すすき野歌壇  ◎みなさまからの短歌をご紹介いたします。 
◎ご応募はこちらへ。一人何首でも可。
 
 
 
   
   
 

 

◎月に1回ずつ、傘朽怪児(仮名)氏の選を経て、ここに紹介してまいりますので、ふるってご投稿ください。うまい・へたは問いません。ただし、同氏のあやしい美意識、独断と偏見についてはご容赦ください!

◎題は自由。できれば、すすき野地域の雪月花、この町での生活実感を率直に表わしたものを。


◎筆者名は、本名でもペンネームでもメールネームでも可。




 【12月〜1月】
 

無聊、無聊…。光陰速し 訪うひとなく 病み臥すときはつとに侘しく

 

道に敷くもみじ葉拾ひて陽にかざす 少年の日の恋 サクラ貝のうた

 

白みたる日脚 林を縫い洩れて 朽ち葉色したきみが瞳に

 

風さむし残菊に射す陽の清さ 貧しき生活(たつき)いまは狎れたり

 

熟れ柿に薄日よふよふ届きたり ねずみ色した木立のなかに                                 


                         
 

                  ──風狂子

  


 【2月】
 
見上げれば冬枯れた野に月皓し 友なく黙し坂のぼりいて



花影をゆすりて清く鳥啼けば 病むこころにも春は来たるか



空澄みてそよ風わたるあたたかさ 花粉とぶ日は家にこもりて



新年度 住民調査の駐在に「無職」と呼ばれ気メゲるひと日


                              ――風狂子

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