公開資料11

★第二次大戦航空機メーカーロゴマーク集3.7版 その他の国々の航空機メーカー 解説追加バージョン

The Logo & history of Other countries military aircraft manufacturers。

完成ページを順に公開していきます。2019年6/9 スウェーデン公開

2019年6/23 フィンランド公開 2019年7/7ノルウェー、デンマーク追加

2019年12/8 掲載終了

2020年8/2より、データを軽くして掲載開始。

【スウェーデン (Konungariket Sverige)】

・北欧の立憲君主制国家。高福祉国家、ノーベル賞の国。
大戦当時は武装中立の立場を堅持し、枢軸、連合いずれにも与しなかったが、ナチスドイツ、ソ連からの圧力は大きく、大戦中は祖国防衛のための航空機開発に必死で取り組んだことが知られている。
その成果というべきか、軍事マニアの間では、戦後のサーブJ21Rから続くドラケンやビゲン、グリペンなど、国土に適合した独自の戦闘機、兵器づくりで知られる。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
サーブ(SAAB)
Svenska Aero AB
・ドイツ人テストパイロット・ビュッカーが、1921年に創設したスべンスカ航空会社が前身。
1937年にサーブ社となった。
同国を代表する航空機メーカーで、大戦中に開発した推進式戦闘機J21の成功でも知られる。
※自動車部門は、GMの子会社となった。
 
航空庁国立工場(FFVS)
Flygförvaltningens Flygverkstad i Stockholm
・1941年創立。空軍の管轄工場。
ナチスドイツやソ連からの侵略の危機に対応して、航空機の生産確保に取り組んだ。
同国初の自主開発戦闘機J22のメーカーとして知られる。
 
A.B. フリュグインダストリ
(AB Flygindustri)
・1925年設立。略称はAFI。
車輪付きの兵員貨物輸送用大型グライダーFi-3の試作で知られる。その他、大戦中はユンカースJu-52輸送機等をライセンス生産した。

 
スべンスカ航空会社(ASJ)
AB Svenska Järnvägsverkstäderna
・サーブ社の前身。1921年に、第一次大戦時ドイツ人テストパイロット・ビュッカーが、創立した。
複葉機のJ6ヤクトファルクを開発し、空軍に売り込んだが経営が安定せず、1932年にASJAに吸収された。
※ASJとASJAの違いがよくわからない。
 
SFA
(Svenska Flygmotor AB)
・1930年創立の航空機エンジンメーカー。大戦中に、ドイツのDB605系とアメリカ・P&W、ツインワスプ系他、枢軸側と連合国側双方のエンジンをライセンス生産して、スウェーデン空軍の機体へ提供した。
※現・ボルボ社である。
 
ABスべンスカ航空機会社(ASJA)
AB Svenska Järnvägsverkstädernas Aeroplanavdelning
・ASJがJ6ヤクトファルクの量産をとれずに経営危機となったため、その経営を引き継いだメーカーらしい。同国空軍とのパイプも持っていたというから、政府系企業なのだろうか?
後にサーブ社となった。
※ロゴは機体表示より復元。
 

 

【フィンランド(Suomen tasavalta)】

・北欧の共和制国家。ソ連(ロシア)と国境を接し、長く侵略と戦ってきた。
大戦当時はソ連の侵略に対抗するために枢軸国側で戦い、敗戦国ではあるものの、1944年にソ連と休戦したことで、ソ連への併合や衛星国化、社会主義化されることなく自由民主政体を維持し資本主義経済圏に属した。
冬戦争、継続戦争、ラップランド戦争など、日本ではあまり知られていない対ソ戦や北欧の戦いには、興味深いものが多い。

ソ連軍侵攻の激しい戦闘中、同国は航空機の開発生産と搭乗員養成に取り組んだ。
その中心となった航空機メーカーがヴァルチオン レントコネッテンダス(VL)である。
ドイツや米国からの輸入機を基に、戦闘機等の独自開発を進め、大戦末期には、VLピョレミルスキなどの高性能戦闘機まで開発していた。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
ヴァルチオン レントコネッテンダス(VL)
Valtion Lentokonetehdas
・1921年設置。ソ連からの侵略に対抗するため、必要となる航空機の独自開発、製造に取り組んだ同国の国営航空機工廠。よく知られた米国製バッファローの活躍に刺激され、同機の複製機やピョレミルスキ戦闘機の独自開発に取り組むなどした。  

【ノルウェー(Kongeriket Norge/Noreg)】

・北欧の立憲君主制国家。バイキングの国。
第一次大戦では中立国だったが、第二次大戦ではドイツによる侵略支配を受けた。また、1945年7月6日には対日宣戦布告を行ったが、一般にはあまり知られていない。
ナチスは、戦時中、ドイツ民族の純化と増殖を目的として、駐留ドイツ兵にノルウェー女性と関係を持つことを奨励した。 また、レーベンスボルン(Lebensborn)と呼ばれるアーリア人増殖のための施設も1941年、ドイツ国外で初めて同国に設置された。
こうして生まれた子供たちと女性に対する憎悪からの戦後の迫害は過酷で、人権上の大きな問題となった。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
マリネス フライバット-ファブリック
(Marinens Flyvebat-Fabrikk)
・1915年、飛行艇工場として設置された。戦時保有していた30機の水上機は、同社製のMF.10で、輸入によって整備されていた同国航空戦力の一翼を担った。  
ケラーフライファブリック(Kjeller Flyfabrikk) ・1915年創立のノルウェー軍直轄の航空機メーカー。第一次大戦時は戦闘機も開発していた。大戦前は、フォッカーC.Vやデ・ハビラントDH.82のライセンス生産が中心で、ドイツ占領中の生産実績はないらしい。現在は小型ヘリを生産しているとか。  
NO IMAGE ホーヴァー
(Hover)
・FlyvebaatfabrikkのチーフデザイナーJEホーヴァーの名前。  

【デンマーク(Denmark)】

・沖縄だとポークランチョンミートの輸入先として知られる酪農国家。
第二次大戦時、ドイツと不可侵条約を締結したが侵略を受け、わずか数時間で降伏した。ただし、同じゲルマン民族ということで、降伏後もデンマーク政府の存続が認められたという特異な状況にあった。また、本土はドイツに占領されたものの、大西洋上のグリーンランドでは連合国に基地を提供、フェロー諸島とアイスランドは連合国によって占領されていた。このため枢軸国側への戦争協力も消極的で、国内にいたユダヤ人移送も市民の協力でほとんどが阻止されたと言われている。
このような経緯もあり、戦後は、西側連合国として国際連合に加盟できたが、連合国の占領下に置かれていたアイスランドは、共和国として1944年に独立した。
なお、大戦後、同国の海岸に埋められた無数の地雷を、抑留ドイツ少年兵に処理させた実話の映画「ヒトラーの忘れもの」がある。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
B&W
(Burmeister & Wain)
・1865年創立の造船所だが、同国最初の軍用機モノプレーンⅢを開発した。大戦中の航空機製造実績は不明。
※ポスターロゴ復元掲載
 
NO IMAGE ルンドトフテ
(LUNDTOFTE)
・米バイパー社の現地支社で、Piper Cub J3-F50を製造した。大戦中の航空機製造実績は不明。  
スカンジナビスク・エアロ・インダストリ
(Skandinavisk Aero Industri A/S)
・略称SAI。1937年にクレミンとツォイテン(Kramme & Zeuthen)によって創設された。折たたみ翼をもつ、全木製の単座スポーツ機KZIを製造した他、KZⅡは、軍用練習機として使用された。  

 

【ポーランド(Rzeczpospolita Polska)】

・東中欧、ドイツとソ連に挟まれた共和制国家。
大戦初期に、ドイツとソ連による侵攻を受け、抵抗したものの分割占領され消滅した。占領下でのソ連による「カティンの森虐殺事件」は有名。戦後は、長くソ連の衛星国となっていたが、1999年にNATOに加盟し、現在ではほぼ西側諸国の一員となっている。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
PZL-ミェレツ
(Polskie Zakłady Lotnicze)
・1927年創立の国営航空機工廠。同社の製造したPZL P.11により、同国空軍は世界で初めて、第一線戦闘機を全金属製単葉戦闘機でそろえた。
大戦初期に侵攻してきたドイツ軍に敗戦後、稼働し始めたばかりの同社もそれに伴い消滅した。
 
同上 PZL-シフィドニク ・戦間期におけるポーランドの主要航空機メーカー。CWL(Centralne Warsztaty Lotnicze:中央航空機研究所)を基に、1928年国営企業としてワルシャワに設立された。1939年まで、中型爆撃機PZL.37の生産や各種戦闘機の試作などを行っていたが、ドイツ侵攻により消滅した。  
LW.S. ・1936年創立。1939年に消滅したメーカー。
同国初の双発爆撃機L.W.S.6ツーブルを製造した。イギリスのペガサスエンジンのライセンス製造も行って、同国航空機産業を支えていたとされる。
 
ポーランド航空機工場 (PWS)
Podlaska Wytwórnia Samolotów
・1923年創立。1939年に消滅したメーカー。
同国空軍の主力練習機PWS26を開発量産した。
 
ブラージ・イ・ラシケリーチ
(Plage i Laśkiewicz)
・1920年から1935年の間存在した航空機メーカー。
ルブリン R-XX 水上雷撃機の試作など、同国の多数の航空機を開発製造したことで知られている。
※掲載ロゴは1931~1935年まで使われた最後のもの。
 
RWD ・1928年から1939年まで存在したポーランドの 航空機設計局。3人の設計技師等のチーム名とされる。1933年にDWLを設立し、RWD航空機の製造業者となったが、1940年には活動を停止した。
軽飛行機が中心だったが、戦闘機開発計画もあった。
※ロゴは機体尾翼より復元。
 
実験航空ワークショップ(DWL)
DoświadczalneWarsztaty Lotnicze
・1925年に設立されたワルシャワ工科大学の学生サークルに由来し、1930年代末には、RWD-25戦闘機や双発雷撃機RWD-22も開発した 。工場は第二次世界大戦勃発の1939年まで存在していた。  
ルプリン(Lublin) ・1920年~1935年の間、航空機を開発製造していた個人工房から発展した企業。Plage i Laśkiewiczとも呼ばれていたらしい。
※掲載ロゴは、初期と1923-30年のもの。
 

【オランダ(Nederland)】

・北海に面した運河と干拓の小国。アンネの日記の著者が隠れ住んだ舞台の国。
大戦では、ドイツの奇襲により1週間で敗北、占領下に置かれた。また太平洋の植民地は、日本軍に占領された。この植民地(現・インドネシア/太平洋戦争を予見したような、不思議な神話が伝わる国)には戦後独立され、戦勝国にも関わらず領土を大きく喪失した。経済的には、北海の天然ガス開発などで戦後、飛躍的に発展した。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
コールホーフェン
(Koolhoven )
・1926年創立。大戦勃発時、同国陸海軍で最も多く使われていた練習機FK.51を製造したメーカー。同社の有力戦闘機FK.58は、フランスからも受注しており、戦争中、亡命パイロットが乗って戦った。1940年ドイツ軍のオランダ侵攻により操業を停止。再建されることはなかった。  
デ・シェルデ(De Schelde)
KMS
・S-21という推進式戦闘機の試作で知られる。
詳細調査中
 
フォッカー(Fokker) ・1910年ドイツで創立。第一次大戦後の1919年オランダへ移転した。フィンランドと侵略したソ連との間起こった「冬戦争」で活躍したD21は、同社開発の機体。
同社は、戦後も短中距離用民間航空機フレンドシップを製造するなどして存続している。
 

【リトアニア(Lietuvos Respublika)】

・バルト海東岸にあるバルト三国の一国。
戦時中、日本総領事館の杉原千畝がユダヤ人を助けるため、パスポートを発行し続けたのは、この国での出来事。大戦中の1940年にソ連から、翌1941年にはナチス・ドイツに侵略された。その後、ソ連に再占領されてソ連の構成共和国の一つとなったが、居住していたユダヤ人へのホロコースト、戦争協力、そして独立運動等により人口の2割を失ったとされる。同国が再び独立したのは、1990年のソ連邦崩壊による。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
軍用飛行機工廠
(Karo aviacijos tiekimo skyrius)
・1920年から1930年にかけて存在したメーカー。アンボ(Anbo)の名称で練習機や観測機等を製造した。
詳細調査中。
 
       
       

【エストニア(Eesti Vabariik)】

・バルト海東岸にあるバルト三国の一国。
ロシア革命でロシア帝国が崩壊した時に独立を果たしたが、1940年にソ連に占領され、その後、独ソ戦中の1941年~1944年まではナチス・ドイツに、大戦末期の1944年にはソ連軍に再占領され、戦後はソ連に併合された。ソ連崩壊直前の1991年に独立回復を宣言して今日に至る。
ITを活用する「電子政府」を構築していることで世界的に有名。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
NO IMAGE LKOD
(Liepājas Kara Ostas Darbnīcas)
・Pon-1
調査中
 
       
       

【ラトビア(Latvijas Republika)】

・バルト海東岸にあるバルト三国の一国。
1918年にロシア帝国より独立。以後、エストニアとほぼ同じ歴史的経緯を経て、大戦後はソビエト連邦に併合されたが、1991年に独立を回復した。EU加盟をきっかけに、人口流出が進み問題化している。なお、VEFという電機メーカーが、大戦中、航空機を開発製造していた実績がある。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
VEF
(Valsts elektrotehniskā fabrika )
・1919創立の電機メーカー。1930年代までには、電子通信機器、カメラ、アイロン、ラジオ、懐中電灯、さらに航空機の製造まで手掛けるようになったが、大戦直後には略奪にあい存続危機となったがソ連の手で再建された。  
       
       

【オーストリア(Republik Österreich)】

・ドイツに隣接する中欧の連邦共和制国家。第一次大戦のきっかけとなった国でもある。第二次大戦時は、同国出身のヒトラーにより、戦火を交えることなくドイツに併合された。そのため、大戦中のドイツ兵器生産でも密接な繋がりがある。(ドイツ編参照)
大戦後は、ドイツに侵略され連合国によって解放された国として扱われ、連合軍占領下での国家分断は免れた。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
ロ―ナー
(Lohner-Werke)
・1821年創立の自動車メーカー。自主開発機は、第一次大戦時の複葉機のみで、特に水上機は評価されたが、第二次大戦中の製造実績は不明。
大戦後はスクーターを製造していたが、1970年に廃業。
 
フェニックス(Phoenix)
Phönix Flugzeug-Werke
・1917年から1921年の間、存在した古い航空機メーカー。当然自主開発機は、第一次大戦時の複葉機のみで、第二次大戦中の製造実績は不明。ラトビアのリガ車両製作工場と関連?があるかもしれない。  
ウィナーノイシュタット(Wiener Neustädter Flugzeugwerke GmbH) ・1935年創立。大戦中は、Me109のライセンス生産をしていた。ドイツ敗戦により1945年に消滅。  
ドブルホフ
(Doblhof)
・大戦中、航空技師Friedrich von Doblhoffは、世界初のチップジェット推進ヘリコプターWNF 342を開発した。メーカーはWN。  
ヒルテンベルク(Hirtenberg aircraft) ・1935年創立。詳細確認中  

【スペイン(Reino de España)】

・南欧のイベリア半島に位置する立憲君主制国家。
大戦前の内戦により、枢軸側のフランコ政権となっていたが、大戦中は中立を維持した。
よって、大戦に参戦しなかった唯一の枢軸側国家でもある。
参戦することなく中立を保ったことで、大戦による被害を受けることはなかったものの、戦中のドイツへの協力、そして、戦後もファシズム体制下であったため、同国は政治的・経済的に孤立した。
国際連合に加入できたのは、1955年のことである。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
コンストルクシオネス航空機社(CASA) Construcciones Aeronáuticas S.A. ・1923年創立。大戦中、同国はドイツから輸入、ライセンス生産した戦闘機、爆撃機で空軍を維持していた。戦後の戦争映画で同国製機がドイツ軍機役(Me109やHe111)として用いられたのは、そのためである。
※ロゴはいろいろと変遷している。
 
イスパノ航空機
(Hispano Aviación S.A.)
・1943年、ドイツのMe-109のライセンス生産のため国際企業イスパノ・スイザの傘下で設立された。大戦後、ウィリー・メッサーシュミットが同国に移住して所属した企業としても知られる。1971年には、CASAに併合された。  
イスパノ・スイザ
(Hispano Suiza)
・1898年創立の国際企業。戦前の欧州における航空機エンジンの最大のメーカーでもあった。大戦中は、スペインでトラックなどの実用自動車、フランスで高級車と航空用エンジンと航空機用機関砲を製造していた。
戦後はジェット化の波に乗れず、1968年にフランスの企業に買収されて消滅した。
 
NO IMAGE ファン・デ・ラ・シェルバ(Juan de la Cierva y Codorníu) ・1923年に世界初のオートジャイロを完成飛行させた技術者。

※個人なので、ロゴはない?
 
AISA(Aeronáutica Industrial S.A.) ・1934年設立。Cierva オートジャイロを含む多くの軽航空機を開発製造した。1995年にCASAに買収されましたが、独自のブランド名で航空機事業を継続している。  
イベラリア
(iberavia)
・戦後の1946年マドリードで創立された。本来は対象外だが、参考までに掲載する。  
NO IMAGE 国営航空工業 (INTA)
Instituto Nacional de Tecnica Aeroespacial
・調査中  

【ポルトガル(República Portuguesa)】

・南ヨーロッパのイベリア半島に位置する共和制国家。
第二次世界大戦中は、連合国よりの中立政策を取った。これにより、第二次世界大戦後も反共政策を維持して北大西洋条約機構や国際連合へ加盟した。戦後、アジア、アフリカ、中南米で起こった脱植民地への動きには武力による制圧を試み、長い植民地戦争を行って、多大な実害を双方に残した。1974年の革命により独裁制を廃止し、現在の共和制国家となった。最後の植民地・東ティモールを失ったのは、2002年のこと。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
国営航空機製作所(OGMA)
IndústriaAeronautica de Portugal SA
・1918年にポルトガル陸軍の航空機部門として設立され、1922年から航空機のライセンス生産を開始した。
※現行ロゴ
 
       
       

【旧チェコスロバキア(Československo) 】
(注/現チェコ共和国とスロバキア共和国)

・1918年から1992年にかけて存在した欧州国家。優れた工業国でもある。
大戦中は、ドイツに解体併合され、兵器生産等に協力させられた。
西側連合国に見捨てられたことで、戦後はソ連の影響下で1960年に社会主義国として独立し、ソ連の衛星国となった。ただし、敗戦国ではないものの、領土の1割、居住していたユダヤ人へのホロコースト、戦後のドイツ人追放などで人口の2割を失ったこと等による経済的な打撃は長く同国の発展を停滞させた。「プラハの春」では、ワルシャワ条約機構軍が全土を占領、以後民主化までソ連軍の駐留が続いた。
1993年 連邦解消法に基づき、平和的にチェコ共和国とスロバキア共和国に分離した。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
アヴィア
(Avia)
・1919年創業の自動車メーカー。
B534複葉戦闘機、Av135単葉戦闘機を開発生産していた。
大戦時の同国の主力戦闘機B534は、ドイツ占領後もそのまま使用されたとされる。なので、実質的な同国の代表的戦闘機メーカーと思われる。
 
アエロ
(Aero)
アエロ・ヴォドホディ
(Aero Vodochody)
・1919年創業の航空機メーカー。
A300、A304などの双発軽爆撃機等を開発生産した。
戦後は、次世代練習機L-39ジェット練習機を開発するなど、今でも有力なメーカーである。
 
CKD/BMM
(Českomoravská-Kolben-Daněk )
・1927年創業の同国を代表する兵器メーカー。元はCKDという社名で、優秀な38トン戦車を生み出したことで知られる。ドイツに併合された後、社名がBMMとなり、航空機ではSi 204を生産した。大戦末期には、駆逐戦車「ヘッツァー」を開発、生産しているが、パルチザンに工場を占領されるなどして、混乱した。
※掲載ロゴはCKD。BMMは、ドイツ編参照。
 
タトラ
(Tatra)
・自動車メーカー。ドイツに併合される前の1937年から航空機部門を置いてドイツのBü131ユングマンを生産するなどしていた。併合後は、航空機部門をアエロ・ヴォドホディ社に移管して、航空機部門を失った。  
スコダ・カウバ
(Skoda -Kauba )
・火砲、自動車メーカーを抱えるスコダ財閥の一部門。
同社のオットー・カウバー技師が1942年に創立し、飛行爆弾SKV1の開発を始める。大戦末期の奇怪なラムジェット計画機Sk-P14の開発で知られる。
 
LETクノヴィツェ
(Let Kunovice)
・スコダ財閥の一部門。大戦前の1936年から航空機の生産に乗り出したが、大戦中はドイツ軍機の修理工場としてのみ運用されたらしい。詳細不明。  
レトブ
(Letov Kbely)
・1918年創業の航空機メーカー。複座多用途機S.528を製造提供した。また、S.50双発爆撃機も開発中だった。
大戦後はソ連機の製造を行った他、独自の航空機開発も行った。 Letov L.115 計画機が有名か?
 
プラガ
(Praga)
・CKDの傘下の軽飛行機のメーカー。1931年創立。
大戦勃発を見越してE45複葉戦闘機を開発したが、採用されることなく終わった。
 

【トルコ(Türkiye Cumhuriyeti)】

・欧州とアジアの接点に位置する親日国家。長く帝政ロシアの侵略の脅威にさらされてきたが、特に第一次大戦での人的被害は大きかった。
第二次大戦中は連合国側、枢軸側双方から参戦を迫られたものの、大戦末期まで中立を守り通した。地政学的にも危うい位置にあるトルコを導いた指導者の外交采配は、もっと評価されていいと思われる。
トルコが連合国側に立って参戦したのは1945年2月のことで、トルコ軍の実戦参加はなかった。なお、大戦中、ソ連の侵攻を抑止し、中立を守るために要した軍事費により、経済は戦後長く停滞したとされる。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
トルコ航空協会航空機製作所(THK)
Türk Hava Kurumu
・1941年創立。主にグライダーや軽飛行機を開発製造していた。軍用機としては、THK-5双発軽連絡/輸送機を開発、製造した程度。  
       
       

【ハンガリー(Magyarország)】

・1940年、日独伊三国同盟に加入した枢軸側国家。当時は王政国家だったが、チェコスロバキアと領土を巡って対立していたことも背景にあったとされる。
独ソ戦においては、有力な同盟軍としてドイツ軍をサポートしたものの、損害の大きさに耐えられず、連合国、ソ連との休戦を模索するもドイツの介入で失敗し混乱。逆にソ連軍の侵攻を受け、抵抗したものの敗戦し、ハンガリー王国は消滅した。
なお、ハンガリー空軍には、1942年以降、ドイツのMe-109が提供されるようになり、本土防空戦でも終戦まで戦い続けた。それだけに、大戦末期のドイツ軍極秘関連資料がどこかに秘匿されているという噂が絶えない。
敗戦後、同国は社会主義国家ハンガリー人民共和国となって、他の東欧諸国と同様にソ連の衛星国となった。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
レプロページャー(Repulogyar ) Repülőgépgyár Rt ・大戦中は、ドイツ支配下でMe109やMe210等をライセンス生産していたとされる。
詳細不明。
※ロゴは再検証要
 
マンフレッド・ワイス(Manfred Weiss) ・大戦中は、ドイツ支配下でWM-23単座戦闘機を試作したものの、量産化に至らず。Me109をライセンス生産して同国空軍へ供給した。そのためか、連合国の空爆の対象ともなった。
詳細不明。Weiss-Manfred
 
ラーバ自動車&機械工場(MWG)
Magyar Waggon- és Gépgyár Rt
・1904年創立の自動車メーカー。大戦中、Me-109のライセンス生産を行っていた。  
マーバグ
(Mavag)
・ブダペストにあった。ガンツ関連の航空機メーカー。それ以上のことは現在調査中。  
ガンツ・ヴァゴン(Ganz-Varga) ・1844年創立の鉄道関連製造の企業。大戦中は、国軍向けだけではなくドイツ軍向けにも兵器を製造した。航空機関連では、Me-109の部品も製造したことが知られている。  
       
       

【ブルガリア(Република България)】

・バルカン半島南部に位置する共和制国家。
日本では、ヨーグルトの名前で知られる。
1941年、ナチス・ドイツと軍事同盟を締結し枢軸側となったが、ホロコーストには抵抗して、枢軸国勢力下で戦中にユダヤ人人口を増加させた唯一の国でもある。
1944年にはソ連の侵攻を受け、戦後はソ連の衛星国家となったが、2007年に欧州連合 (EU) に加盟した。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
ルナール
(Renard)
・アルフレッド・ルナールが1930年代に創立、活動していた企業。1932年にR.31/32高翼単葉の直協偵察機を試作開発するなどしていて、同国の航空産業のパイオニア的存在。
※ベルギーとも関連するらしくて、そこでも出てくる。
 
アヴィオン・フェアリー(Avions Fairey ) ・イギリスのメーカー・フェアリー社 のベルギー国内法人。
同国でフォックスという複葉戦闘/偵察観測機を製造したことで知られる。

※ロゴは印刷広告より復元掲載
 
S.A.B.C.A.( Sociétés Anonyme Belge de Constructions Aéronautiques) ・1920年に設立されたベルギーの国営航空企業?なのだけど、同国からも航空機製造を受け持っていたらしい。  
ブルガリア国営航空機工廠 (DAR)
Darzhavna Aeroplanna Rabotilnica
・1914年設立の施設までさかのぼる、古い国営企業。

 
NO IMAGE カプロニ・ブルガスキ(Caproni・Burgaski) ・カプロニ社(イタリア)の支社工場。ブルガリア空軍向けにCa100等を生産した。
元は1926年創立のアロエ社(チェコ)の現地企業。
 

【ベルギー(Koninkrijk België)】

・西ヨーロッパの連邦立憲君主制国家。オランダ、ルクセンブルクと合わせてベネルクス三国と呼ばれる。
オランダ語系とフランス語系住民対立により連邦制となった工業国。
二度の大戦で二度ともドイツ軍によって国土を占領された。大戦中、同国の植民地コンゴ(アフリカ)のウランは、アメリカの原爆開発計画「マンハッタン計画」に寄与したとされる。
戦後、1960年にコンゴに独立された。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
ABCA(Sociétés Anonyme Belge de Constructions Aéronautiques) ・1920年に設立されたベルギーの国営航空企業。
フランスの中等練習機MS-230を生産した。
※ロゴは現行
 
ルナール
(Renard)
・ブルガリアの航空機メーカー。同国とも関係があったらしい。  
アヴィオン・フェアリー
(Avions Fairey)
・フェアリー社(英)の系列メーカー。1930年創設。
ブルガリア参照。
 
       

【ルーマニア(România)】

・東ヨーロッパに位置する共和制国家。日本ではドラキュラ伯爵で有名か?
大戦前期にソ連軍に国土の一部を占領されたため、枢軸国側について参戦した。参戦によってソ連が占領地域を奪回したが、ドイツ敗退により、再度ソ連に侵攻されたため、政変で親ドイツ派を逮捕して連合国側についた。
国内のドイツ軍を壊滅させた後も対ドイツ戦を継続、戦後はソ連軍の圧力により共産主義国家となった。1989年の革命によって民主化し、2007年にEUに加盟している。

ロゴ
logo
メーカー名
maker
解説 備考
ルーマニア航空工業自治協会
(IAR)
・1925年創立。ルーマニア航空工業
IAR80戦闘機の開発生産で知られる。後、ドイツ占領下では、Me-109の生産に動員された。
 
セト(SET) Societatea Pentru Exploatări Technice ・1923年創立。イタリアのナルディFN305をライセンス生産して、ルーマニア空軍へ提供した。  
ルーマニア航空機製造事業体(ICAR)
Intreprinderea de Constructii Aeronautice Romane
・1932年創設のブカレスト在の航空機メーカー。
大戦中、ドイツのFi 156の他、同社製エンジンを搭載した航空機のライセンス生産をしていた。
 

【スイス(Helvetia)】

・中央ヨーロッパにある連邦共和制国家。永世中立国。
大戦中は、フランスの降伏により、枢軸国のドイツとイタリアに囲まれながらも武装中立を維持していた。当時、領空侵犯する航空機があれば、連合国側・枢軸国側を問わず迎撃した。ちなみに、当時のスイス軍の航空機は、一部の国産機を除いてはフランスとドイツの戦闘機を輸入またはライセンス生産したものだった。

ロゴ
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メーカー名
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解説 備考
アイドゲネージッシェ(EKW)
Eidgenoessische Konstruktionswerkstaette
・スイスの国立航空機工廠。フランスのドボアチンD.27を量産して空軍へ提供した。
この他、多用途戦闘爆撃機C-36を開発している。
 
NO IMAGE ドフルク(Doflug)Switzerland・Dornier ・ドイツのドルニエ社のスイス子会社。「スイス・ドルニエ」とも。フランス製MS412の量産型D3801は、スイス空軍の主力となった。  
ファーナー
(Farner Flugzeugbau A.G.)
・大戦中、W.F.12という飛行機を製造した。
※ロゴは現行
 

【旧ユーゴスラビア(Kraljevina Jugoslavija)】

・バルカン半島にあり、正式名称はユーゴスラビア王国だった。
大戦中の1941年、枢軸国側へ加盟したものの、クーデターにより親独政権は崩壊、ドイツ軍の侵攻を受けて降伏、分割統治を受けた。それでもパルチザンによる抵抗により、自らの手で再び独立した。ただし、同国の根深い民族対立は、大戦後の1990年代に内戦による国家の分裂崩壊をもたらし、現在では7つの国と自治州に分断されている。

ロゴ
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メーカー名
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解説 備考
ロゴジャルスキー(Rogožarski A.D) ・1923年創立。同国の有力な国産戦闘機IK-3を製造したメーカー。同機は、1941年のドイツ軍侵攻を迎え撃ち、11機を撃墜するという戦果を挙げた。
1946年に消滅した。
 
イカルス
(Ikarus)
・1923年創立。外国機のライセンス生産を経て自社設計・開発機を手がけるようになったが、大戦により中断。大戦中の航空機製造はないとされる。
大戦後は、練習機イカルス アエロ2や単発戦闘機S-49の製造、同国初のジェット機・イカルス451Mの開発も行っている。1961年に同社の航空機製造部門は、SOKO社へ移管され、事業から撤退。バス製造会社となった。
 
NO IMAGE シム(Sim)
Sima Milutinović
・シム・ミルティノヴィッチ。水上機の製造で実績を積み、ロゴジャルスキー社の航空機生産責任者となった人物。ユーゴ海軍機としてアドリア海で活躍した水上機Sim 14-Hで知られる。大戦中はナチスへの協力を拒否して工場を辞め、大学教授となった。  
ツマイ
(Zmaj - Petrović & Šterić)
・1927年創立。主に水上機や民間航空機を中心に製造していたメーカー。
1946年に消滅した。
 
ウトヴァ (Utva)Utva Aviation Industry ・1937年創立。調査中。  
NO IMAGE Brege / FAK ・1927年創立。ブレゲー(フランス)社の現地子会社。
大戦中はドイツの占領下で、Do17爆撃機の生産を行ったとされる。大戦後の1947年消滅。
 
ソコ
(SOKO)
戦後の1950年創立。イカルス社の航空機製造部門を取り組んで国産機の製造に取り組んだ。

※ロゴは戦後のもの。戦後なので削除予定
 
ラコヴィツア・モーター工業(Industrija Motora Rakovica) ・1927年創立。農業用トラクターのメーカー。IMRが略称。大戦中は軍用機を生産していたとされる。
クロアチア
 

【カナダ(Canada)】

・イギリス連邦加盟国のひとつ。北アメリカ大陸の北半分を占める自然に恵まれた大国。大戦中は英連邦の一員として参戦、英国に3個師団を派遣してブリテン島防衛の任務に就かせると共に、国内に英連邦空軍訓練計画を設立して約12万人の空軍要員を訓練した。カナダ軍の派兵はヨーロッパが中心だが、1941年には香港防衛のためにも大隊規模の兵力が派遣されており、太平洋戦争緒戦で日本軍の捕虜となっている。
大戦中、同国はイギリス本国の各航空機メーカーの生産拠点の一部として組み込まれ、1万機を超える機体を生産している。

ロゴ
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メーカー名
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解説 備考
ヌーアダイン
(Noorduin)
・カナダの農業用機メーカー。UC-64「ノースマン」を開発した。米陸軍も採用した輸送・連絡機の傑作機。
なお、同機は、グレン・ミラーが行方不明となった時の乗機としても知られている。
 
フェデラル
(Federal)
・1941年創立のカナダの国有会社。カナダ、イギリス空軍向けに軍用機を生産した。アメリカ陸軍にも輸送機を供給したらしい。ボールベアリングを生産する会社だという情報もあってよくわからない。
※ロゴは、パンフより
 
カナディアン・カー&ファウンダリー(Canadian Car &Foundry) ・カナダの鉄道車両メーカー。1930年代から航空機製造に参画した。グラマン社(米国)のFF-1艦上戦闘機や練習機等を生産したとされるが、詳細はよくわからない。
※ロゴはパンフより復元掲載。
 
カナディアン・ビッカース(Canadian Vickers) ・ビッカース(英)のカナダ支社。1923年創立。
大戦中、英国爆撃機の量産に取り組んだとされるが、詳細はよくわからない。

※ロゴは複数の種類が存在する。
 
カナディア
(Canadair Limited)
・1944年創立。PBY・カタリナ(コンソリデーテッド社・米国)の製造を行った。戦後の1952年には、エレクトリック・ボートと合併し、ジェネラル・ダイナミクスになった。消防用飛行艇CL-415やVTOL実験機CL-84「ダイナヴァート」で知られる。  
デ・ハビラント・カナダ(De‘Havilland Canada) ・1928年に設立された、デ・ハビランド社(英)の現地法人。大戦中は、カナダ軍の練習機を製造した他、モスキートの生産を請け負って1,134機を生産した。大戦中に国営化され、大戦後には独自の機体を設計、製造した。  
アブロ・カナダ
(AVRO CANADA)
・アブロ社(英)の現地法人。1945年創立だが、大戦中は、ビクトリー・エアクラフトとしてアブロ社の機体の製造に関わり、1945年に社名変更に至ったとされる。
有名なところでは、戦後、同国向けの巨人戦闘機 CF-105「アロー」を試作開発したことで知られる。
※参考映画「アロー」がある。
 
フリート
(Fleet)
・1928年創立のカナダの航空機メーカー。
1957年には航空機製造から撤退した。
 
ビクトリー・エアクラフト(Victory Aircraft) ・大戦中、アブロ・ランカスター等のイギリス爆撃機をライセンス生産することを目的に設立されたメーカー。
アブロ・アンソン約3,200機、ランカスター爆撃機約400機などを生産。1945年にアブロの子会社になりアブロ・カナダとなった。
 
ボーイング・カナダ
(Boeing Canada)
・1934年創立。
ブラックバーンB-6「シャーク」Ⅲを17機ライセンス生産した。
 
カーチス・カナダ
(Curtiss Canada)
・1915年創立の米国カーチス社の現地子会社。

※本社と異なるロゴ確認できず。掲載ロゴは、扱った機体宣伝用のもの。
 
NO IMAGE フェアチャイルド・カナダ(Fairchild Aircraft Ltd. (Canada)) ・1920年創立。1950年までケベックにあったらしい。詳細不明。  
NO IMAGE カナディアン・アソシエーテッド・エアクラフト(Canadian Associated Aircraft) ・1938年創立。米フェアチャイルド社他の企業が集まって設立された。大戦中、ハンプデン爆撃機のライセンス生産を行った。  

【オーストラリア(Commonwealth of Australia)】

・南半球、オーストラリア大陸全土を領土とする大国。
イギリス連邦加盟国のひとつ。
大戦前の1935年から戦争に備えた軍用機生産に着手し、いくつかの軍用機の開発生産に成功した。大戦中は日本軍の侵攻(ポートダーウィン空襲、特殊潜航艇によるシドニー港攻撃)を受け、米軍とともに南太平洋やニューギニア戦線で戦火を交えた。

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メーカー名
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解説 備考
コモンウェールズ(Commonwealth Aircraft Corporation) ・1936年設立。略称はCAC 。悲運の傑作機CA-15「カンガルー」戦闘機の試作開発で知られる他、大戦中はP-51「ムスタング」のライセンス生産を行った。戦後、曲折を経て、2000年、ボーイング・オーストラリア社に買収され消滅した。  
デハビランド・オーストラリア(Dehaviland australia) ・デハビランド社(英)のオーストラリア支社。
1927年創立。
 
GAF(Government Aircraft Factory) ・1938年に設立された、オーストラリアの政府立航空工場。ブリストル・ビューファイターのライセンス生産を行った他、標的機などの機体を生産した。  
ホールデン(Holden) ・米GM傘下の自動車メーカー。CAC参加主要企業のひとつ。CAC創業にはインペリアル・ケミカル・インダストリーズやオリエント・スチーム・ナビゲーション社も関わった。ロートル社➡プロペラメーカー  
トゥガン(Tugan Aircraft) ・コモンウェールズ創立の際買収された航空機メーカー。1933~1936年までという短い期間だけ存在した。
※ロゴ確認できず。格納庫表示を復元掲載
 
       

【インド(Republic of India)】

・インド亜大陸の主要国家。世界第2位の人口を持つ大国でもある。
ただし、大戦当時は、イギリス領インド帝国であり、植民地でしかなかった。そのため、対ドイツ戦、対日戦に多くのインド兵が駆り出されたが、大戦中からの日本軍の独立支援、大戦後のイギリスの国力低下もあって、1947年に独立した。

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【アルゼンチン(República Argentina)】

・南アメリカ南部に位置する連邦共和制国家。大戦中はイギリスの経済圏に組み入れられ繁栄したものの、戦後、枢軸国への好意的中立の立場をとったペロン政権が誕生した。
そのこともあって、大戦末期には、ナチスドイツ戦犯の主要な亡命先となった。
大戦後、ドイツのタンク博士やホルテンら航空技術者を招いて、南米初のジェット戦闘機を開発した。フォークランド紛争では、派遣されたイギリス艦隊との間で、壮絶な航空戦を展開し、対艦ミサイルの威力を実証したものの敗退した。

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【南アフリカ連邦(Union of South Africa)】

・アフリカ大陸南端に位置する英連邦国家のひとつ。
1934年にはイギリス国会で南アフリカ連邦地位法が可決され、主権国家となり、1939年に第二次世界大戦が勃発すると、連合国の一員として参戦した。南アフリカ空軍は、第二次世界大戦中はイギリス空軍の一部として創設され、現在にいたっている。
なお、アパルトヘイトと呼ばれる有色人種に対する人種差別で知られ、それは1994年まで続いた。

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解説 備考
       
       
       

【満州国(Manshukoku)】

・大戦前、日本が独立させた中国大陸の傀儡国家。
米国企業の参入を拒んだため、アメリカの中国への支援、太平洋戦争勃発の遠因となったともされる国でもある。ただし、形式上は、満洲国皇帝・溥儀のもとで、独自の軍備、航空兵力を保持していた。近代国家として急速な発展を遂げていたが、1945年の日本の敗戦に伴い、誕生から僅か13年で滅亡した。

米国企業が進出していたら、今とは違う歴史が生まれていたかもしれない。

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【台湾(Taiwan)】

・日清戦争により、大日本帝国に併合された島国。戦前、沖縄よりも急速なインフラ整備により発展した。大戦中、日本軍に志願し、活躍した勇猛な部族の存在でも知られる。戦後、大陸から逃亡してきた勢力によって中華民国が建国されたが、それからすると本来はこの国が国連安保理のメンバーである。度重なる中国本土からの侵略を撃退し、現在に至る。

 

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【タイ王国(Ratcha Anachak Thai)】

・大戦前のアジアで、日本とともに欧米の植民地とならなかった、数少ない独立国家のひとつ。
1940年のタイ・フランス領インドシナ紛争では、日本の仲介により領土拡大を果たした。太平洋戦争が勃発すると、同国は表面上日本と日泰攻守同盟を結んで枢軸国として戦ったが、進駐初期には日本軍機とタイ軍機の空戦もあった。
東南アジア戦線では日本に積極的に協力しており、現地軍の速やかな進軍を助け、兵站、補給など重要な役割を担当している。(これは欧米の植民地支配を受けていた東南アジア諸国の多くで行われていた)
一方で駐米大使、摂政らの「自由タイ運動」等、連合国と協力する勢力も存在し、連合国と連絡を取っていた事実も存在する。こうした二重外交により、1945年、タイは1940年以降に獲得した領地を返還することでイギリスとアメリカとの間で講和することが出来、降伏や占領を免れた。なお、大戦中は、日本製兵器を輸入して使用していたことが知られるが、航空機製造の実態は不明。

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