キットはシュペーが艦橋の探照灯を前面に移してレーダーを増設した最終
時、シェーアが艦橋と艦首を改装した1940〜41年頃、リュッツオー(ドイッ
チェランド)は艦橋や後部マストを改装した1940年頃のキット化のようです。
それぞれの部品割は、
1パーツ(主砲、単装砲、連装高角砲、単装機銃、測距儀、魚雷発射管など)
2パーツ(艦載機、艦載艇、探照灯、舵、錨、スクリュー、展示台など)
手すり
以上/シェーア・シュペー・リュッツオー 共通
3パーツ(後半部の甲板、セルター甲板、煙突、連装機銃など)
以上/シェーア・シュペー 共通
船体(右舷、左舷)
以上/シェーア・シュペー・リュッツオー 差し替え
4パーツ(前半部の甲板、各種マスト、艦橋、デリック、ネームプレートなど)
以上/シェーア・シュペー 差し替え
甲板(1枚)
3パーツ(艦橋、セルター甲板、煙突、デリック、ネームプレートなど)
以上/リュッツオーのみ
で、細かい部分までは見ていませんが、艦橋や煙突といった特徴的な部分はもちろん、船体が各艦用にそれぞれ金型が起こされているので、フジミのWLでは表現できなかった煙突直後のマストの形状や艦首の違いといった部分も表現されています。ただシェーアとリュッツオーの船体はキットの状態では装甲板の高さが低いような気がしますが、この辺は手元に明確な資料が無いので次に東京に行く機会が有った時にでも捜してコメントを付けようと思ってます。
個々の部品のモールドはそれほど良くありません。評価表に「だるい」と書いた通り田宮の1/350ビスマルクと比べるとシャープさに欠けるような気がします。他に気が付いた所としては、デカールの旗がいずれもカギ十字の部分が鉄十字に変わっています。そこだけ間違っている訳ですが、ヨーロッパの飛行機モデルはパッケージにもデカールにも意図的にカギ十字を付けないという話を以前聞いたことがあるので、あるいはその辺の配慮が有るのかもしれません。
模型の全長は約47cm、部品総数約200個と腕をふるうには大きさ・スケールとも手頃なものです。シャープさに欠けるモールドにはかなり手こずるだろうと思いますが、資料を揃えて作ればWLに無い楽しさが得られるんじゃないかな、とそんな気がしています。
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