次に岡山大学病院へ。これも妹島建築でJunko Fukutake Hall 。
おそらく講演会などに使われるであろう小規模なガラス張りのホール。
印象はテラスと比べると大雑把。全く意味のない東屋があったり、
横方向の力はブレースが負担していますが、壁が混じっていてしまったり。
と、ここで時間が余ってしまったので、最終日に予定していた犬島に行くことに。
船の出る宝伝港は小さな漁村。乗客は自分ひとりだけでした。
帰路、閉館まで約2時間。受付の人に効率的な回り方を教えてもらいました。
まずは三分一さんの犬島精錬所美術館へ。展示は柳幸典によるもの。
最初は鏡を使った真っ暗な迷路。そのあとに三島由紀夫を題材とした作品が続く。
なぜ三島由紀夫なのかわからないし、精錬所の建物も生かされてるとは感じない。
ただ、まあ三分一さんの建築は上手い。特にディテール。迷路も悪くなかった。
急いでF邸へ。妹島+名和晃平。背の高い空間に自然増殖したような、
泡のような白いオブジェが絡んでいる。左右の小さな庭には小さなオブジェが。
次にC邸へ。妹島+半田真規。同じく背の高い空間に花のように着色された廃材。
少し戻って、妹島さんの中の谷東屋。コンパクトでかわいい。
屋根の3次元曲面を出すのに苦労した跡が見えた。
更に戻り、妹島さんのアクリル建築2つ。S邸とA邸。荒神明香とベアトリス・ミリャーゼス。
岡山の曲線ガラスを見てしまうと、アクリルはどうしても安っぽい。
最後は妹島+オラファー・エリアソンのI邸。指定された場所に立つと
自分が無限に増殖して見える。背景も外だったりするのが不思議。
以上で駆け足ながらなんとか一通り、見られました。
島はもちろん住人がいるのですが、ひっそりとしていて賑わいはない。
芸術祭が降ってきたけど、地元に馴染んでいる感じはしない。
これは他の島でも感じました。