薪による窖窯焼成 その10.









●5月の窖窯焼成に向けて作陶開始
今年の5月にいつもの楡窯で窖窯焼成が予定されている。そろそろ作陶に掛からないと間に合わなくなる。今回は電動轆轤を一切使わず、全てを手轆轤で作ることにした。手捻りということで形も不揃いをよしとした。

・黒陶土のぐい呑み

黒陶土は焼き締めでもいい味が出る。
ほとんど備前と同じような焼き方で良いみたい
・黒陶土の湯呑み

寿司屋の湯呑みのように大きい
ひび割れは意識して入れてみた
・黒陶土に仁清土を混ぜて黒白のグラデーションが出るようにしてみたが、これは実験的な試み
上手く出来るかやってみなければわからない

(2007.03.17)
・前週に続き黒陶土と仁清土の混合作品
 左から2番目は仁清土の割合を多くして上半分が仁清土
 3番目は黒陶土の一部に仁清土を入れてみた
 二つの土とも肌理の細かい土で収縮率はそんなに変わらないと思うが、上手く焼成できるだろうか?
(2007.03.25)
・今週もまた、黒陶土と仁清土の混合
 左のぐいのみは先週作ったもの(上の写真の右から2番目)を紙やすりで少し削ってみた
 右端のぐい呑みは2段上の写真の左端にあるもので形が気に入らなかったので、上部を少し削った
(2007.03.31)
・黒陶土主体の作品を全て天日干し。
・残った黒陶土と仁清土を混ぜ合わせて使ったのでグレイになると思うのだけど、どうだろう?
(2007.04.08)

ここまでの作品は一度素焼きすることにした
黒陶土と仁清土がひび割れることなく焼成できるかの確認と、サンドペーパーによる削りを施す必要があるかの確認のため
(2007.04.15)
・今回は同じく残り物の土で片口とぐいのみを作った
 片口は一部、仁清土を挿入。これを徳利代わりに使えば、相当、酒が呑めそうだ
 ぐいのみはひび割れを入れてみた。漏れることはない・・・・はず
(2007.04.15)
・窯詰めまで残り1ヶ月となった
 今日からは黒陶土から備前土にスイッチ

 今回から主役は備前土
 前回までの残り土、黒陶土と仁清土の混合土を一部に挿入してみた
(2007.04.22)
・備前の耳付花器、大と中の2個製作
 前回同様、一部に違う土を挿入してみた
 胴回りは手のひらでつぶして3角形にした
(2007.04.29)

あとで気がついたが、耳付というからには、耳は2つが正解なのだろうなあ。3つ付けてしまった。
まあ、いいか!
・黒陶土と仁清土を混ぜた作品を素焼きにした
 その後、サンドペーパで削ってみた
 ほぼ、狙い通り
(2007.05.04)
・ぐいのみはこんな具合
・備前の花器
 
 前回作った耳付花器の中サイズのものは内側にひび割れを生じたので、土に戻して再度作り直した
 今度は耳は2つだ
(2007.05.06)
 
・備前の花器は花が映える
 以前作った備前の花器に庭の椿を挿してみた
・備前の一輪挿しとぐいのみ
 左の取っ手付花器は不注意で取っ手を壊してしてしまったので、急遽、取っ手を作り直した
(2007.05.12)

これで、ほぼ作陶は完了
今回は一切、電動轆轤を使わずに作陶したが、手捻りにこそ深い作陶の楽しみがある

次週は窯詰めのため楡窯に行く予定