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2025年1月15日(水) レッサーパンダ、ドール、リカオン   
  20日の大寒を控えて厳しい寒さが続く毎日であるが、3月の陽気になるとの天気予報に誘われて今年はじめてズーラシアを訪ねる。ころころ広場の池は茎と葉ともに黄土色に枯れた蓮で覆われ、池の周囲に植えられた桜も葉をすべて落として枝だけとなった姿を晒している。とうぜんのことではあるが、春はまだまだ先という風景である。

 本日は今年の干支である蛇の写真を撮ろうと考えてやって来たが、展示されている蛇はニシキヘビ一匹で、しかも展示スペースの隅っこでお休み中とあって、とても掲載に値する写真の撮影は無理と早々に諦める。それではということで、「飼育員とっておきタイム」が行われる絶滅危惧種であるレッサーパンダを見物する。飼育員によると、パンダと言えば中国のジャイアントパンダを思い浮かべる人が圧倒的に多いが、あれは熊の一族でパンダの本家はこのレッサーパンダであると、悔しそうに強調する姿が何ともいじらしい。主食はジャイアントパンダと同じくササや竹の葉っぱだそうであるが、葉っぱはカロリーが低く、得られたエネルギーが小さいため、16~20時間は居眠りをして省エネに努めているという。ズーラシアではササの葉以外に、リンゴなどの果物を餌として与えているが、「飼育員とっておきタイム」を熟知しているキクは食べ終わると、次のリンゴをおねだりして執拗に飼育員に前足で抱きついていく愛らしい仕草に、見物人からかわいいとの声が漏れる。
 
 
ころころ広場の冬枯れの池
 
飼育員からゲットしたリンゴを器用に右前足で掴み持つレッサーパンダのキク  
 
前足の爪をよく見ると 親指の爪の隣に六本目の爪が生えていてこれを上手に使って物を挟むことができる  
 
とっておきタイムの間じゅう 飼育員にリンゴを催促して食欲の旺盛なこと ただし居眠りするときには長いしっぽを身体に巻きつけてエネルギーロスを防ぐらしい
  
 次も「飼育員とっておきタイム」のドールを訪ねる。飼育員によると、イヌ科の動物であるが、家畜などを襲うオオカミと間違えられて駆除されるなどしたため、世界で2,000頭ほどしか生息しない絶滅危惧種であるという。レッサーパンダとは違い、肉食の動物であるが、今日は食事を終えた後のようで親のケーシーとモーアは落ち葉の上でうとうとしている。2頭の間に生まれた4頭の子供たちは固まってひなたぼっこを楽しんでいる。

 イヌ科ついでに、ドールより一回り大きいリカオンを見物する。こちらも絶滅危惧種に指定されており、日向でうとうとしていても音に鋭く反応して耳を立ててその方向を睨みつける姿は、ドールよりも獰猛な印象を受ける。ドールもリカオンも2頭のリーダーが率いる群れで狩りをするそうであるが、リカオンは時速50kmで5km走り続けることができ、インパラなどの中型草食動物を仕留めるというから、動物園では運動不足になってしまうのではないかと、要らぬ心配をしてしまう。

 
 
枯れ葉のの上でうとうとしているケーシーであるが たまに音に反応するのか頭を持ち上げてその方向を睨む
 
体形がドールに似ているリカオン
 


さんど

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