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『リベンジ・マッチ』(Grudge Match)['13] | |||||
監督 ピーター・シーガル | |||||
還暦前のトムによる『トップガン マーヴェリック』も凄かったが、こちらは古稀のデ・ニーロと古希前のスタローンによるロッキー VS レイジング・ブルなのだから、恐れ入る。手元にあるチラシの裏面に記された「まさかのドリームマッチ、スタローン(67歳) VS デ・ニーロ(70歳)」が圧巻の作品だった。 トムの相手役のジェニファー・コネリーが十歳下のアラフィフだったように、スタローンの相手役キム・ベイシンガーが還暦という配役ながら、揃いも揃って若さと活力を取り戻していく過程に圧倒された。全く凄いものだ。 また、ヘンリー・“レーザー”・シャープ(シルベスター・スタローン)、ビリー・ザ・“キッド”・マクドネン(ロバート・デ・ニーロ)、それぞれのトレーナーがなかなか好かった。キッドのトレーナーを務めた訳あり息子のBJ(ジョン・バーンサル)の言う「困ったおじいちゃんだ」にもほくそ笑んだが、何と言っても、レーザー旧知の車椅子トレーナー、ルイス・“ライトニング(稲妻)”・コンロン(アラン・アーキン)の人物造形が素敵に洒落ていて、二人の交わす言葉が実にユーモラスで、しばしばにんまりした。 レーザー再起の手始めが生卵ドリンクなのは必然という外ないが、キッドの経営するバー“ノックアウト”のショーが、どこか『キング・オブ・コメディ』['82]風であったところに感心した。 そして、チラシの表に記された「ハナタレ共、これが人生賭けた 戦いだ」が茶番にならないだけのファイトを繰り広げていたことに、唖然とさせられた。二人とも凄い役者だと改めて思うとともに、十年後にトム・クルーズが何をやってくれるか、楽しみにもなった。 | |||||
by ヤマ '22. 7. 4. BSプレミアム録画 | |||||
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