認知症診断の中でも最も比率の高いアルツハイマー型認知症患者に対する治療薬は現在4種類あり、患者の体質や生活環境にあわせ選択できる。
アルツハイマーを発症すると、脳の神経伝達物質のアセチルコリンが減少する。
アリセプトはアセチルコリン分解酵素(コリンエステラーゼ)を阻害し、アセチルコリンの減少を食い止めるメカニズム(作用機序)。
これによって注意力の低下や意欲が改善され、生活機能が上がる。
そうすると周囲とのコミュニケーションも改善され、副次的には患者が抱いていた不安も解消され落ち着いてくる。
別の作用機序の薬も同年登場した。
アルツハイマー病が進行すると、脳の神経伝達物質であるグルタミン酸が過剰となり、脳神経のNMDA受容体も過剰に活性化する。
記憶の定着を邪魔したり、脳神経そのものを傷つけたりしてしまうが、このNMDA受容体を阻害し、認知機能を改善するのがメマリー(一般名、メマンチン塩酸塩)。
コリンエステラーゼ阻害薬と併用でき、焦燥感やイライラした状態、攻撃性も抑えられるという。
一般名:ドネペジル塩酸塩
剤形:錠剤、細粒、ゼリー、ドライシロップ、OD錠
適応症状:軽度〜高度
国内販売:平成11年11月
作用機序:コリンエステラーゼ阻害薬
一般名:ガランタミン臭化水素酸塩
剤形:錠剤、OD錠、液剤
適応症状:軽度〜中程度
国内販売:平成23年3月
作用機序:コリンエステラーゼ阻害薬
一般名:リバスチグミン
剤形:貼り付け剤
適応症状:軽度〜中程度
国内販売:平成23年7月
作用機序:コリンエステラーゼ阻害薬
一般名:メマンチン塩酸塩
剤形:錠剤、OD錠
適応症状:中程度〜高度
国内販売:平成23年6月
作用機序:NMDA受容体阻害薬
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