● 沖縄県立北部農林高校 (Okinawa Prefectural HOKUBU NORIN high school)
【基本データ】
・略称・愛称等:北農
・男女共学
・住 所: 沖縄県名護市字宇茂佐13
・校 種: 全日制
・設置者: 沖縄県
・創立年: 1902年
・校 訓: 自主、創造、勤勉
初代制服 Unknown
掲載制服 2代目か?
冬服/白2本線付、濃紺のセーラー服
夏服/ 白襟の灰色の開襟シャツに灰色のネクタイ、灰色のプリーツスカートという組み合わせ
沖縄の在来豚アグー復活に取り組んだ農業高校で、意外なほど女子がアグレッシブ。
2006年に新制服が登場して、掲載制服は2008年には退役。現在に至る。
北部農林高校の現行制服を紹介。
沖縄本島北部にある高校は、沖縄の制服を語る上で、歴史的にもデザイン的にも意外とあなどれない存在となっていることを知る人はほとんどいない。
まあ、当の本人たちや学校、自治体も無関心だから仕方がないことなんだけども。
今回紹介する北部農林高校の現行夏服もその一つと言っていい。前掲の制服が2代目だとすれば、これは3代目にあたるかな。
2006年に登場した現行制服は、基本的に流行に沿ったエンブレム付きブレザーなのだけど、スカートはあえてチェック柄ではなく、紺地に薄い紺色の縦じまストライプを採用した。それに合わせるかのように、胸元には紺・赤・白のストライプ柄のネクタイ。リボンではなく、ネクタイ!
他の学校が、着崩しを考慮して ネクタイやリボンを廃止したデザインのブラウスを志向採用する中で、あえてネクタイをそろえた英断にはとても感心してしまう。
そして、これがあまり目立たないところだけれども、同校の採用した夏服ブラウスには一つだけ画期的なところがあった。
なんと、ブラウスの胸元に水平に走るダーツ(タックになるかも)でアクセントをつけたの!これは沖縄県内で公式制定されたブラウスでは唯一のデザインで、2019年現在に至るも、似たような構造、デザインを持つブラウスの採用は皆無!
すごいね。北部農林高校!
この胸元の水平ダーツは、なんとポロシャツにも採用されていて、左胸の学校のイニシャルマークとともにオリジナリティを発揮している。
農林高校らしく、活動的な女子が多くて夏服のブラウスの袖も、暑苦しいからか袖を折って着用する子が多いのが、着こなしの特徴かな? そうかと思えば、ポロシャツ姿でもネクタイ締める子がいて、おしゃれに対する意識、こだわりは高い方なのかも。どっちだろ?
なお、冬服は、今流行のエンブレム付きブレザー。
渚 美鈴/記 NAGISA MISUZU
沖縄女子制服ノート第101回は、北部農林高校の1960年代の夏服を紹介してみたい。
といっても偶然見つけた写真があったから、それを元にイラスト起こしてみただけなんだけども。
襟とか見ると、今では見られない昔風なデザインが色濃く出ていて感動してしまう。
ある本によると、戦前、沖縄本島北部は、旧来の伝統や価値観に縛られた中南部と違って、新しいものを取り入れることに対する抵抗が弱かったせいで、先進的だったとされている。特に女子の衣服等に関しては顕著で、北部の女子生徒が船で那覇に上陸した時には、本土から女学生が来たと勘違いされて見物人が殺到したという逸話もあるくらい。この制服も、戦後もその流れが続いていたことの証かもしれない。
詳細に関する情報はないので、これで勘弁してね。
美鈴/記