切頂二十面体 [5,6,6] Truncated icosahedron
切頂二十面体です.
20個の正六角形と,12個の正五角形の合わせて32個の面でできています.
構成は他の切頂四面体や切頂立方体,切頂十二面体などと同様に頂点を切り落とすだけなのでイメージしやすいです.
正二十面体の12個の頂点を切り落とした形になっています.上の画像の水色の立体が正二十面体です.
この立体も見る向きによっていろいろな形に見えて面白いです.
これは,じつは有名なサッカーボールです。
サッカーボールといっても古典的なもので,例の白い六角形と黒い五角形のもので(写真左),1960年代以来親しまれているものです。
ワールドカップでは,アディダス社が1970年のメキシコ大会から提供したもので,テルスター(Telstar) というブランド名での生産だったとされています。
切頂二十面体をもとにしたデザインであり,つまり正二十面体がその最も基礎の図形です。
他方,最近のワールドカップや大きな大会では違ったデザインのものが使用されているようです(写真右)。
2006年のワールドカップ・ドイツ大会以来用いられているということです。
アディダス社の提供球で,プラスティームガイスト(+Teamgeist)というブランド名のボールだそうです。
これはどうも見た目切頂二十面体の観点からは,ちょっと違和感を感じます。
でもよーく観察すると,だんだん正二十面体が浮かび上がってきました。
まさしく正二十面体なのです。はじめ,立方体的の対称性か?と思いましたが,違いました。
正二十面体で一安心,さすが正二十面体です。
サッカーボールの情報と写真はWikipediaを参考にしました。
展開図をアップしておきます.<切頂二十面体の展開図ダウンロード>
展開図では,すべての折り線は山折りです。
すべてのタグは山折にして貼り付けるようにしてください。
対応する辺をアルファベットで示してあります。
アルキメデスの立体のシリーズもこれで第9作めです。アルキメデスの立体は全部で13種類です。
アルキメデスの立体はすべての辺の長さが等しいので,正多面体=プラトンの立体と似ている性質を持っています。
でも面の形が1つだけではないことが異なっています。
このような立体はアルキメデスの立体という名前だそうです。
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