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気候危機を共通認識に 長崎でも行動

 9月24日、「世界気候アクション0924」が世界各地で行われました。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの行動がきっかけで生まれたムーブメント「Fridays For Future」が呼びかけた行動です。

 各地で街頭スタンディングやオンラインイベントが行われました。Twitterで「#気候変動見て見ぬふりはもうできない」のハッシュタグをつけて投稿するということも行われました。長崎県内でも「世界気候アクション0924」に連帯し、長崎市では長崎県原水協が呼びかけて街頭スタンディングなどを実施しました。平和委員会の仲間も参加しています。

 「世界気候アクション0924」に前後して、県内では気候危機を打開しようと高校生や学生などが主体になって活動している「Fridays For Future Nagasaki(FFFN)」がある活動を始めました。それは、県議会に対して「気候非常事態宣言」を出してもらうことや気候危機対策に関する着実な目標達成を促す趣旨の請願を採択してもらう活動です。

 FFFNは2020年の結成以来、環境啓発活動やゴミ拾い、SNSでの発信などに取り組んできました。しかし、自分達の力で声が届く範囲には限界があると感じ、政治へのアプローチに取り組もうと決めてこの活動をスタートさせました。

 FFFNはまず請願に賛同してもらうために県議会の全会派を訪問して働きかけをしました。各会派から様々な意見が寄せられたそうです。その後、請願に賛同する県民の意思を可視化させようと、ネット署名や紙媒体の署名に取り組みました。

 前述の長崎県原水協が呼びかけた街頭スタンディングにFFFNメンバーの1人が参加して署名を集めました。「街頭での署名活動は直に声を聞くことができるので、一筆の重みをすごく感じました」と参加しての感想を語っていました。署名は1674名と17団体から寄せられ、県議会に提出されました。

 請願は県議会の観光生活建設委員会や本会議で審議され、委員会では賛成3名と反対6名、本会議では賛成10名と反対35名で否決という結果に。それでも、請願の討論では賛成・反対それぞれの立場から熱く議論を交わされ、メンバーは「審議をここまで深められたことが、5ヶ月間の奮闘の日々と多くの皆様の声が届いている様子を物語っているように感じました。嬉しかったです」と感想をSNSに綴っています。

(2021年9月25日)