「これから論文を書く若者のために」
出版後の進行状況
若手研究者のお経
進行状況ホーム
5/31(木)
の進歩 ミズヒキは雑草だ
早起きをして、旧居の芝刈りに行った。庭の隅っこの芝は 50 cm
位の高さになっていて、花も付けている。「これが本来の姿か、「芝生」とは随分違う」と思いながら刈り込んでいった。芝以外の部分も雑草でけっこうすごい
ことになっていた。引っ越しが決まって以来、雑草取りを怠けていたたたりである。とくに、ミズヒキとカタバミがすごい。こいつらの生命力には本当に頭に来
る。ミズヒキは、園芸屋で買ってきた「非雑草」である。ところが、栄養繁殖で株は巨大化するし、種子を撒き散らして、芽生えがそこら中に生えている。生態
学者が、「栄養繁殖と種子繁殖のトレードオフ」(トレードオフ;どちらかを増やすともう片方が減るという関係)を真面目になって解析しても、ミズヒキに
とっては「あ?」って感じに違いない。栄養繁殖も種子繁殖もすさまじくて、トレードオフも何もないのだ。「ミズヒキは雑草」と断定し、根絶することにし
た。株を引っこ抜き、芽生えも徹底的に取った。しかし、懲りずに生えてきそうな予感がする。
生物学科三年生向けの講義の準備をした。「親と子の対立、雌雄の対立」という話をするのだ。雌雄の対立に関わる遺伝子の話もけっこう出てきて、生
態学っぽくない講義になってしまうかも。
ちのの修論(オオカメノキの装飾花の適応的意義を調べた)を投稿論文にするための文献検索をした。そもそも、直接関係する文献は少ない。とある検
索命令で出てきた 468 件のうち、本当に関係した文献は三つしかなかった。
5/30(水)
の進歩 はあっと溜息
生物学科三年生向けの講義をした。出席者が、いつもより 10
人くらい少ない。一こま目の講義が休講だったようだ(私の講義は二こま目)。いくらなんでも減り過ぎだ。おまけに講義内容が受けなかった。全体にしらーっ
とした雰囲気が漂っていて、眠そうにしている学生も多かった。受けたのは、講義冒頭の振りネタだけだったように思う。「ならいいじゃん、そのために講義を
しているのでしょ」という指摘はそれはそれでもっともではある。しかしやはり、講義の中身が受けないと辛い。
私は、講義終了後の開放感を楽しみに一週間を過ごしているようなものである。しかし今日は開放感が全然無い。喩えて言うならば、気がかりな検査結果を病
院に聞きに行ったら、「望みを持って、一緒に頑張りましょう」と言わ
れた感じである。
質問者ご芳名:市川君。
挽回すべく、次回の講義の準備に勤しんだ。
5/29(火)
の進歩 旧居の掃除に行った
早起きして旧居の掃除に行った。引っ越したままにしていたのだ。ついでに芝刈りもしよう。「家ちゃん(旧居の呼び名)はふて腐れているかな」と思いつつ、
早くも懐かしくなっている道を車で走った。最後の角を曲がると、家ちゃんはいつも通りに建っていた。お向かいさんと会い、ごく普通に挨拶。引っ越しの挨拶
はしたのだけれど、まだ私が住んでいるような接し方だった。家ちゃんの中に入り、余った段ボールや新聞紙を整理して車に積み込んだ。プラスチック製のゴミ
箱等も、破棄するために車に積んだ。そして掃除を始めた。コンセプトは、「内面的な美しさよりも見た目の美しさ」である。今ひとつ違いがわからないでもな
いが、要は、見学に来た方が「綺麗」と思ってくれることを目指す。購入し住んでみたら「げーーっ」ということがあったとしても、それはやむをえない。家の
中は、ほこりだらけですごい状態になっていた。じゅり・あんの毛が、家具の後ろに溜まっていたのだ。まずは台所から拭き掃除を始めた。流し・コンロ・収納
の扉などを拭いていくと、思いのほか時間がかかった。さらには、一所懸命に拭くあまり、売却中というのに台所に傷を付けてしまった。汚れを取るために傷を
付けては差し引きマイナスだと嘆くも遅し。見学に来た人が気づかないことを祈るしかない。一時間半もかかって台所の掃除が終わった。そのう
ち、傷を付けていた拭き掃除が五分ほど。次に二階に上がって、掃除機をかけていった。簡単に済むかと思いきや、部屋の隅の床面にうっすら
と蓄積している埃が気になった。重箱の隅をつつく気持ちで部屋の済みの拭き掃除を開始。さらには、本棚の棚も一ずつ拭き始めてしまった。当初のコンセプト
からずれてきているのではないかと思いつつ、どうにも止まらない。こんな調子で一階も掃除をした。結局三時間かかってしまった。それでも、トイレと浴室は
まだ手付かずだ。今日はここまでにしようと、旧居を後にした。むろん、芝刈りをする余裕などなかった。付記;庭の空豆もなっていた。しかし収穫する暇無
し。
さ、今から、全学一年生向けの講義に行ってくる。
5/28(月)
の進歩 あんのトイレ
新居に移っての心配事は、あんがトイレをちゃんと覚えてくれるかということであった。前の家ではほぼ完璧になっていて、粗相をすることは無くなっていた。
しかし家が変わり、トイレの場所も変わった。せっかく覚えていたのに、元の木阿弥になってしまうのか。警戒しつつ、新居にあんを放してみた。初日は、新し
い家に大興奮で、探検に夢中であった。トイレに閉じこめても、まったくしようとしない。私が泊まりがけで出かける時にペットホテルに預けると、新しい場所
に興奮してなかなかトイレをしないという。新居でもその状態になっていた。初日の夜はトイレでさせることを諦め、散歩に連れて行った。しかし、新居の周り
を散歩させても、新しい場所への興奮が高まるばかりでトイレをしないであろう。こういう時は、じゅりの時に編み出した「必させ技」(「必殺技」のもじり)
を使う。20 m ほど歩いて U ターン、20 m ほど戻ってまた U
ターンを繰り返し、ひたすら同じ所を歩き続けるのだ。さすがに飽きて、トイレをするようになる。二日目の朝になっても、新居に対する興奮は冷めていないよ
うであった。朝食後にすぐするはずなのに、なかなかしてくれない。トイレに閉じこめても、じっと私を見ているだけである。根負けして外に出し、しばらくし
てまたトイレに閉じこめてみる。これを三度ほど繰り返し、ようやくトイレでしてくれた。でもそれ以降は、ちゃんとしてくれるようになった。気づくと、自分
からトイレに入ってしている。粗相無し。実にあっさりとトイレの場所を覚えてくれた。よかった。帰仙した暁子に、「あんはトイレを覚えた、粗相無し」と報
告した。あんは、暁子に久しぶりに会えて大興奮。抱きついて顔を舐めまくっていた。そして、暁子の座椅子の上に駆け上りおしっこをした。よっぽど、暁子が好きなのだと思
う。
こじこじと研究計画の相談をした。種子の大きさの進化に関して、新しい視点を加えた研究案を持ってきてくれた。良い着眼だ。理論的解析よりも実証
データ取りが中心となるであろう。対象種をどうするか、それが鍵になるかも。頑張れこじこじ。
5/27(日)
の進歩 再生仙台、山形に快勝
ベガルタ仙台がモンテディオ山形に 2-0 で快勝した。開幕当初のような、人もボールも動く素晴らしいサッカーが蘇った。
午前中は、暁子と一緒に荷ほどきをした。衣類を終え、書斎を残すのみとなった。
車でユアテックスタジアム仙台へ向かった。20 分ほどで到着、この手軽さが堪らない。
今日の仙台イレブンは、気合いの入れ方が違っていた。三連敗は絶対に許されない闘いである。しかもみちのくダービーだ。みな、すさまじい覚悟で試合に臨
んでいた。田ノ上に至っては、試合というより出入りという姿勢であっ
た。開始早々に山形選手を一人ぶった切りイエローカード。新撰組が浪士を切ったような、すさまじい太刀筋であった。仙台は、開幕当初、いやそれ以上の攻撃
を見せる。次から次へと流れるように人とボールが動き、山形の守備陣を翻弄した。ロペスが、持ち過ぎの悪癖を封印したことが良かったのだと思う。全員が少
ないタッチでボールを繋ぎ、攻めが滞ることが無かった。そして早くも前半 10
分、ゴール前でフリーになった萬代に梁がぴったり合わせる。それを萬代が頭で綺麗に流しこんで先制した。山形 GK 一歩も動けず。前半 37
分には、右サイドで粘った中島がセンタリング。何とかクリアしようとした山形 DF
石川の足に当たってオウンゴールとなった。後半になると、山形が前がかりになってきた。しかし仙台は落ち着いて守る。4 バックから 3
バックへ変えての山形の猛攻も余裕で防ぎ、2-0 で完封勝利した。順位も四位から二位に上がった。
今日の試合は素晴らしかった。このサッカーを続けることが出来れば、どんな相手も怖くない。さあ、これから連勝街道だ。
試合終了後、恒例のシュナイダー劇場があった。挨拶を終えて選手が引き上げた後、GK
シュナイダー潤之介がハンドマイクを持ってコアサポの所に戻り、「シュナ、シュナ、シュナーー!」と声を合わせて喜ぶのだ。観客の帰りが遅くなるので交通
整理に支障をきたすと、警察から苦情があったらしい。自粛するのかなと思っていたら、そんなことは全然なかった。おまけに、マスクで顔を隠した子分(選手
であることは間違いない。誰かは不明)を一人引き連れて来た。そしていつものように、五分ほど盛り上がっていた。しかし何で苦情が来るのか?
観客の帰りが五分ほど遅くなるのが、そんなに重大なことなのかね。
5/26(土)
の進歩 あんの家の場所変更
朝から荷ほどきに励んだ。台所は午前中に終了。くたぶれた。
荷ほどきの間、あんを家(犬用のケージ)の中に閉じこめておいた。あんは、窓の外に人や犬の姿が見えるたびに激しく吠える。その音量は凄まじく、
きんきんと頭に響く。私もいらいらするし、近所迷惑もはなはだしい。しかしあんは、かまわず数分おきに吠えるのだ。これはどうにかしないとと思い、あんの
家の場所を変えることにした。それまでは、東側の窓と南側の窓が丸見えの位置にあった。せめて半減させようと、東側の窓しか見えない位置に家を移した。し
ばし様子を見たけれど、吠える頻度はさして減らなかった。東側には公園があり、人・犬の通行量が多いのだ。取り敢えず、あんの家の東側に段ボールを立てか
け視界を封鎖した。これはかなり効果があった。綺麗な板を買ってきて、ちゃんとした視界ふさぎを作ることにしよう。
午後 2 時半頃に、暁子がやって来た。休息後、近所に挨拶回りをした。今日は疲れたので、風呂に入ってビールを飲んでさっさと寝よう。
5/25(金)
の進歩 引っ越し
昨夜は、布団とあんと身の回りの物を持って新居に泊まった。荷物の引っ越しはまだである。明日の朝一番に、芝を蒔いた庭に水をやりたかったので、泊まりに
来たのだ。泊まってみて、その静けさに驚いた。夜になると車が全然入ってこないので、人工的な音はまったくしない。気のせいか、空気も澄んでいるように感
じる。ドアをしばし開けっ放しにしていたら、虫が入ってきて壁にとまっているし。まるで山小屋に来たような気分になった。今までの家(仙台市太白区鈎取)
は、街中というよりは郊外というべき所にあった。かたや新しい家(仙台市泉区館)は完全な郊外にある。20
数年前に、大規模宅地開発により出現した住宅街なのだ。館に比べると、鈎取は都会だったとしみじみ思った。
朝早く起きて水やりをしたあと、旧居へと向かった。アーク引っ越しセンターのトラックが来るのだ。引っ越し作業はきびきびしていて好もしかった。
訓練が行き届いている感じだった。しかし、ウッドデッキの上に土足で上がっていた。普段の私なら怒ったであろうが、「人手に渡る家だから」と寛容であっ
た。11
時過ぎに積み込みを終え、新居へと出発した。新居のウッドデッキにも土足で上がったら怒ろうと思っていたけれど、なぜかこちらではそうはせず。作業員もわ
かっているのか。13
時半頃に搬入作業を終えた。昼食休憩を取らずに頑張るのはよいが、付き合わされるこちらのことも考えて欲しい。空腹に耐えながら搬入の指示に励んだ。
遅い昼食を摂った後、一人黙々と荷ほどきに勤しんだ。まずは台所からだ。小物が多いし、どこに何を配置するかに頭を使う。引っ越しで一番大変なのが台所
である。22 過ぎまで頑張って今日の作業を終えた。
新居の風呂に初入浴し憤然とした。湯船が狭い。前の家のより狭い。前の家の浴室は 1 坪、新居は 1.25
坪である。なのに狭くなるとはどういう勘定か? INAX
のショールームに行って決めたのだけれど、もっと慎重に検討するべきであった。湯船の狭さに気づかなかった。早くも改修の目標が出来てしまった。三年の間
狭さに我慢し、やがて広い風呂に替えてやろう。
5/24(木)
の進歩 新居引き渡し
待ちに待った、新居引き渡しの日が来た。朝の 9
時に新居に行って現場監督と会い、必要書類に記入していった。これで我が物となったと思いきや、建築費用の入金確認が出来ないと鍵を渡せないそうだ。注文
商品の多くは、品を受け取ってから金を払うものである。しかし家はそうではないみたい。
新居の床に、「30 年保証 UV
フロアコーティング」というものをやった。施工がちょうど終わったところだったので、室内に入ってみた。一面ぴかぴかで、歩く感触はすべすべである。あん
が走り回っても傷はつかないらしい。高かったけれど、30 年保つと思えば安いかもしれない。
ひじりの論文セミナー。食害に対する防御への最適投資を解析した論文を紹介してくれた。ひじりは、自分でも再計算してみるなどして一所懸命に読み
込んでくれたようだ。しかし肝心のモデルが。生物現象を解析するためというより、数式をいじくり回すために作ったようなモデルであった。一言で言うと、机
上の空論という感じであった。
昨夕、ベガルタ仙台がサガン鳥栖に 0-1
で敗れてしまった。開幕当初に見せた流れるようなパス回しはどこに行ってしまったのであろう。攻めはロペスの縦一本ばかり。すっかり、並のチームになって
しまった。それと、守備のもろさもなんとかして欲しい。
明日はいよいよ新居への引っ越しである。明日は休暇を取るので、次回更新は来週の月曜日の予定である。
5/23(水)
の進歩 サーチイメージ仮説
生物学科三年生向けの講義をした。ハチの訪花行動についての話だ。ハチには、定花性という習性を示すものがある。複数の植物種が咲いているというのに、あ
る個体は A 種の花ばかり、別の個体は B
種の花ばかりを訪れるという習性だ。たとえば、人工花を使い、青い花(蜜が少ない)と黄色い花(蜜が多い)を選ばせる実験をしたところ、蜜が少ない青い花
のみを訪れるミツバチもたくさんいた (Hill et al
1997)。「これは適応的か、それともアホか」と三年生に聞いたら、「アホ」と答えた人が圧倒的に多かった。それならばと、いろいろな種類の図形をたく
さん描いた中から、ある特定の図形の数を数えて貰うという実験をした。三種類の図形を提示し、数秒後に消す。次に、たくさんの図形を描いた物を示し、
「さっきの三種類の図形の総数はいくつ?」と聞いてみた。すると皆さんほぼ全滅。一種類の図形だけを提示した場合は全員が正答した。あまりにも狙い通りの
展開で、何のためにこの実験をしたのか忘れてしまった。記憶力には限りがあるので、ある一種類の花だけを頭に描いて探す方が効率が良いと言いたかったの
だ。定花性の進化を説明する有力仮説である、サーチイメージ仮説の説明の前振りである。
本日、質問無し。悲し。
牧が、新しい居室に遊びに来てくれた。眺めの良さに関心していた。そうだろう。まさに、窓際族と呼ぶにふさわしい部屋である。
昨日今日と、夏になったように暑い。西洋芝の種子を蒔いたところなので心配である。水をやってもすぐ乾いてしまう。ちゃんと給水し、「んじゃ、発
芽しましょうか」となってくれるかどうか。
さ、新居に寄って芝に水をやって、それからサガン鳥栖をやっつけるぞ!
5/22(火)
の進歩 逃げる北村の写真
日曜日の仙台対徳島戦をめちゃくちゃにした主審北村が、メインスタンド SS 席のサポに叱られている写真(ここ;5/20 の進歩参照)。SS
席のサポは、スタジアムの中で一番「温和」である。それがこうなるのだから、北村の酷さが想像につくであろう。なお、一枚目の写真の観客席真ん中に暁子と
私が写っている。よーーく見るとわかる可能性もあるが、わかったからといってどうなる訳でもない。
生物学科三年生向けの講義の準備をした。次々回の分である。金曜日にいよいよ新居に移るので、今週末はごたごたしているであろう。だから早めに準
備しておくのだ。
5/21(月)
の進歩 芝の種子を蒔いた
先週の金曜日に研究室の引っ越しをした。業者は、私が机上で考えたとおりに什器を配置してくれた。しかし所詮は机上の空論。新居室の、「プライバシーを保
ちつつも開放感溢れる空間」というコンセプトに合っていなかった。りんかの机は本棚に囲まれ、かなり圧迫感があったし。というわけで、ぶっちーに手伝って
貰って什器の配置換えをした。おかげで、開放感がぐっと増した。お洒落なワゴンでも置けば、もっとよくなるであろう。<--
開放感溢れすぎで、間が持たない空間も出現している。
午後は休暇を取り、住宅ローンの契約に行った。またしてもローン生活か。でも、明るく元気に返していこう。今の家が売れれば三年で完済できるに違
いない。
せっかく休暇を取ったので、新居に行って西洋芝の種子蒔きをした。広々とした芝の空間にすることが夢なのだ。ここ一週間ほど、種子蒔きの機会を
窺っていたのだけれど、強風の日が続いて蒔くことが出来ないでいた(風が強いと、芝種子が飛ばされてしまう)。今日ついに決行である。まず始めに、肥料を
一面に蒔く。次に、芝種子を出来るだけ均等に蒔いていった。レーキでならして、肥料と種子を地面に混ぜ込んでいく。次に、ローラーをかけるなどして、種子
が飛ばされないように圧着しなくていはいけない。ローラーの値段をネットで調べたら 5
万円とかした。高いし、あんを踏んづけたら大変だし、購入を断念した。むろん、万全なる圧着法を考えていたということもある。このために、スキーを持って
きていたのだ! スキーを履いて、小刻みに踏みつけながら庭を横歩きしていく。私の様子を途中から見た人は、「変な趣味の人が越してきた」と思ったであろう。ス
キーで庭を前に滑っていくのならともかく、ひたすら横歩きをしているのだ。おかげで圧着も無事に終了。しつこいばかりに散水して作業を終えた。明日から
は、朝昼晩と通って水をまかないといけない。西洋芝育成六年の経験からいうと、給水こそが発芽の成否を握るのだ。
5/20(日)
の進歩 主審北村
ベガルタ仙台が徳島ヴォルティスに 1-2 で敗れてしまった。徳島に負けたのではない。北村という無能主審に勝ち点を略奪されたのだ。
午前中、新居に寄った。「町内会の祭りがあるので来て下さい」と誘われていたのだ。来てみると、太鼓の演舞などやる本格的なものであった。こんな
中で挨拶させられてはたまらないと、祭りには顔を出さずに逃げてしまった。
そのかわりというわけではないが、近所のドッグカフェに寄ってみた。「何をする店なのですか?」と聞いたところ、「ペットとお茶を飲むところです」と教
えてくれた。しかしそう答えたまま、私たちを接客する様子がない。構わず他の仕事をしている。5
分ほど待ったが、やはり接客しようとしない。呆れてそのまま店を出た。
ユアテックスタジアム仙台近くのやたらに不味いトンカツ屋で昼食を摂ってしまってから、スタジアムに入った。
立ち上がり、いつものごとく仙台の調子は悪かった。ようやく調子が出てきたかなと思ったときにはすでに、主審北村の乱行が始まっていた。前半 13
分、徳島のフリーキックの際のゴール前での競り合いで、北村は突然萬代にイエローカード。萬代は普通に競っていただけだというのに、北村にはいったいどう
いう天啓が下ったのか? 前半 18
分、相手選手ともつれて萬代が倒れた。むろん、反則でも何でもない。ところが北村は、萬代にまたしてもイエローカードを出すという発狂ぶりなのだ。北村の
目は異次元に繋がっていて、非現実の世界が見えているのではないか?
萬代は、激しい怒りを発散させながら、控え室へと去っていった。その後も北村の乱行は留まることがなかった。訳のわからない判定が続き、完全に試合をぶち
壊していた。スタジアムは騒然となってしまった。試合を応援しているという雰囲気ではない。北村に対する怒りが渦巻くばかりであった。後半 33
分には、抜け出した中島がシュート。完全に枠を捉えていたシュートを徳島 DF が手で弾き出した。一発レッドの PK
である。ところが北村はなんと笛を吹かなかった。しかと見た上で流したのではない。見えていなかったのだ。ハンドを訴える中島におろおろする北村。「相手
の手に当たっていなければ入っていた」だけに(中島談;河
北新報より)、大誤審である。後半 38
分には、うまく体を入れてボールを奪った千葉に対してイエローカードを出すという狼藉。あれが反則では守備は成り立たない。二枚目のイエローで千葉は退場
となった。北村のせいで 9 人にさせられた仙台に徳島の猛攻を防ぐ力はなく、1-2 で逆転負けしてしまった。
試合が終わると仙台サポからは、「きたむら、きたむら、くそったれ」「勝ち点かえせ」の大コールが湧き起こった。北村は、控え室に戻ろうとメインスタン
ド中央に向かって歩き出した。メインスタンド中央には、怒りに震えるサポが殺到、100
人以上が最前列から体を乗り出し北村非難を始めた。それを見た北村は足がすくんで立ち止まってしまった。ボトルを投げつけるサポが一名。これはよくない。投
げるなら当てなきゃ。やがて北村は、アウェー側に逃げ去り、遠回りして控え室へ戻ったのであった。仙台騒然。
J
リーグは、無能北村を永久追放しなくてはいけない。そうでないと、選手もサポも安心して試合をすることが出来ない。私は最初、北村は徳島を贔屓しているの
だと思っていた。しがしやがて違うとわかった。北村にはそもそも、審判をする能力がないのだ。速い動きについていって、正しく判定する眼がない。だから、
訳のわからない判定だらけになってしまう。
仙台フロントは、J リーグに提訴するつもりらしい。当然だろう。J リーグの将来のためにも、こんな判定に目をつぶってはいけない。
5/19(土)
の進歩 我が家は壊れていない
花壇を作るため、新居の基礎の周りの粘土層を掘り起こしたことがずっと心の棘となっていた(5/4 の進歩参
照)。耐震強度が落ちたのではないかと心配していたのだ。積水ハウスの現場監督に恐る恐る聞いたところ、「何の問題もありません」と言われた。良かった。
我が家は壊れていない。直感的には、横揺れに対する強度が落ちるように思うのだが、専門家が言うのだから問題ないのだろう。
帰仙して来た暁子と一緒に新居に行った。暁子は、完成した我が家を見るのは初めてである。超本格的な書院造りの和室に大満足の模様であった。ここ
は一つ活け花を習って、和室を彩るしかあるまい。
一通り室内を見て回ったあと、庭仕事をした。和室の前に砂利をまき、西洋芝との対比を楽しむ。築山には灯籠を埋め込んだ。今の家に埋めてあったのを掘り
起こした物だ(5/6 の進歩参照)。築山の鞍部に埋め込み、山小屋が覗いているような感じにした。灯籠のコー
ドをコンセントに差し、室内に入ってスイッチを入れてみた。ところが灯籠が灯らない。???。変だなと思い、スイッチを何度も付け消ししてみた。しかし点
かない。暁子に、灯籠の中を見て貰ったところ、電球がゆるんでいるだけであった。きっちり締めたら灯った。夕暮れ時に点けたらお洒落そうだ。付記:ちょう
どこのときエアコンの業者が、灯籠のコードを差した隣のコンセントに電気器具のコードを差して作業中であった。私がスイッチを点け消ししていたら、その業
者が不思議そうにうろうろしだした。電気器具が動いたり止まったりしだしたためらしい。それは失礼いたした。
5/18(金)
の進歩 研究室の引っ越し
研究室の引っ越しをした。超大型研究費を採った隣の研究室に居室を奪われるため、別の部屋に移ることとなったのだ。朝から業者が来て、手際よく引っ越しを
進めていった。本棚に並んでいた本を、元通りに並べていく。大したもんだ。私がいい加減に横にして置いておいた本は、きちっと縦に並べて整頓し直してい
た。お母さんみたいであった。
実を言うとこの引っ越しは、悪い取引ではない。今までの部屋は南向きであったけれど、仕事に太陽は不要である。パソコンの画面に陽が入らないよう、ブラ
インドを閉ざすことになるからだ。おまけに、目の前に 12
階建ての棟が立っていて眺望もない。これに対して新しい部屋は北向きである。ブラインドを閉ざす必要もなく、景色を眺めながら仕事をすることができる。窓
の外には青葉山の緑が広がっていて、10 階からの眺望は抜群だ。まるで別荘に来たかのような気分になれる。さすが、しんすけ・友蔵らが教官を差し置いて座っていた席である。この部屋で季節を味わ
いながら、のんびりと過ごすことにしよう。
というわけで、私の部屋を訪れたら他の部屋になっているのに驚き、とうとうクビに
なったのかと思わないように。もう二部屋奥に行った右手の 1003 室に私はいる。
気づくと財布を忘れてきた。どころか、研究室に鞄を持ってくるのを忘れた。みっちーに 1000 円借りてお昼ご飯を食べた。
生物学科三年生向けの講義の準備をした。来週は家の引っ越しでごたつくので、今のうちにやっておくのだ。
5/17(木)
の進歩 電話移転
引っ越しのため、電話の移転の手続きをした。これまでは、KDDI のメタルラインプラスを利用していた。詳しい説明はしないけれど、要するに、NTT
はまったく利用しないで済ますサービスである。ところが新居の地域では、メタルラインプラスを利用できないという。そのため、NTT
を利用再開する必要が生じた。NTT に電話をかけたり KDDI に電話をかけたり、KDDI
内でたらい回しされたりと、手続きに二時間くらいかかってしまった。おまけに、セミナー中に電話が三回もかかってくるし。ただし、三回中二回は他の用件の
電話だったと力強く断言。というわけで、電話番号が新しくなった。新しい番号は絶対に秘密である。
こじこじの論文セミナー。種子と栄養繁殖体への最適資源投資を解析した論文を紹介してくれた。理論的な論文を読むときは、1)
モデルをしっかり理解すること、2)
解の生物学的な意味や直感的な意味を理解することを心がけよう。数式の字面を追うだけではだめだ。生物現象の理解のためにモデルがあるのだから、生物学の
言葉でモデルの意味することを理解しないといけない。
生物学科三年生向けの講義の準備をした。ハチの訪花行動について話をするのだ。去年の話を一部入れ替えるつもりである。
東大日光植物園の市橋さんがセミナーに来てくれた。日光植物園は、私が大学院時代を過ごした所である。おみやげの日光甚五郎煎餅がたいそう懐かし
かった。
5/16(水)
の進歩 単語登録
ATOK に単語登録をしようとした。単語登録のフォームを開いたら、登録する単語
の欄に始めから、「小黒君は非常に聡明な学生です。私が見てきた学生
の中でも群を抜いている感があります。学部生の頃から、生態学の第一線で行われている」と入っていた。Word
で、学振の特別研究員に申請するみっちー(小黒君)の評価書を書いていたところであった。ATOK(あるいはWord?)
が勝手に読み込んだ模様である。これを単語登録させてどう活用させる気か? それと、「読み」はどうするのか?
後半 12
分には、小黒君は非常に聡明な学生です。私が見てきた学生
の中でも群を抜いている感があります。学部生の頃から、生態学の第一線で行われているキックから千葉が綺麗に頭で合わせて
2-0。後は確実に試合を進めて完封あるのみである。ところが後半 41
分に、またしても小黒君は非常に聡明な学生です。私が見てきた学生
の中でも群を抜いている感があります。学部生の頃から、生態学の第一線で行われているキックから失点してしまった。(中略)ロスタイム、右サイドを突破し
た関口がファーサイドに折り返した。走り込んだ熊林が鮮やかなダイレクトボ
レーを決めた。すかっと空振りして速攻を受けたら、「なんで、小黒君は非常に聡明な学生です。私が見てきた学生
の中でも群を抜いている感があります。学部生の頃から、生態学の第一線で行われているに持ち込んで時間稼ぎをしなかったのか」と叱られるところであった。
「読み」を「コーナー」にして、5/13 の進歩の一部を変換した例。
生物学科三年生向けの講義をした。「花のジレンマ」という題で、虫媒花が訪花昆虫を誘引するときの苦労話をした。だいたいの人は熱心に聴いてくれ
ていたように思う。しかし講義中の質問は無し。去年の学年に比べると大人しめかな。でも、高柳さんと市川君が終了後に質問しに来てくれた。高柳さんは、私
のおでこの絆創膏にも着目してくれた(昨日の進歩参照)。すでに傷はふさがっていて、講義前は絆創膏をしていなかった。おでこを鏡で見ると、傷口が赤い線
になっていた。このままと絆創膏で隠すのとどちらがウケる
か目立たないか考え、絆創膏を貼ることにしたのだ。でも、派手にでかい絆創膏だったので、密かにウケていたかもしれない。
みっちーの学振申請書にコメント。明日が締め切り日らしい。
5/15(火)
の進歩 学生実習二日目
生物学科三年生向けの学生実習の二日目。カタクリ種子の乾燥重量を量り、データ入力した。全ての班のデータを一つに統合し全員に渡そうと思ったのだけれ
ど、この作業が異様に大変であった。あちこちに不備が見つかり、データファイルを作り直すこと数度。数時間かかってしまった。みんな、思いの外パソコンの
操作法を知らないのね。ちょっとびっくり。
実習の合間、携帯を見ながら外を歩いていたら、頭が何かに激しくぶつかった。一瞬、何が起きたのかわからなかった。なんで前進を阻まれたのか?
外階段の下の鉄構造に激突したのであった。じーんとした痛さと共に出血した。鏡で見てみると、2 cm
ほど切れている。事務室にかけこんで絆創膏を貰った。絆創膏を貼って実習室に入ると、何人かの学生が笑った。「ウケたのか?」と喜んだが、他のことで笑っ
ていたのだった。でも古川君が、「僕たちが測定から戻ったら絆創膏を貼っていて ……。どうしたのですか?」と心配してくれた。どうもありがとう。
みっちーの学振申請書類にコメント。調査内容はよく書けている。でも、肝心の取り組んだ問題が不明確だ。どういう問題を解決するために、「都市と
いう進化の実験場」に着目するのか。それを明確にしよう。
5/14(月)
の進歩 学生実習一日目
今日明日と、生物学科三年生向けの学生実習をする。四月に行った、カタクリとアオキの実習の続きだ。カタクリの果実を回収しに行ったところ(四月の実習の
ときに、個体の大きさを測って印を付けていた)、結果率は割と良かった。30-40 %
くらいの花が結果したようだ。去年の結果率は悲惨だったので、大助かりである。実習室に戻って果実を分解し種子を取り出した。まだ白くて、成熟するのには
あと 2-3
週間かかりそうだった。今年は春が早かったので実習時期を早めて貰ったのだけれど、春先は低温が続いた。そのため種子の成熟が進まなかったのか?
種子の数を数えたら、袋に入れて乾燥機に入れる。「袋に班番号を書いておいて」と言ったのを、「袋にハンバーグを描いておいて」と聞き違えた学生が二名。ハンバーグが描いて
あったら意味がわからん。
三時過ぎに一段落ついた。今日と明日に行う作業の総量は決まっている。「もう帰りたいですか、それとももう一作業しますか?」と聞いてみた。この一作
業、今日やらなかったらどのみち明日やることになる。しかし、目の前にある三時帰宅に惑わされたのか、「もう帰りたい」が僅差で勝った。ならもう帰りま
しょう、明日頑張ってね。
みっちーの学振の申請書にコメント。今年は早めに持ってくるように。
5/13(日)
の進歩 ザスパ草津に勝利
ベガルタ仙台がザスパ草津に 3-1 で勝利した。連敗を止めて三位に上がった!
午前中、ぽちぽちと荷造りをしているところへ、アーク引越センターの人が見積もりに来た。ぎゃんぎゃん吠えるあんをしまい込んで、室内を見て貰っ
た。トラックの空き具合からいって、5/25(金)が一番良いらしい。
午後 1 時から試合が始まった。例によって立ち上がりは攻め込まれる。しかし徐々に、試合の流れを掴むようになった。そして前半 19
分、カウンターから中島が先制点を上げた。これは大きかった。これが無かったら、どちらに転んだのかわからない試合であった。後半 12
分には、コーナーキックから千葉が綺麗に頭で合わせて 2-0。後は確実に試合を進めて完封あるのみである。ところが後半 41
分に、またしてもコーナーキックから失点してしまった。セットプレーで何度やられると気が済むのか。「まさか追いつかれたりして」と嫌な気になっていたの
を振り払ってくれたのは、関口と熊林であった。ロスタイム、右サイドを突破した関口がファーサイドに折り返した。走り込んだ熊林が鮮やかなダイレクトボ
レーを決めた。すかっと空振りして速攻を受けたら、「なんで、コーナーに持ち込んで時間稼ぎをしなかったのか」と叱られるところであった。
今日の試合で、ブラジル人 FW ウィリアンが初登場した。後半 28 分に、萬代に替わってピッチに入った。しかしこいつは駄目だと思った。身長
189 cm
の巨体のせいか、動きが鈍くてスピードが無い。運動量もなさそうだった。走り回ることが基本の仙台のサッカーには合いそうにない。なんでこんな選手取った
んだ? 萬代の方がずっと良いと思う。
終了後、新居に行った。芝の種子を蒔きたかったのだけれど、強風のため断念。こんな日に蒔いても、風に飛ばされてしまうだけだ。庭の様子を見て回
ると、シラカンバ・針葉樹・竹が風で倒れかかっていた。強風って本当に不愉快だ。雨の方がまし。
5/12(土)
の進歩 研究室紹介
生命科学研究科の入試説明会があった。アエル(仙台駅前の高層ビル)の一室を会場に、研究科を大々的に説明するのだ。各研究室をポスターで紹介する時間が
あり、私が、機能生態研究室(私たちの研究室名;植物生態と呼ぶ方がわかりやすいのに、「改革=訳のわからない名前にすること」が大学改革の風潮である)
のポスター説明係りを努めた。みっちーが作ってくれたポスターはめるへんに富み、他の研究室のポスターとは一線を画していた。他のポスターは、研究室の狙
い・研究テーマ・主な成果などをきちっと書いて、研究内容を詳細に伝えようとしている。一方みっちーポスターは、植物や調査地の写真をたくさん貼り付けた
ところに、「花にはいろいろな虫がやってくる。虫たちは植物にどのような影響を与えているのだろうか?」といったことが書かれているのみだ。説明し難いというより説明のしようが無いポスターであった。説明を聞きに来た人
にはこちらから逆に質問する(興味とかを)ことに努め、その場をしのいだ。
終了後、牧・松橋さん(昨日まで M
さんと書かれていた方)と一緒に牛タン定食を食べに行った。松橋さんは、ちゃんとした牛タン定食を食べるのは初めてだったらしい。「美味しいです。仙台名
物になった理由がわかりました」と喜んでくれた。「私が全国に広めたんだよ」と話しておいた(これ論)。
昼食後、新居に行って庭仕事をした。雨による築山の崩壊を防ぐため、匍匐性の針葉樹を植えたしたりした。花壇造りも終わった。いよいよ、西洋芝の
種子蒔きをしよう。明日にでもやるか。一面に芝が生えたら、素晴らしく美しいであろう。
5/11(金)
の進歩 研究室見学
K 大学四年生のM
さんが研究室見学に来てくれた。大学院で、私の研究室を受験してくれるかもしれないお方だ。タネツケバナの雄しべ生産に関して、その適応的意義の解析をし
ようとしている。ひじり・こじこじ・みっちーに自分の研究の話をさせたところ、引いてしまったみたい。これで受験を取りやめたら犯人は誰か?
でも、植物の適応戦略・繁殖戦略に興味があるのなら、私の研究室は合っていると思う。私の興味はまさに、植物の適応戦略・繁殖戦略の進化だし。大切なの
は、M
さん自身が興味がどこにあるかだ。雄しべ生産の適応的意義を知りたいのならば私の研究室があっているし、雄しべ生産を制御する遺伝的機構を知りたいのなら
ば私の研究室じゃない方がよい。というわけで、内に来て一緒に、雄しべ生産の不思議現象の適応的意義を解き明かしてみよう!
5/10(木)
の進歩 店頭販売始まる
「これからレポート・卒論を書く若者のために」(これレポ)の店頭販売がついに始まった。生協に
平積みされて
いた。毎日の売れ具合を観察する日々が始まった。
「これレポ」は、レポート・卒論の執筆はもちろん、修士論文・博士論文・投稿論文の執筆にも役立つと信じている。「これ論」との重複部分(タイトル・序
論・材料と方法・結果・考察の書き方等)は、「これ論」で書いたことをさらに練り上げた物になっているからだ。重複部分に関しては、「これ論」の改訂第三
版と言ってよいと思う。というわけで、大学院生・若手研究者も是非お買い求め下さい。先行割
引販売は 5/15 までですよ。
月初め談話会があった。出席者は四人と、すっかり寂しくなってしまった。でも、皆が色々発言して有意義であった。コジコジはいきなり、「結論から
言うとテーマを変えたいです」と宣言。昨日今日と、テーマ変更が流行っている。林床植物の多様性について、種子特性に着目して解析していきたいとのことで
あった。種子の大きさや散布様式が生活史戦略とどのように関係しているのか。野外に出て林床植物をつぶさに観察することから始めよう。ひじりは、「四月は
妙にやる気がありました」と爆弾発言であった。「五月もまだやる気があります」とのことなので、卒論の投稿論文化を今の内にやってしまおう。絶対に論文に
なる研究だと思うから。みっちーは、モリナガと共同研究をすることにしたようだ。これは頼もしい援軍がついた。都市環境での適応進化を、生態学+エコゲノ
ミクスで解析するのだ。
講座セミナー二つ。
5/9(水)
の進歩 引っ越し準備
引っ越しの準備を始めた。よりによって同時期に二カ所引っ越すのだ。一つは自宅、もう一つは研究室である。自宅の引っ越しの準備は一昨日から始めた。当初
は、「引っ越しらくらくパック」(梱包も開包も完全に業者任せ)にしたいと思っていた。しかし、新築予算が想像を遙かに超えるものであったので、貧乏な
引っ越ししか出来なくなった。地道に全部、自分たちでやるしかない。研究室の引っ越しは今日から始まった。引っ越すというより、追い出されるというべきも
のである。「超大型研究費を獲得したお方のためにお前の部屋を明け渡せ」と、生命科学研究科長に言われちゃったのさ。研究費を○百万円しか取っていない私
に文句を言う権利など無いのです。しかしまあ、部屋無しになるわけではなく、別の部屋に移る。今日の午後は、新しい部屋に什器をどう置くかを考えて過ごし
た。
生物学科三年生向けの講義をした。人数分+αのプリントを印刷したつもりなのに、10
人分くらい足りなくて焦った。それを引きずったのか、講義中はずっと緊張していた。二週間ぶりの講義のため、講義のやり方を忘れていたのかもしれない。さ
らに悪いことには、講義内容が受けなかった。しらーっとした雰囲気が漂っていて、心で泣きながら講義をしていた。
質問者ご芳名:市川君・島崎君・高柳さん。
5/8(火)
の進歩 おやおや
5 日前まで続いた7 連敗よりも一昨日の 1 勝の方が重要なのか? 東京ベルディ 1969
は、ラモス監督を解任せず、引き続き指揮を執らせることになった。目出度し。「これでベルディの昇格は無くなった」と、他の J2
クラブの全サポが胸をなで下ろしている。
と喜んでいたら、セレッソ大阪が都並監督を解任した(スポニチよ
り)。13 試合を終えて 4 勝 3 分 6 敗の 9 位で解任である。この程度の成績になることは始めからわかっていたことだ。13
試合で解任するのなら、始めから雇わなければよかったのにと思う。ひょっとして、もっと良い成績を上げると思っていたのであろうか?「現実は甘くなかっ
た。もう監督のオファーは来ないと思うけど、これを糧にしていきたい」(スポニチよ
り)と去っていく都並監督。さすがの私も、「もう監督のオファーは来ないと思うけど」という言葉に涙するのであった。「これを糧にしていき
たい」って、これからはどういう人生を歩んでいくんでしょうか。
みっちーが、博士課程での研究テーマの相談に来た。ずばり、都市の植物学である。自分の考えを明確にすることを心がけよう。保全生物学をするの
か、それとも都市を実験場とした進化生態学をするのか。何を解明したいのか、どうしてそれを解明したいのか、どうして都市に着眼するのか。それと、どの植
物を扱うのかも重要だ。都市にも自然環境にも普通に見られるような植物を見つけ出そう。
今日も、生物学科三年生向けの講義の準備をした。次回のではなく次々回のである。Ovid
等で文献検索をして、新しい関連研究が出ていないかどうかを探す。しかし見つからなかった。
「十年一日の講義」にしてはいけないという恐怖感が常にある。でも、流行を追っかけることが良いこととも思わない。無理して、講義内容を変えることもな
いか。自分が面白いと思う研究を講義することを心がけよう。
5/7(月)
の進歩 読解問題
ユノメ家具で貰った名刺(5/2 の進歩参照)を何気なく見たら、「150 % 価格保証」と書いてあった。「ご購入頂いた後に他の店の方が安かった場合、こちらからご連絡しお詫びとして、その差額の150%をお返しいたし
ます」そうである。ブラインドの値段は、ユノメ家具だとカタログの 5% 割引、東京インテリアだと 35 % 割引だ。ひょっとして、「(35% - 5%) ×
1.5」円分返してくれるのか? それなら大もうけと、ユノメ家具に電話してみた。5/2 に対応した怪しげな上司(5/2 の進歩参照)がまたも出てきて、「見積もりの段階ですので駄目です」と言った。ならば、注文す
れば 150 % 価格保証してくれるのかと聞いた。するときっぱりと「しません」と答えた。???。では 150 %
価格保証とは何なのかと聞いてみた。何か説明しだしたけれど、何を言っているのかさっぱりわからなかった。これは時間の無駄と思い、電話を切ったのであっ
た。ちなみに以下が、ユノメ家具ホームページに掲載されている、150 % 価格保証の説明全文である。
「ユノメは同じ商品なら他の店よりも安いという自信があります。「他の店の方がもっと安いかも」といった、心配はいりません。もし万が一、ご購入頂いた後
に他の店の方が安かった場合、こちらからご連絡しお詫びとして、その差額の150%を
お返しいたします。
・他店の店頭表示価格チラシ掲載価格を対象に致します。ネット通販などweb上の価格は対象外とします。
・お買上げ日より14日以内と致します。
・同一商品であり、数量限定(現品処分)がないこと。」
なのに、ユノメ家具でブラインドを注文しても 150 % 価格保証されない理由を想像してみよう。
・「ご購入頂いた後
に」である。つまり、購入する前から他店の方が安い場合は認められない。購入以前は同価格か他店の方が高く、購入後に他店の方が安くなっていないといけな
い。
・「こちらからご連絡し」でないと駄目である。つまり、購入客がいくら言っても駄目。なら、ユノメ家具がわざわざ言ってくるはずもないか。
・「他店の店頭表示価格」でないと駄目である。ブラインド(カタログを見て頼んだ)の価格は店頭に表示されていないのだ!
・「同一商品」とは実は、同一の物そのものを指すのだ。同じ商品のことではない。英語で言うと、"the same blind that I
bought(私が買ったそのブラインド)" と "the same blind as I bought(私が買ったのと同じ種類のブラインド)"
の違いである。
久々に研究室に来た。取り敢えずは、生物学科三年生向けの講義の準備をした。
5/6(日)
の進歩 連敗
ベガルタ仙台がコンサドーレ札幌に 0-1 で敗れてしまった。これで連敗。しかも続けて無得点だ。7 連敗と、さよならラモス祭に盛り上がった東京ベルディ 1969
の真似はしないで欲しい。
午前中は、今の家に置いてある灯籠の掘り出しに挑んだ。内部に電球が付いている品で、長さ 10 m
ほどのコードを芝生の下に埋め込んでいる。コードを掘り起こすのが大変そうなので、新居に移設するのはあきらめていた。でも 5
万円したし、暁子は灯籠が大好きだし、このまま置いていくのももったいない。意をけっして掘り出しに挑むと、手でぐぐっと引っ張るだけでコードを引き抜く
ことが出来た。割れた芝を足で踏んで元に戻して掘り出し完了。拍子抜けするほど簡単だった。
午後から CS で、札幌戦を応援した。怪我のためにロペスが欠場、これは良いと思った。ところが前半 9 分に、札幌 DF
曽田にこぼれ球を押し込まれあっさり失点してしまった。その後も札幌ペースで試合が進んだ。仙台は、なかなか縦にボールを入れることが出来ず、最終ライン
でボールをまわすばかりであった。後半に入るとますます札幌ペースになっていった。そのままなすすべなく試合終了。今季初めて、内容でも負けていた試合
だった。
もう長い間、札幌に勝っていない。札幌は鬼門である。いや私には、札幌というより曽田が鬼門に見える。ゴール前に立ちはだかって仙台の攻撃をことごとく
弾き返す。セットプレーで仙台ゴール前に来ると、何かしら点を取ってしまう。札幌というと曽田を思い浮かべ、嫌な気分になるのであった。
試合終了後に、灯籠を持って新居に出かけた。雨の中、築山のどこに設置するかを暁子と相談した。築山の鞍部において、山頂と山頂の間から垣間見え
るようにすることにした。
5/5(土)
の進歩 打倒ガーデンヒルズ
新居は、泉ビレジ(仙台郊外の宅地開発地)にある。泉ビレジのはしっこには、ガーデンヒルズという豪華分譲地がある。一区画
200-300
坪くらいのゆったりとした敷地に豪邸が建ち並んでいるのだ。「ひとクラス上のクオリティを誇る憧れの高級住宅街」とのことである。確かにどの家も、建物も
庭も豪華である。ガーデンヒルズは、泉ビレジの中央を分断する道路の向こう側にある。ガーデンヒルズの住人は私たちのことを、「向こう岸の住人」と呼んで
馬鹿にしているに違いない。そう(勝手に)思うと、対抗意識がめらめらと燃え立ってきた。我が家の庭を、ガーテンヒルズの庭(外構費用○千万円に思えるも
のもあり)に負けないものにしてみせようと暁子と誓った。むろんこれからは、ガーデンヒルズとは呼ばない。「泉ビレジのはしっこ」と呼ぶ。
打倒「泉ビレジのはしっこ」スローガン
・坪 13 万円で高級住宅街といえるのか!
・仙台の中心部に 300 坪の家を建ててみろ!
連日の庭仕事の甲斐あって、庭の形が出来てきた。作るべき花壇はあらかた出来た。あとは、少しずつやっていこう。
5/4(金)
の進歩 家を壊してしまったかもしれない
午前中は、泉ヶ岳に行ってみた。上の方はちょうど春が始まったところであった。新居からだと、泉ヶ岳が遠くないことも嬉しい。
新居に戻って庭仕事を続けた。台所の前に花壇を作ろうと、スコップで砂を掘った。と、厚さ 20 cm のはずの砂の層が、厚さ 5 cm
ほどしかない。砂の下は粘土層がびっしりである。こんなでは花が育たないと憤激し、粘土層を掘り取ることにした。家の基礎のすぐそばなので、やがて「ガ
チッ」と、基礎にスコップが当たった。今から思うと、ここで暁子に相談すれば良かったかもしれない。しかし私は、一つのことを考えたら、他のことをほとん
ど考えないタイプである。基礎の周りの粘土層を綺麗に取り去って新しい土を入れよう。そうしたら植物の生育もばっちりだと燃えた。奮闘数時間、幅 4
m
ほどに渡って基礎を露出させ、そこに、「砂+鹿沼土+腐葉土」を入れた。やがて「ぷわん」と思い浮かんだ。基礎を地面に埋め込んで耐震強度を保っているわ
けで、頑丈な粘土層を掘り出してはいけなかったのではないか?
替わりに入れた土はふわふわである(だから植物にはよい)。これで強い横揺れに耐えるのか?
以降ずっと、「地震なんてめったに来ないわけだし、でも宮城県沖地震は確実に来るし」と、葛藤に苛まされ続けている。
5/3(木)
の進歩 初の敗戦
ベガルタ仙台が京都サンガ FC に 0-1 で敗れてしまった。今季初の敗戦だ。順位も四位に落ちてしまった。
今日も、午前中は新居に寄って庭仕事をした。築山の半分に高麗芝を張るのだ。雨による土の流出を防ぐにはこれが一番であろう。
昼前に、ユアテックスタジアム仙台へ車で向かった。一時間以上前に着いたというのに、駐車場は満車で、順番待ちの車で溢れていた。観客数が
1,9033
人の試合だとこうなるのか。積水ハウス北仙台ブランチ(新居の建築会社)の駐車場に駐めさせて貰おうかと思ったが、いくらなんでも悪い。八乙女のズーズー
カンパニーにあんを預け、ついでに車も預けることにした。
というわけで、1,9000 人の大台に久々に乗ったスタジアムである。やはり満員のスタジアムは最高だ。毎試合こうなって欲しい。
ところが我がクラブの立ち上がりは最悪であった。京都は前節試合がなかったこともあって、コンディションの違いもあったようだ。そのためロペスが、「頼
みにもなるけれど、ボールを持ち過ぎるし守備はしないし」の選手から、単なる、「ボールを持ち過ぎるし守備はしないし」の選手になっていた。梁も不調で、
ボールにさわる回数が少ない。まったく良い所のない前半であった。前半 25 分に失点して、0-1
で前半を終えた。後半の頭から、負傷したロペスに替えて千葉を投入。千葉は、中盤の底で京都の攻撃の芽を潰し、確実にボールを味方に散らしていった。これ
で俄然と中盤が引き締まった。見違えるようにパスも回るようになり、仙台の猛攻が始まった。しかし決定力に欠き、どうしてもゴールを割ることができない。
MF 関口を投入して、3 バックだか 2 バックだかわからない全員攻撃状態に入る。さらには FW 中原を投入して 3
トップに。なりふり構わない猛攻も実らず、0-1 で敗戦となった。よりによって 1,9033
人も入った試合で初敗戦なんて、営業担当者カンカンである。
これで結論が出た。ロペスが足を引っ張っている。守備をしないロペスがいると、中盤の守備が苦しくなることは言うまでもない。攻撃の面でも、ロペスがい
ない方がパス回しは速くなる。ロペスには一発のパスがあるけれど、それに頼っては去年のサッカーの繰り返しだ。怪我をしたことだし、ロペスには当分休んで
貰いたいもんだ。
望月監督は、(ロペスに替えて千葉を投入した)「後半に関しては今までの12試合の中では本当に一番いいくらいのできではなかったかと思います」と語っ
ている(ベ
ガルタ仙台 OHP より)。でも、
「ロペス選手は自分でボールを握って、長いボールやくさびのボールを打って自分で潜るというプレーを、今のゲームの中では自分の特徴としています。ただ、
代
わりに入った選手(注;千葉)は、(中略)よりシンプルにボールを動かそうとしました。そこは多少サッカーの違
いもあると思います。それは特徴の違いであって、どちらが良い、悪い、という話ではありません。」(ベガルタ仙台
OHP より)
とも語っている。後半は最高だったと言っておいて、「どちらが良い、悪い、という話
ではありません」というのはなんか変だなあと思う。
5/2(水)
の進歩 ブラインドを注文
午前中は雨であった。庭仕事は中止し、ブラインドを注文しに行くことにした。新居には、カーテンではなく、縦型のブラインドを付ける。泉中央のユノメ家具
に行き、カタログを見て品を決めた。そして店員を呼んで注文をした。しかしこの店員はブラインドに詳しくないらしく、上司らしき女性を連れてきた。私は一
瞬、土井たか子が現れたの
かと思った。どわーっとした妖気が漂っていて、迫力に満ち溢れていた。真剣に「怖い」と感じた。しかしやがて、「この人は大丈夫か?」と思うようになっ
た。新居の全部の窓に新たにブラインドを購入するわけではなく、一部の窓には、今の家のカーテンを移してつける。新居の間取り図を示し、ブラインドを付け
て欲しい窓を示すのを、その人は黙って見つめていた。私が説明を終えると、図面に定規を当てて窓の長さを測りだした。自分に対して水平方向の辺には、定規
をちゃんと当てていた。ところが垂直方向の辺では、角度にして 2
度くらい定規がずれている。定規の位置を修正したくなったが、そうさせぬ雰囲気が漂っていた。ブラインドを購入する窓を測り終えると、購入しない窓の長さ
も測って記入しだした。何をしているのかと思い、「その窓は頼みませんよ」と言うと、記入した数値を黙って消していった。見積もりを計算するときも、1)
6,8000 円と記入し、2) 6,8000 円 × 0.05 を計算して 340 円と記入、3) 6,8000 円 + 340 円を計算して
6,8340 円と記入する。始めから 6,8000 円 × 1.05
を計算する方が早いのではないか。見積額がカタログ価格そのままなので、「値引きはないのですか」と聞くと、「ブライドの場合は 5 %
しか引きません」と毅然としている。でもーー、割引 0 % の見積もりを出しているーー。しばらくして頭の回路が繋がったのか、5 %
割り引いた見積もりを書き直したのであった。
怪しくても安ければ頼んだかもしれない。でも、5 %
しか割り引かないなんて高過ぎる。ユノメ家具をそそくさと後にし東京インテリアへ行った。こちらはちゃんとした係員でほっとした。割引も 35 %
であった。もちろん、東京インテリアで注文した。
午後から雨が上がったので、庭仕事をした。連日の作業で疲れる。入浴時に体重を量ると、1 日 0.5 - 1.0 kg
体重が減っている。体脂肪も下がり続けている。肉体労働って健康的だ。
5/1(火)
の進歩 今日も庭仕事
午後から雨という予報を気にしつつ、今日も庭仕事に打ち込んだ。通販でシラビソ(モミの仲間)とハナノキ(カエデの仲間)を購入し、それが新居に届いた。
シラビソは、庭の南東角に植えた。大きく育ったら映えるであろう。ハナノキは、私の憧れの木である。葉の裏が白いのが特徴で、紅葉の時期には、葉表の赤と
の対比がとても美しい。日光植物(私が、大学院生時代を過ごしたところ)に植わっていたハナノキは、ずっと印象に残っている。ところが、届いたハナノキ
(高さ 1.8 m ほど)はひょろひょろと細長いばかりで、日光植物園のハナノキとは全然違った。向こうは高さ 10 m
の成木、比べてはいけないのか。我が家のハナノキも、大きくなったら日光植物園のハナノキのようになると信じよう。
庭のあちこちに花壇を作る作業を進めていった。昨日同様、砂に、鹿沼土と腐葉土を混ぜ込んで行くのだ。土が重くて疲れた。