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『ラブ・アクチュアリー』(Love Actually)['03] | |||||
監督・脚本 リチャード・カーティス | |||||
ヤマのFacebook タイムライン 2025年 3月 5日23:30 これが『ラブ・アクチュアリー』か。キャスティングが奏功している面が多分にあると思うけれども、「愛の実相」として様々なカップルの関係の進み具合を並行して描き、さしたる混乱も抱かせない形でよく描出したものだと、その手際に感心した。 個々の物語については、ある種の典型というか、さして際立ったものはないけれども、細部というかシーンに好いものがたくさんあって、ユーモアがあるのがいい。しかし、今さら4Kデジタルリマスターとしてリバイバルされるほどの作品か?という点からは、改めてキャスティングの奏功を思わずにいられない。 そして、音楽が効いている作品の強さを改めて思った。序盤でビートルズの♪オール・ユー・ニード・イズ・ラブ(愛こそすべて)♪が流れ、ハイライトシーンでマライアキャリーの♪オール・アイ・ウォント・フォー・クリスマス・イズ・ユー(恋人たちのクリスマス)♪をオリヴィア・オルソン【ジョアンナ】が歌い、中盤にジョニー・ミッチェルの♪ボウス・サイズ・ナウ(青春の光と影)♪を掛けながら、カレン(エマ・トンプソン)が悔し涙を流しつつベッドのうえで踊って泣き止む作品だ。 *【コメント談義】2025年 3月06日 9:05~ 23:14 (ケイケイさん) ヤマさん ロマコメとしたら、心地良い作品でした。ローラ・リニーのエピソードなど、私も印象深いです。そうかと思えば、ヒューのファンタジーもありーの、強弱付け方が上手かったと思います。私は好きな作品です。 ヤマ(管理人) ようこそ、ケイケイさん サラ(ローラ・リニー)の一度目の電話での中断は已む無しだと思うけれども、二度目の電話での「忙しくない、今から行く」は緊急事態ならともかく、そうでなければ疑問が残るなぁ。最初の電話による中断には許容を示していたカールも、二度目のあの返答には失意しか湧かないと思う。一年七カ月想い続けてきたというサラを思えば、家族(弟かな?)の障碍を慮っても、自分と家族の天秤のバランスが取れていない気がした。たとえ、それをも含めて彼女の選択なのだとしても。 独身のデイヴィッド首相(ヒュー・グラント)の終盤のモロバレ場面での対応はスマートでかっこよかったね。なかなか真似のできない即応やった。些か大仰なジェイミー(コリン・ファース)のエピソードよりも洒落てたように思う。 強弱の付け方というのもあるかもしれないけれど、とにかくあれだけ大勢の「愛の諸相」を描いて混乱なく捌いていた点が最も大したところやったなぁ。 (ケイケイさん) ヤマさん、 リニーのパートはだいぶ前なので、うろ覚えですが、私は納得した記憶があります。弟をずっと介護してきて、私がお世話しなきゃと、それが染みついているんですよ。弟を置いて、自分だけ幸せになっちゃいけないみたいな。今論争になっている兄弟児ですね。それを親に言われていたりすると、もう決定的ですね。天秤は知らず知らずに弟と言うか、家族が上です。 私の場合は、妹は健常でしたが、母から「あんたに兄弟が必要だと思ったから妹を産んだ。だからあんたにはあの子の面倒をみる義務がある」と、ずっと言われてきました。妹のその後の人生に対して母に予感があったのかもです。私が成人してその呪詛から逃げられたのは、妹は当時は健常だし、まぁ私が冷徹だったんですよ。障害者の兄弟がいる心優しい人は、なかなか自分だけの人生を優先する事は難しいと思います。 ヤマ(管理人) 是非もない事なのは、むろん承知してますよ。「自分だけの人生を優先」すべきとも思ってません。ただバランスが取れてないなぁという思いが湧いたのと、その献身を美しい姿とも思えなかったに過ぎないですね。まぁ、バランスが取れていれば、それでいいというものでもありませんけどね。 (ケイケイさん) あの献身は、美しくはないですね。でもこれは今の感覚なんで、当時は美しいと思われていたんじゃないかな。自分を優先すれば、弟は不幸になると思い込んでいたんですよ。それも呪詛です。 でも今は、自分だけではない、自分も弟も幸せになれる方法を模索するほうが、美しいでしょう? 献身より。ヤマさんがバランスが悪いと感じるのは、時代の相違もあるのかなー、と、感じています。当時観たら、リニーの生き方は、ヤマさんも美しく思えたかもよ? ヤマ(管理人) いや、今どきのいわゆる冷笑系ほどではないにしても、僕は人の献身について、若い頃は実に冷ややかでしたから、年嵩のいった今のほうがもっと素直にその美しさを感じるようになっている気がします。なので、公開当時に観たら美しく思えたなどということは決してないですね。 それこそ、時流というか流行に対して極めて天邪鬼なもんだから(苦笑)、時代に沿う方向での変化というのは、僕には考えにくいよ(たは)。 (ケイケイさん) そっかー、ヤマさんはそうなのね。 実は私が古い映画をあまり好まないのは、ここなんです。時代の相違。見逃していた不朽の名作と言われる作品を観ても、なんだ、こんなもんか的な感想が多いんです。もちろん『青春デンデケデケデケ』みたいな、初老の今も感激する作品はありますが、そんな作品は少ないですね。 自分の成長や老化に見合った作品を探すのは、楽しみだったり苦しみだったりね(笑)。そうかと思えば、突然黒沢清が合うようになったり。実は配信で『cloud』観て、面白かったんです(わはは)。 まぁ『ラブ・アクチュアリー』は、その当時の私に合った作品だったみたいですね。 ヤマ(管理人) ケイケイさんが古い映画を観てもあまり楽しめないという「時代の相違」の最も大きい部分は、おそらく昔の映画市場は男中心で、今の映画市場は女性中心になっている変化だと思うよ。今の女性目線の映画状況に馴染んだ眼で昔の映画を観て、女性が満足する作品は少なかろうという気がする。妙に理屈っぽかったりするしね。 逆に僕なんぞは、近頃の映画が地方の公開状況とも相俟って滅法つまらなくなってきているから、昔の映画を観ると愉しい。古いものが映っているのを観るだけでも嬉しく懐かしくなるようなところがあるよ。 むかしは新作映画を中心に観てて、たまに旧作を観ても、それこそ仰るところの「こんなもんか的な感想」が多かったんだけどね。なんか反対やね。面白いもんや。 (ケイケイさん) うん、面白い(笑)。そうそう、女性の描き方に違和感があるのは、多いですね。昔は当たり前だった事に、怒りが沸いてくる事も多々あります。それで嫌なのか、うんうん(笑)。 今の映画が面白くないというのは、同意です。コロナ以降、洋画も邦画も顕著な気がします。今年のオスカーだって、私は『アノーラ』は鑑賞済みで、大好きだと言える作品ですが、これがオスカー受賞に相応しいか否かと言えば、否なのね。 他の方とも話したんですが、ランティモスなんかも、過剰にオスカーに気に入られている気がします。才気のある新参者を引き立てて、ハリウッド資本がお金出しやすくというか、介入しようとしているのかと、穿った見方をしています。新たな鉱脈を見つけ出す的なね。ショーン・ベイカーはいいですよ。ランティモスは肌が合うというか、まぁセフレ的なファンですが、ベイカーは夫でもいいわ(笑)。 ヤマ(管理人) 昔のような意識ではいられなくなって、名作との呼び声高くても昔の映画を楽しめず、今の映画も面白くないとなれば、なかなか作品選びに難儀しそうやね。都会でもそうなのかと吃驚。『アノーラ』、こっちでもやるかなぁ。チラシは置いてあったものの上映予定作には上がってきてない。都会でのヒット次第やなぁ。 ヨルゴス・ランティモスは、こっちでも上映されてるよ、けっこう。ええよねー、ランティモス。セフレってのは愛無しってこと? 変態色あるよね、ランティモス(笑)。ベイカーは『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』しか観てないけど、正統派でもないよね、あやつも(笑)。 | |||||
編集採録 by ヤマ '25. 3. 5. BS松竹東急よる8銀座シネマ録画 | |||||
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