top

   
  僕の生きた証拠はない
 

君も僕も滅び去る星の旅人さ

穏やかに、すべて心の奥底に沈めて
再び目を覚まさないように、
強い精神の重しを乗せて

人々は為政者の思いのままに処されてきた
だけど、正邪なんてなかったように季節は巡り
君と僕
花も鳥も魚もまだ生きている

宇宙に想いを馳せる存在があることが
偶然なのか、
必然なのか、
誰にも分からない

不思議な月を眺めながら、
僕は飽きないでいる

やがて来る絶望の時、
そこには誰もいないだろう
それでも強かに、
宇宙は時を刻み、
生命の種子を天体に届けていくのだろう

まだ、僕は僕のことを覚えている
しかし、僕の生きた証拠はない