たまに東京などに行って電車に乗ると携帯を操作している人が多いなという印象が残ります。メールを打っているのでしょうか、それともインターネットでしょうか、ゲームかもしれませんね。
移動中の時間をうまく活用するということでは携帯は便利な道具ですね。でも親子連れなどが互いを意識することなく、それぞれが携帯に夢中になっているのを見ると何か違和感を覚えます。周囲に影響ない分、大声で騒がれるよりはずっといいのですが。
周囲に影響がないと書きましたが、心臓ペースメーカを付けている人にはどうなのでしょうか。確か「優先座席付近では携帯電話の電源をお切り下さい」というような表示があったと思います。着信音が迷惑ということではなく、電波が問題だから電源を切るようにということだと思います。
それなのに優先座席やその近くで平気で携帯を操作している人が多いなと思いました。「電波の医療機器への影響に関する調査結果」(総務省 報道資料 平成18年5月30日)では携帯とペースメーカの距離について、実際に影響が確認されたのはかなり近い距離であったとの実験結果を示しながらも、22p程度以上離すことが妥当だと書かれています。
その事から考えると空いた車内で座席に座っての操作ではそれほど影響はないと思いますが、立ったまま操作している人もいますし、駅によっては急に混んでくることもあります。ペースメーカを付けている人が携帯電話の不安を感じずに安心して乗ることのできる場所の確保はやはり必要ではないでしょうか。
そこで前回書いた電波をオフにする機能の出番となるのですが、おじさんが問題と感じたのはここからです。auの取扱説明書には「携帯電話の使用が禁止されている場所(航空機内、医療機器や電子機器のそばなど)では、電波OFFではなく、電源をOFFにしてください。」と書かれています。また電車の表示も「・・・・電源をお切り下さい」だったとしたら電波オフだけではルールを守っていないことになります。
そこまで杓子定規にと言われるかもしれませんが、電波オフのことを知らない人にはルールを守っていないとしか映らないでしょう。仮に「・・・・電源を切るか電波をオフにして下さい」という表示だったとしても、周りの人には電波をオフにしているかどうかが分かりません。
そこで提案です。携帯の周囲どこにいても見える箇所(例えば前面上部左角と背面上部左角)に電波がオフになっていることを知らせるライトを点灯するのです。そして先ほどの表示に「電波がオフになっていて、周囲からそれが分かる場合はこの限りではありません」のように付け加えるのです。
これで電波をオフにしていることだけでなく、電波をオフにする機能があることも知らせることができます。また優先座席付近だけでなく病院や飛行機の中など、その場所では電波をオフにするだけでいいのか、電源を切らなければいけないのかもはっきりします。
ここまでは携帯を操作している場合について考えましたが、実際には混雑時などに、ポケットに入れてある、あるいはバッグに入れてある携帯がペースメーカに密着してしまうことの方が問題のように思います。
電源をオフにすると次にオンにしても使えるようになるまで少し時間がかかります。電源をオフにしないのはそのせいもあるのでないでしょうか。電波のオン・オフの切替ならすぐにできます。
優先座席付近に乗ることになったら携帯を取りだし電波をオフにする。そしてそのまましまう。ただそれだけの動作でも、ライトが点灯することで電波をオフにしたことが分かります。周囲の人もそれに気付いて電波をオフにする。そんな人が一人でも増えることを願っています。