陳情第11号 「
議会選出監査委員制度の廃止を求める陳情書」
監査委員とは?
『監査委員は地方自治法により設置された独立の機関として、市民の負託を受けて常に公正不偏の態度を保持して監査を行い、我孫子市行政の公正で合理的かつ効率的運営を保障することを責務としています。また、事務事業が所期の目的を達成しているか、社会情勢・経済情勢から見て妥当と認められるかを検証し、公正で合理的かつ能率的な行財政運営の確保を図ることを目的として監査を実施します。(我孫子市HPより引用)』
「識見委員(一般有識者)」と「議選委員(議会選出)」の2名で構成されます。
今回議論されたのは、市議会議員が議選委員として監査委員になることに合理的妥当性があるかどうかです。
法的には、当然問題はありません。
ただし、監査委員に関する条例第6条に基き決算を審査した議員が、議会で再度決算を審議し採決に加わることが合理的かどうかは議論の余地があります。
現在は、その点を鑑みて、地方自治法上は議選の委員をおかなくてもよいことになっています。
【参考】第196条
監査委員は、普通地方公共団体の長が、議会の同意を得て、人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し優れた識見を有する者(議員である者を除く。以下この款において「識見を有する者」という。)及び議員のうちから、これを選任する。ただし、条例で議員のうちから監査委員を選任しないことができる。(1999年改正)
何の意味もなく、地方自治法が改正されることはありません。
議選委員という存在に合理的妥当性があるのか議論の余地があるからです。
また、独立性の担保という観点からも議選委員の存在は疑問が生じます。
行政からの独立性とともに議会からの独立性も必要ではないのかという議論です。
【議会運営委員会での議論】
そういったことを踏まえて、議会運営委員会における審査についていくつか問題点を指摘しておきます。
まず、「不採択」という結果については、とやかく言うものではありません。
陳情の内容を精査し�然るべき形で採択しなければ、現時点で監査委員をしている議員はどうするのか、すぐに代わりの有識者を選ぶことが出来るのかといった実務的な問題も生じます。
今回の陳情者は非情に良く勉強されたうえで陳情を提出しています。
(「利益相反」するかどうかは、多少議論の余地がありますが。)
問題点1 委員(議員)からの質疑は無し。
これは、「陳情の内容に不明な点は無く、全て理解できた。」という意味にも取れますが、事実上、陳情者は委員と議論する余地が無くなります。
一方的に委員側の発言を聞くだけになります。
その発言内容に異議があったとしても、陳情者は黙って聞いているほかありません。
市民に開かれた議会とはほど遠い、双方向性のない一方的な議事運営です。
問題点2 議選委員の必要性についての考え方
委員(議員)からの発言の中で、議選委員の必要性についての説明がありました。
決算は、単純に収支の整合性だけ見るのではなく、事業の内容にも深い理解が必要。
そのためには、議員が委員として適任であるという趣旨でした。
これは非常におかしな理屈です。
有識者2名体制であったとしても、決算を審査する際に、支出した金額と事業の成果が妥当なものか判断は出来るはずです。
仮に事業内容の詳細などを知りたければ、執行部、もしくはその事情に詳しい人間を招へいすれば良いことです。
そこで、議員が必要であれば、あくまでもアドバイザリー、もしくは、オブザーバーとして出席すれば何の問題もありません。
議員の存在感はあくまでも議会で発揮するべきものです。
また、陳情は市民からの要望です。意見だけは聞いておこうといった形ばかりの委員会審議はいかがなものでしょう?
選挙の時に「市民のために」と訴えていても、いざバッジをつけると、特権階級になったと勘違いしているのでは無いでしょうか?
(議案第7号)我孫子市都市計画審議会条例の一部を改正する条例 の制定
議案説明資料
当該審議会を構成する市議会議員の数を4名から2名に減らすための条例改定です。
次回から議員定数が24人から21人に減ることに合わせた改定です。
順当な議論の余地のない議案のようにも見えますが、今委員会では複数の委員から質疑がなされました。
もともと5名だったものが1名減の4名となり、今回半数の2名になったことで議会としては、無視できなかったのでしょう。
実は、2つの論点がある条例です。
1、なぜ、議員が審議委員になるのか?
2、そもそも議員が審議委員になる必要があるのか?
【1について】
議案資料にも触れていますが、議員の参加を義務付けている唯一の審議会です。
議員が2年ごとに選出されて審議会に参加しています。
これは政令に基づくものであり、我孫子市が勝手に議員の参加を止めることは出来ません。その場合は法律違反となります。
逆に言えば、政令で規定されているからという理由以外には何ら法的根拠はありません。
【2について】
議案資料にあるように議員の参加を義務付けた唯一の審議会です。
ほかの審議会は議員の参加は法的義務ではありません。
そもそも、都市計画という重要な案件については審議会はもとより、議会でもきっちり議論されるべきものです。
ということは、議員にとっては議会という公の場所で議論する機会があるわけで、審議会に数名で参加する必要性は薄いと言えます。
しかも、その審議会に出席する議員は特に議会を代表した意見をもって参加するわけではありません。(ここも重要です)
審議会で通った都市計画は執行部から議会にも説明され、そこでも議員による質疑がなされます。議案として議決を必要とするものではありませんが、所管の常任委員会や一般質問などで議会の意見は反映されることになります。
問題は、審議会で通った場合に、執行部としては、議会の理解も得られたと判断することになります。
議会において再度質疑がなされ、疑義が出た場合は、何のための審議会なのかという事にもなります。
審議会はあくまでも市長、執行部の意思決定のためのもの。
議会とは区別した方が分かりやすく、2元代表制に沿ったものと考えます。