ノルウェー
*スカンジナビア航空:11時間を越えるフライトは苦痛ですが、途中でシベリアの
手付かずの森や川、ツンドラの凍った大地と海が見えたのに感動しました。
前者は知床など比にならないスケールの大きさ、後者は未知で未開な荒野。
寒々とした風景が好みな自分にはたまらなかったですが、フィンランドあたりで
人家や農地などが見えてくるとほっとする気持ちもあって、不思議なものです。
前にヒマラヤを見にネパールの山麓まで行って数日待つも天候悪く見えなかったのが
カトマンズ-デリーを飛行機で移動したとき、雲の上で思いがけず出くわしたように、
移動中の風景には案外、拾いものがあるものです。
*オスロ・ガーデモエン国際空港:とても欧州にあるとは思えない田舎にあります。
が、ターミナル施設は新しくカッコイイ。鉄、ガラスのハイテクと木材のハイブリッド構造。
近未来的でありながら親しみがもてる、破綻がないよくできたデザインです。
*オスロ:これといった特徴のない街。観光スポットも少なく、フィヨルドへの中継地
として使われることが多いのでしょうか。駅から続くメインストリートは賑わっていますが
夜の駅前は風紀が悪い感じがしました。町中には野外彫刻となぜかセブン・イレブンが多い。
*コンフォート・ガーベルスフース:オスロのホテル。デザイン性に優れたものが
なかなか見つからず、ここは日本の主要代理店も扱っていないので、個人でメールで
予約を入れておきました。街からは少し離れていてトラムに乗って10分程度。
閑静な住宅地にある外観はクラシカルなホテルで、内装はリニューアルされて、
アートが多く飾られたりして、広い共用部も室内も清潔でモダンなセンスで統一されています。
通常のホテルでは夕食は別途ですが、ここでは夜9時までビュッフェで軽食を
とることができます。ロケーションを踏まえた親切なサービスだと思いました。
東洋人が少なく、スタッフの対応もよくてお勧めの宿です。
*フロム鉄道:オスロと大西洋岸にある街ベルゲンを結ぶ鉄道。
途中、かなり標高のあるところまで上がり、ミュルダールのあたりでは万年雪も見られ、
これまた荒野好きの自分にはたまらない風景。緑色を帯びた岩石と低木と湖の組み合わせは
まるで月世界に来たかのよう。その前の低地の風景は羊、牛、馬が草を食み、
切妻屋根の平屋で外壁が煉瓦色という、統一のとれた家が点在する牧歌的なもの。
これはこれでいいものです。
*スタルハイム:フィヨルドの風景が一気に開ける場所。ホテルですが、上り方向のバスは
一時停車してここで休憩が取れます。下り方向のバスはここから一気に急降下。
日光のいろは坂など比べ物にならない急で狭く危険な道が待っています。
*フェリー:グドヴァンゲン-フロム間を2時間かけてつなぎます。ここがいわゆるソグネフィヨルドで
両岸に絶壁が立ち上がり、グドヴァンゲンのあたりで水路の幅が最も狭くなります。
船内からも風景は見えますが、ここは是非とも船外で空間を体感することをお勧めします。
それは人の手ではつくりえない巨大なスケール。つつまれるように山がかぶさっていく奥行感は
ダイナミックであり幻想的でもあります。
*フレットハイムホテル:フロムで宿泊するとなると、選択肢が限られてきます。日本で予約可。
ただ日本人ツアー客も使う宿なので、雰囲気を楽しむ感じにはなりません。
部屋は通常のビジネスホテル的形式で清潔感はあり、面白みはないものの問題はありません。
窓からフィヨルドが見えるのがプラス、その分宿泊料が高いのがマイナス。
フロントの対応はいまいちよくない。
*フロム鉄道:フィヨルドの斜面を一気に駈け上る名物山岳列車。所要約1時間。
途中、大きな滝が流れているところで一時休憩があり、滝の近くに寄ることができますが
その迫力に圧倒されます。
*国立美術館:企画展示が1階、常設が2階で後者ではムンクの絵画のコレクションが豊富で、
自分が知っているものはほとんど展示されていました。企画展示は「kiss the frog」というもの。
裏の駐車場に大規模な仮設展示スペースを設けた大がかりなグループ展で、丁度最終日にあたり
観客は多かったです。出展者は25名。知る名前では草間彌生、ピピロッティ・リストなど。
*オスロ市庁舎:2本のタワー状の直方体とそれをつなぐ低層の直方体からなる造形。
外観イメージのもとはノートルダム寺院だろうか。ぼってりとしたプロポーションの
鈍重なデザインという先入観で見に行くと、実際はボリュームがうまく分節され
ディテールワークも含めて悪くない。内部へは改装中で入れず、ホールの壁画は見たかったのだが。
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