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米軍はLCAC夜間訓練の中止を

“オール西海”は協定書を握って離さない!

 6月30日、ながさき平和委員会は18年度の定期総会を開き、西海市議の渕瀬栄子さんが「LCACの夜間訓練強行と西海市民のたたかい」と題して講演を行いました。

 渕瀬さんは動画や写真、たくさんの資料を駆使して米軍の横暴の実態とそれを許さない「オール西海」のたたかいを語りました。

 西海市はLCACの移転後、寄船地区に14年7月から自動騒音測定装置を設置して24時間測定を続けていますが、電車のガード下に相当する騒音も記録されています。費用の約1000万円は西海市が負担しています。

 これまで5回、夜間航行訓練が行われ、3回目は無通告でした。西海市は対策として寄船地区の住民2人に監視を委託し(年間予算100万円)、現在も続けています。

 夜間航行訓練が強行されたことで西海市が開いた意見交換会では地域住民の不安な声がたくさんが寄せられました。

 4隻が出港した時の騒音はたまらなかった。もし12隻になったらどうなるのか不安/夏場は日没が遅いので帰投は午後9時か。老人は就寝時間だ/米軍は安全には気をつけているというが、コースを外れることもあり、自分たちの方が近づかないようにしている/湾内では20ノット以内で航行することになっているが、守られていない等々。

 渕瀬さんは、米軍は最初から自由にLCACを運用するつもりであることを隠してきたし、九州防衛局もそれを知っていながら旧西海町民、西海市民をだましてきたと指摘しました。

 無所属とはいえ自民党がほとんどを占める議会で全会一致で意見書が可決されたことは大きな意義があります。夜間航行訓練が無通告となり、それを押し返し、四半期ごとといえども通告をさせるまでになったのはオール西海(市民、議会、行政)の力と運動でした。オール西海が夜間の航行禁止を求める根拠が「協定書」で、「防衛局は夜間、早朝の航行については行わないよう米軍と調整するものとする」と明記。この主旨は「禁止」であり、それが受け入れの最低条件だったと渕瀬さんは強調しました。

 またこの協定書は西海市と防衛局との間の協定書ですが、米海軍も承知しているとのことです。市長の確認要請に対し九州防衛局が佐世保基地に照会して回答をもらっていました。

 さらにこの協定書には他の基地で交わされているような「任務により必要とされる場合を除き」、「訓練の所要に見合った最小限に」等の但し書きが一切ありません。渕瀬さんは「だからこれは絶対守ってもらわねばならない協定書。オール西海はこの協定書を握って離さず粘り強くたたかっていく」と決意を述べました。

(2018年7月1日)