あの日から3日後 道明寺は再びNYへと一人飛び立っていった。
・・・・本当に急だった。
たった3日で あたしのこれからの人生決められるわけがない。
道明寺はきっと――――
最大限にあたしの事を考えてくれていたのだと
飛び立つジェットを見送りながら 心の中で感謝した。
そして あたしはこれから半年間
道明寺とのことをじっくり考えようと 前向きに腹をくくった。
Believe 2
・・・・・・つもりなんだけど――――。
・・・・・・前向きに・・・くくったつもりなんだけど・・・
いざこの日が来ると――――
あたしの緊張はピークに達していた。
もうすぐここに道明寺がやってくる。
・・・・いやいや やってくるって言うか
ここはあいつの家なわけだから 『帰ってくる』 の方が正しくて・・・
・・・・って、そんなことはどうでもいのよっ!!
おおおっ落ち着け あたしっ!!
半年ぶりに道明寺に会える。
それはすごく嬉しいし 楽しみでもある。
でもその後の事を考えると――――――
お腹いたっ・・・・
でも――――――
もうこの日は来てしまった。逃げるわけにはいかない。
覚悟は出来てるはずよっ つくし!!
「ヨッシャーー!!!」
あたしは立ち上がり 声を出して自分自身を励ました。
「・・・・・でけー声。お前・・・一人で何やってんの?」
―――――――――!!!!
どどどど・・どっ・・道明寺!!!
「うげっ!!!」
「お前な・・・・半年ぶりにあった彼氏への第一声が 『うげ!!』 かよ」
呆れたように溜息を吐きながら道明寺が部屋へと入ってきた。
荷物を入り口横の椅子に置くと ドサッとソファへ身を預ける。
あたしは呆然とその場で立ちすくんで その光景を眺めていた。
「あーだりぃ。 疲れたー」
道明寺のその声に あたしは我に返って慌てて言葉をかける。
「あっ・・・おっおお帰り道明寺・・・」
「あ?遅せーんだよ。 何今頃お帰りとか言ってんだ。
お前の第一声は 『うげ!!』 だかんな。覚えてろよ。」
「い・・いや それはその・・突然道明寺が入ってきたから驚いただけで・・
だっ大体!! ノックもしないで入ってくるってどういう事よ。
もっ・・・もし もしあたしが着替え中とかだったりしたら どっ・・どうすんのよ!!」
・・・・・・・・・・
ひぇーー!! あたしは何を言っちゃってるの?
あたしが何でここで着替えたりとか・・・・・・・するわけないしっ!!
「・・・・お前が・・・着換え中だったら・・・・」
―――――――だったら?
「襲う!!」
「なっ・・・・//////」
「んでもって ここは俺の部屋だからノックなんてするわけねぇ」
・・・・・・・・・・・
――――――――仰るとおり・・・・。
「それもそう・・・だね・・・////」
あたしはそう言ってソファにちょこんと腰掛けた。
たぶん・・・・・顔は真っ赤に違いない。
道明寺はソファに座ったままネクタイを緩めると
じっとあたしを見つめたまま動かなかった。
まっ・・・まさか――――――襲う気?!
「なっ・・何よ////」
「別に」
「別にって・・・・用がないなら見ないでよ」
「用がなきゃ見ちゃいけねーのかよ」
「うっ・・・・・・・」
「半年ぶりに帰ってきたんだ。好きな女の顔を見てて何が悪い」
「そ・・・・・・そういう恥ずかしい台詞を言うな!!//////」
「別に俺は恥ずかしくねーぞ」
「あたしが恥ずかしいっつーの!」
やれやれといった感じで 道明寺はあたしから視線を外し立ち上がった。
ドアまで歩いていき振り返る。
「牧野・・・・飯」
「はい?」
「飯食おーぜ。俺 腹減ってんだ。付き合え」
――――――――は? 飯?!
こんな緊張の中で のん気にご飯なんか食べれるかっつーの!!
「うわぁーーー これ美味しいーーー♪」
結局―――――――
道明寺邸でのご馳走に 目を輝かせながら食事をいただく。
・・・・・・何やってんだ・・・・あたしは・・。
あたしの向かいでは 大して食事もとらない道明寺が
思いっきりあたしの食べる様子を眺めていた。
自分からお腹すいたなんて言ってたくせに・・・・。
全然 食べてないじゃん!!
「・・・・何よ」
「別に・・・・・よく食うなーと思って」
「うっ・・煩い/// あんたに付き合ってあげたんでしょーが!!
折角シェフさんが作ってくれたんだから あんたも食べなさいよっ!!」
「いや・・・俺はもういい」
「なんで!!」
「お前見てたら・・・・腹いっぱいになった」
「ぐっ・・・・///」
あたし・・・・そんなにガッツいてる?
確かに・・・緊張のせいで 今日は食べ物が喉を通らなかったから
お腹が空いてたのは認めるけど・・・。
それに こんなに美味しいもの・・・・残したらバチが当たるよ。
あたしは半ば意地になって 出てくる料理を全て平らげる。
道明寺はその間 一言も文句を言わず
あたしが食べ終わるのを ただただじっと待っていてくれた。
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