小林椿翁(こばやしちんおう) 小林椿年(こばやしちんねん)
 通称を茂兵エという。田川鳳朗の門下としてこの道にはいったようである。現在も田
川父子の書簡作品を蔵しているという。ゆたかな才能と人柄のよいことで、文久3年に没
したがあまり世にでないことを惜しまれた。
 
朝がゆにまで露の香を覚えけり
 動かねばかえつて暑し門の竹
 高い木を目当に待つや時鳥
 
 椿翁の息子で、椿翁とおなじく通称を茂兵エという。俳諧を父に師事し江戸の卓朗、
見外と交友をもっており、その性格は淡白であったから、交遊する俳人がおおかった。
 明治23年74才で没した。
 
春雨や鶴も田につくところごろ
 当分はよき日ばかりや初暦
 奥の院までもすこしや遅桜
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