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活動記録
トラスト17号地のアワダッチ駆除の成果(中間発表)

 17号地は2,200uで、東側が山林、西側がめったに枯れることのない湧き水がある南北に細長い休耕地です。
 トラスト地となった当時は全面セイタカアワダチソウ群落で年何回か必死に抜いてきました。徐々にアワダッチも減り、2002年に河川工事で移植せざるを得なかったノウルシを移植して、自然再生を試みてきた場所です。

☆「アワダッチ駆除には抜くのが一番」の成功例!
 10月26日撮影
 写真3枚を見比べてください。
 *1枚目は昨年10月にアワダッチを抜いた場所の写真です。
 *2枚目はその隣接地でアワダッチを昨年抜かなかった場所の写真です。
 *3枚目はその全体の写真です。左が昨年抜いた場所で、右が放置しておいた場所です。様々な要因が関係しているかもしれませんが、それにしても抜き取り作業の効果がこれほど顕著な例は見たことがありません。

☆同17号地
 「カナムグラとの共生」によるアワダッチ駆除試験について
 10月20日撮影  
 長年アワダッチ駆除を抜き取りで進めてきた17号地で、これまで試験したことのない手法、「カナムグラとの共生」を進めています。
 昨年急激に優先しはじめたカナムグラを放置して、10月末頃からこのカナムグラを駆除したところ、アワダッチの数が激減したことがわかりました。
 今年も昨年同様、初夏までは高く伸びたアワダッチだけを抜きましたが、その後はカナムグラにまかせました。思った通りカナムグラはアワダッチの抑止力となりました。多分カナムグラはアワダッチのアレロパシーに負けない植物であり、一方で被さったカナムグラがアワダッチへの日照を奪う役割を果たしていたと見られます。
今年も10月末から「カナムグラの大きな団子づくり」をはじめました。
 まだ、2年間の試験なので結論など出すことはできませんが、これからもこの手法で 「アワダッチコントロール作戦」を展開してみたいと考えています。

☆アワダッチ駆除の成果でしょうか
 移植したノウルシは安定したノウルシ群落を形成しています
 4月10日撮影
 2002年3月に河川工事に伴って移植せざるを得なかった絶滅危惧種のノウルシの移植が17号地の自然再生の始まりでした。
 見てください、この立派なノウルシ群落を! このノウルシを助けるためにアワダッチと戦いを続けてきた成果。根でも種子でも増えていて、非常に安定した群落を形成しています。
 残念なことですが、河川工事区内で移植した場所ではノウルシはほぼ絶滅してしまいました。
(C) Saeko Ogawa 2005

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