか?

駐車場から登山口までは林道を歩く。落石の危険があるため、登山口までの林道は車では行けない。途中数か所で大きな石が林道を遮っていた。約30分歩くと登山口だ。「安全の碑」と書かれた慰霊碑を兼ねたポストに登山届を入れて登山開始。

まず、沢を渡す橋を渡って登りとなる。数年前、増水時にこの橋が流され、無理にこの川の中を渡ろうとした夫婦が流され、奥さんが亡くなられたらしい。「増水時渡行禁止」と看板が掲げられていた。亡くなられた方には、申し訳ないが自己責任の部分もあるのではなかろうか。そもそも天気予報等で山行を決行するかどうかの決定もしかり、増水している沢を何が何でも渡ろうとする理由があったのか。山登りは、常に冷静な判断が求められる。


          恵那山広河原登山口                    登山口の沢にかかる仮設橋


さて、いきなり急登である。最短=急登であることは、わかっていたが、ちょっときついものがある。このルートは、9年前に開かれた新しいルートであるが、登山道は良く整備されていた。地元の方が整備しているらしい。途中2ヶ所で、登山道を邪魔する笹を切り開いている方がいた。

ただ、このルートは、ポイントとなる場所とか、休憩地点が少ないため、標識が少ないし、頂上までのおおよその時間がわかっていても、今標高はどのくらいなのか、頂上まで後どのくらいかかるのかは、地図を読んで推測することになる。5万分の1の地図にもポイントが表わせていない。読図の必要性を感じた。登山道は、迷うことはないため、ほとんど地図は見ないが、こういうところでしっかり訓練した方がいいと、後で思った。

,190mの頂上に11時15分に到着した。登山口を出発してちょうど3時間だ。それにしても標高差1,100mを3時間で登るのだから、急登であることは間違いないだろう。


          恵那山山頂                             山頂付近

頂上からの眺望は全くもってない。登ってくる途中で「中央アルプス」「南アルプス」を薄らと眺めることができたが、頂上は木々で覆われていて開けていない。頂上付近で持ってきたおにぎりで昼食を取った。K君の持ってきたストーブでお湯を沸かしてコーヒーをいただいた。

頂上付近で約1時間過ごして下山することとした。(12:15)来た道を下山するが、上から見ると、やはり急登だったことを知ることができる。途中2ヶ所で休憩を取ったが、標高差1,100mを2時間で下山した。

登りも悩まされたが、下りも小さな虫に悩まされた。顔や手にまとわりついてくる。耳の中に飛び込んでくる。季節のせいなのか、この山に多いのか。蚊取り線香をぶら下げて登ってくる人もいた。

下山して、登山口の沢で頭から水をかぶった。気持ちいい。夏を思わせる気候で暑かったので最高に気持ち良い。登山口から林道を歩いて駐車場へ帰ってきたのは3時前だった。

園原ICに入るまでに、月川温泉があるのをあらかじめ調べていた。近くの昼神温泉ほど知られていないので人も少ない、一軒宿の温泉だ。日帰り入浴し、缶ビールで打ち上げて(気の毒だけどK君はノンアルコール)名古屋へ。

山の楽しさは、選択したコースにもよる。ガイドブックによれば、「神坂峠ルート」は、時間はかかるが、御嶽山、中央アルプス、南アルプスを眺めながら登れるようだ。今度登るときは「神坂峠ルート」にしよう。

今回の山行、「百名山」を登ったという軌跡は残ったが、山登りはそれだけではないと思っている。百名山に拘って登っている人が多い。それも否定はしないが、私は、楽しい山登りができればいいと思っている。自分が求めている山は何だろうと考えさせてくれる山旅だった。

 

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