KATOAYUの全国鮎友釣漫遊記

九州


2011/9/9:球磨川 (人吉温泉泊)

先日の台風12号による大雨により、静岡県内だけでなく中部地方の多くの河川は増水により暫くは友釣りは出来そうもない。そこで影響の少なかった九州地方の状況をネットで調べると、丁度大鮎釣で有名な球磨川は釣が可能であり、又暫くは良い天気が続きそうとの事で、急遽宮崎フェリー、旅館の予約をして釣行を試みた。
大阪南港よりフェリーで7時半に宮崎港に到着、すると良いはずの天気予報が外れ、急に小型台風が近づいている影響からか人吉に向かう途中はずっと雨で嫌な予感、しかし県境のえびのトンネルを過ぎると急に明るくなってきて雨はパラパラ状態になり、人吉市内に入る頃には完全に上がっていた。今日の午後はポイント調査にあてるつもりであったが、台風が近づいおり、明日からの天気がどうなるか解らないので、急遽釣をする事にした。くまがわおとり店で日鑑札と囮を2匹購入したが、囮にもビックリ、静岡では考えられない様な大きさで、小でも22、3cm、大は24〜25cmもある大鮎である。ポイントに関して囮屋で尋ねると、球磨川が初めての釣り人でも比較的入川し易しいポイントに車で案内するとの事で案内して頂いた。ここは木綿葉橋の下流で川辺川合流点のやや上流になり、昨日静岡の釣人が10匹以上掛けたポイントとの事。合流点付近には数人の先行者がいるが、此処は誰もいない。ガンガン瀬の脇から始めるがアタリはなく、ガンガン瀬の開きのへ移動して30分程で待望のアタリがあり、凄い力で下流へ走り始める。流れが割と緩やかなので竿を立てて堪えるが、それでも止まらず下流へ引っ張られる。2、30m下のトロ場へ誘導して、何とかタモへ吊し込む。最初から26cmの大型が簡単に釣れてしまい、球磨川の凄さを感じる。しかしとてもおとりに使える大きさでは無いので、養殖囮はかなり弱っていたけれども、何とか泳ぎそうであったのでそのまま続ける。手ごろな野鮎が取れたらガンガン瀬へ戻って攻めるつもりでいたが、その前に他の釣人が入ってしまい、ポツポツ大型を掛けていた。そのまま深瀬で続けるが、その後あたりは無く、囮を2匹目の養殖に変えても一緒であった。その内に曇り空から止んでいた雨が落ち始め、しばらくすると本降りになったので納竿とした。明日からの釣が出来るか心配になる。
使用仕掛:水中糸複合メタル0.2号(付け糸0.8ナイロン)、鼻環フック付、鼻環廻りフロロ2号、ハリス2号、針無双8.5号3本錨、背バリ使用、使用竿:メガトルクV


2011/9/10:球磨川 (人吉温泉泊)

昨日の夕方の雨は直ぐに上がり、雨量も大した事は無かった様で、朝起きると日が差しており今日も無事に釣が出来そうだ。昨日の囮屋で日鑑札と囮大小4匹と多めに購入して、戦の瀬と三波迫の瀬の入川経路を聞くと今日も案内すると言う、流石に今日は遠慮して地図で教えて頂く。取りあえず戦の瀬へ向かうと駐車も可能で、先行者は4名が瀬頭から中程に入っていたので、もし大型が掛かっても下のトロで取り込みが出来ると思い落ち込みの上のガンガン瀬へ入る。養殖囮ではとても入る様な流れでは無いのでまずは瀬脇を攻める。15分程で良いアタリがあり、ガンガン瀬を下流へ走る。竿をたてながら下のトロ瀬へ走り、寄せようとするが中々寄ってこない。5分程でやっと弱りタモで掬う。25cmが背掛であったが、囮にするには躊躇われたので、そのまま同じ養殖囮で同じようなポイントで続けると15分程で今度は24cmと普段では囮には使わないが、球磨川では囮ごろが背掛で釣れた。これを囮にして流芯を引くと、ほとんど入れ掛で強烈な当たりがあり、向こう岸へ向かって走ったので、竿を立てて堪えると、今度は下流へ走り始めた。先程と同じ様に下のトロ場でやり取りをするが、割とすんなり寄ってきたのでそれ程大型では無いと思い、タモで掬うと、先程のより一回り大きかった。後で測ると27cmと自己最長記録タイの大きさであった。流石に天然囮は元気が良くまだ十分に泳ぎそうであったのでそのまま一時間程続けたがアタリは無く、流石に弱り泳ぎが悪くなった。そろそろ2匹目の養殖囮に変えようかと竿を下に下げた途端に強烈なアタリがあり、下流へ走り、竿が伸されそうになったので、慌てて下ろうとして足を一歩踏み出した途端に腐った垢に足を取られて大転倒、慌てて竿を立てるが間に合わず、痛恨の高切れで天然囮もろとも失う。それでも午前中に4匹が掛ったので満足して、午後に期待して昼食とする。午後は釣人が少なくなり自由に移動できる様になったので、ガンガン瀬の上流辺りまで攻めたが、アタリは無かった。養殖囮も十分に用意してあったので、新しい囮に次々と替えて彼方此方を攻めたり、錘を使って沈めたりとしたが、根掛かりで囮を失うばかりで全くアタリは無かった。周りもあまり掛っている様子は無く、4時で納竿とした。
その後、戦の瀬と共に有名な三波迫の瀬を見に行ったが、慣れないととても竿が出せる様なポイントでなく、掛けても取り込みに難儀をしそうな瀬であった。それでも何人かの釣人が竿を出していたが、掛かっている様子は無かった。
使用仕掛:水中糸複合メタル0.2号(付け糸0.8ナイロン)、鼻環フック付、鼻環廻りフロロ2号、ハリス2号、針無双8.5号3本錨、背バリ使用、使用竿:メガトルクV


2011/9/11:球磨川 (人吉温泉泊)

今日は球磨鮎釣バトルが開催されるとの事で球磨川が混み合いそうだったので午前中は川辺川で時間をつぶして、午後に球磨川本流へ戻って来ることとする。囮屋で午前中の分として囮2匹と日鑑札を買って川辺川上流部を目指す。途中主だった瀬にはポツポツと釣人は入っているが、それ程多くない。発電所辺りに来るとトロ場に大鮎が群れており、瀬に着いている鮎は少なそうである。下流部へ戻り木綿葉橋から見ると下流の良い瀬には数人の釣人が見えるが、上流部の瀬には見当たらない。もしやと思い入川を決めて、1時間程主だったポイントを攻めるが、全くアタリは無い。下流部の瀬に移動して中程で始めるが、やはりアタリは無い。先行者に聞くと朝からやって1〜2匹との事であまり期待できない。昼過ぎになったので球磨川本流への移動を決める。
途中、もう一度囮屋へ寄り、午後の分として2匹を購入してから戦の瀬へ移動して昨日と同じポイントで2匹目のドジョウならず大鮎を狙う。大会の決勝戦は人吉市内の公園前で行われるとの事で釣人は多く無かった。今日は夕方迄釣りたいと思い、暫くは周りの見学して3時前から始める。1時間程でアタリがあり、やはり下のトロ場迄下り、やり取りをするが、昨日迄の様に時間が掛らず、手元に寄ってくる。おかしいと思い良く見ると鮎が一匹しか見えない。バラしたのかと心配していると野鮎には針が背に掛っているが、どうも囮が居ない。掛かり鮎をタモへ入れると養殖囮と同型の24cmと囮頃であった。囮は鼻環周りの糸が切れて逃げてしまっていた。昨日の夜に旅館で仕掛けづくりをしたのだが、暗い事と酒を飲みながらであったので、結びが完全では無かった様だ。早々に仕掛けを張り直して、掛かった野鮎を囮にし、流芯へ囮を入れるが、昨日の様に直ぐにアタリが来る事は無かった。ガンガン瀬の流芯へも囮を入れたが、囮が弱るばかりで反応は無い。野鮎が弱り、潜らなくなったので、2匹目の養殖囮に替えて暫くして、囮を寄せてから沖へ放そうとすると、足もとから数m泳いだ所で追いがあり、野鮎が掛った。流れが緩やかな所であったので、そのままやり取りしていると腹掛かりであるのが分かったので、何時もの様にガンガン瀬から下のトロまで持って行くとバレそうであったので、辺地へ寄せて思い切って引き抜いた。これも囮頃の24cmであったが、腹掛かりであったので泳ぎが悪く、流芯にはなかなか入って行かない。5時前迄粘ったが、囮も元気なく、周りも釣れる様子は無かったので納竿とした。
使用仕掛:水中糸複合メタル0.15号(付け糸0.8ナイロン)、鼻環フック付、鼻環廻りフロロ2号、ハリス2号、針無双8.5号3本錨、背バリ使用、使用竿:メガトルクV


2011/9/12:球磨川 (人吉温泉泊)

今日は球磨川釣行最後の予定で何処へ入るか迷った。下流域も見ておきたかったので、一勝地まで車を走らせた。途中の瀬には殆ど釣り人は見られ無かったが、一勝地駅前の瀬には5人程が入川していた。暫く見ていたが、竿が曲がる事はなく、川の状況も竿を出したいと思う程良くは無かった。人吉へ引き返し、何処へ入るか悩んだだが、昨日の戦の瀬の状況ではあまり期待出来ず、最初の日に入った合流点上へ入る事にした。日釣券と囮2匹を購入して向かったが、何と先行者が多く殆どのポイントに入っていた。昨日の大会で何か良く釣れた情報でも有ったのだろうか。やむを得ず今日も戦の瀬へ向かうとこの時間で先行者は誰ひとりいない。やはり昨日の状況から釣人は敬遠したのだろう。今日はボウズを覚悟しつつ、もしかしてと一縷の望みを持って、瀬頭の深トロ瀬からスタートする。しかしやはりアタリはなく、少しづつ下りながらガンガン瀬の白波が始まる直ぐ上の急瀬の流芯近くへ囮を入れると、待望のアタリがあった。今日は下のトロまでは50m以上もあったが、何とか下り、やり取りをする。やはり5分程掛かってタモで掬うと26.5cmの良型であった。最終日の今日は大型でも囮に使う事を考えていたが、やはりいざとなると躊躇してしまう。取り敢えずはキープして、そのままの養殖囮で続けると、30分程で同じ様なポイントで強烈なアタリがあり、囮を引っ張って上流へ向かって走る。これは大型かもと注意しながらトロ場へ誘導してやり取りして寄せるが、思ったほど大型では無く、26cmであった。今日の2匹目であったので心にも余裕が出来て、今度こそは囮をこの大型野鮎に替えて流芯へ放つ。囮は勝手に流芯へ向かって泳いで行ったかと思うと、落ち着く間もなくアタリがあり、ガンガン瀬を下る。同じ様にトロでやり取りをして、タモへ吊るし込むと、ほぼ同型の26cmであった。それにしても今日は下る距離が長いので疲れるが、気持ち良い。1時間程で良型3匹と続いたので、もう少し大型も期待したが、その後は続かなかった。昼前から入った釣人は流芯の真中を攻めて次々と良型を掛けて、私が上がる3時迄に6匹を掛けていた。やはり今日は流芯狙いであった様であるが、私の腕と体力ではそこまで届かない。
球磨川での4日間の釣行では数こそ少なかったが、取り敢えずボウズは無く、良型を上げる事が出来たのでまずまず満足であった。仕掛けのトラブルも殆ど無く、大物釣の仕掛け作りの自信も出来たので、次回来る機会があれば大型の野鮎も囮に出来る様なもう少し丈夫な竿を準備して望みたい。
使用仕掛:水中糸複合メタル0.15号(付け糸0.8ナイロン)、鼻環フック付、鼻環廻りフロロ2号、ハリス2号、針無双8.5号3本錨、背バリ使用、使用竿:メガトルクV