慣性運動とは自由落下運動である  

(2019年9月13日)


 

物体が外界から何の作用も受けていない状態で行う運動を慣性運動と呼びます。ニュートン力学では静止を含めて等速直線運動をするという運動のことです。ニュートンの運動の第一法則または慣性の法則とも呼ばれています。

 ところが、一般相対論では慣性運動は自由落下運動を言うのです。一般相対論はニュートン力学より広い範囲で正しいことは現代の理論物理学者が認めるところです。

 自然は一つですから異なる説明があれば少なくとも一つは間違いです。つまり、慣性運動とは自由落下運動なのです。宇宙空間で何も力が働かないときに次の例外を除いて等速直線運動はあり得ません。

 国際宇宙ステーションは常時地球中心に向かって自由落下しています。この宇宙ステーションの中の狭い空間に限れば、(空気も抜けば)、等速直線運動があり得ます。また、すべての星から遠く離れた空間でも等速直線運動はあり得ます。

 小野健一は数理科学別冊95号の記事「反物質はうえへ落ちるか、下へ落ちるか?」の第一節「重力とは何だろうか」の中で次のように書いています。最後の部分は無理にニュートン力学の解釈を擁護しているかのようです。

(了)


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