KEVIN HAYS
久しぶりの星ひとつ
これは5枚目の栄誉(?)だ
"THE DREAMER"
KEVIN HAYS(p, vocal, fender rhodes, melodica, synthesizer, percussion, wood flute, whistling), DOUG WEISS(b), BILL STEWART(ds)
2006年8月 スタジオ録音(ARTIST SHARE : AS0053)


ふーっ!やっと最後まで1回聴いた。なんてつまらないアルバムだろう。1回、通して聴くのが苦痛だった。本音で言えば、こういうアルバムを評価できる基準を僕は持っていないし、評価したいとも思わない。でも、買ったアルバムは全てレビューを書くと決めているので、心を奮い立たせて書いている。当然、評価が良かろう筈がない。HAYSの弾いた楽器の数を数えてみれば、あれやこれやのてんこ盛りで一体何をやりたいのか想像もつかない。ましてや、決して上手いとは言いがたいヴォーカルまで数曲入っている。更には多重録音も施してある。


@"SCO MORE BLUES" 
以下、コメントする気にもなりません!
A"YOU" 
B"THE DREAMER" 
C"A QUESTION" 
D"LITTLE FLOWER" 
E"TWILIGHT" 
F"WALTZ FOR PERRIN" 
G"OUTSIDER MAN" 
H"SUNDAY" 
I"SANTA FE NIGHTS" 
J"THE DREAM" 

兎にも角にも、全部の曲を聴き通してみた。何にも面白くなかった。加えて、我が愛するBILL STEWART様まで全然良いところがない。言ってみれば、良いところを探すのが難しいアルバムである。KEVIN HAYSってこんなにつまらないピアニストだったのかと、がっかり至極である。以前、HAYSのアルバムを紹介したのは1年と3ヶ月前の"FOR HEAVEN'S SAKE"(JAZZ批評 347.)であった。そのときは、合格点の星4つを献上している。

そこで、"FOR HEAVEN'S SAKE"のCDを引っ張り出して聴き直してみた。そのときのレビューを開きながら、ベストと書いてあった"BEATIFUL LOVE"から聴いてみた。・・・確かに、この曲の演奏は良いねえ。STEWARTのシンバリングが躍動しているもの!HAYSもねちっこいスタイルのピアノを弾いているが、これはこれで良いと思う。
対して、このアルバムは「一体何なんだろう!」と思ってしまう。こんなことがHAYSのやりたかったことだったのだろうか?
まあ、久しぶりの星ひとつ。これは僕のレビューの中では5枚目の栄誉(?)でもある。   (2007.10.06)



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独断的JAZZ批評 440.