14日の午前8時40分過ぎのことです。パソコンに向かっていたら隣の部屋に置いてあるテレビから覚えのあるチャイム音が聞こえてきました。すぐにNHKの緊急地震速報のチャイム音だと気がつきましたが、その時思ったのは「緊急地震速報はこのチャイム音でお知らせします」という案内の放送だろうかということです。
とにかく確認をと思い、テレビを見てみると岩手・宮城を含めた4県ほどが画面に表示されていました。そこでやっと、お知らせではなく実際の緊急地震速報なのだということが分かりました。また、NHKでは該当地域だけでなく全国に一斉に放送されるのだと理解しました。
同時に高知では地震の影響はないと判断して続けてテレビを見ていました。時間の経過とともに震度が表示されていったのですが、途中でアナウンサーが「今スタジオでも揺れを感じています」というようなことを言いました。この時初めて地震の伝わり方に時間差があることを実感しました。
今回の地震では気象庁が地震波の検知から4秒後に緊急地震速報を発表し、震度6強に見舞われた震源地の近くでは速報が間に合わなかったけれども、6弱の地域では揺れの数秒前には速報が流れていた、4の地域ではさらに十数秒の余裕があったとのことです。
このように、揺れの大きな地域ほど速報が間に合わない、間に合っても数秒の余裕しかないということですが、たとえ数秒でも事前に知ることができれば身構えることぐらいはできると思います。
ただ今回の速報で気をつけなければならないことに気がつきました。それは最初に書いたおじさんの行動です。今回は本物の速報ではないのではとの思いもあったのですが、本物の速報だと思って聞いたとしても、地震への対応の前にまず震源地を確かめようとしたのではないかと思うのです。ちょうどテレビを見ていて画面に表示された文字で震源地を確認してから次の行動に移るなら問題はないのですが、速報のチャイムを聞いてからテレビを見に行っていてはその時間が無駄になってしまいます。状況によっては振り返る時間も惜しいのですから。
それで思ったことは、テレビから緊急地震速報のチャイムが聞こえたらすぐに避難行動を取るようにしようということです。阪神大震災ではテレビが横に飛んできたと言います。大きな家具は固定していますが、置物などが飛んでくるかもしれません。我が家であればトイレの前が家具もないし周囲に柱があるので一番安全な場所です。そこに移動して数分の間は様子を見て、何も起こらなければそれで良いのです。
まだまだ改善の余地はあるのでしょうが、緊急地震速報は有効なシステムだと思います。それを活かすためには、速報を受けた時にどう行動するか、家庭でも日頃の訓練が必要なのかもしれませんね。