● 沖縄県立豊見城高校(Okinawa Prefectural TOMISHIRO high school)
【基本データ】
・略称・愛称等:豊見高
・男女共学
・住 所: 沖縄県豊見城市字真玉橋217
・校 種: 全日制
・設置者: 沖縄県
・創立年: 1966年
・校 訓: -
初代制服 1966年8/20(10という話もある)制定-1995
冬服/ 黒のブレザーに変則プリーツスカートの組み合わせ
夏服/ 白のブラウスに変則プリーツスカートの組み合わせ。黒の蝶ネクタイが象徴アイテム。
初代校長が、特色ある制服として導入した黒の蝶ネクタイは、人気があった。冬服の黒ブレザは、人気がなく、むしろ黒の共布ベストと組み合わせて、ジャンパースカートのような姿がとても人気があった。1993年のMCは、卒業生には衝撃だったらしい。
沖縄女子制服ノート第78回は、豊見城高校のMC後の夏服について、レポートするね。
夏服として解説するけど、実際はブラウスの変化と言った方が正しいかもしれない。
紹介する制服は、1993年に、漫湖を挟んで対岸に位置する小禄高校と制服の差別化を図るという名目で、MCが行われたらしい。
※実際には、制服が似ているわけじゃないのだけど、同じスーツ(ブレザー)タイプということで、そうなったらしいのだけれど、OGも知らなくてあとでぴっくりしたとか。(私は当時情報つかんでいたので、生徒からいろいろと聞き取りできたんだけどね)
2代目の夏服は、学校の公式発表では以上のとおりなんだけど……。
イラストをカラー化するにあたって、実物を確認してみると、これがびみょ~に違うことに気付いたのは2年前のこと。
もともとこのブラウスのデザインには生徒の不満が大きかったみたいで、それが微細なデザイン変更の引き金になったらしい。
現行のブラウスは下記イラストのとおり、那覇西のように左襟に学校のイニシャルマークが付くものに変わっていた。
前合わせ部分もフロントフライが廃止され、もう普通のブラウスになってたんだよね。うーん。これがマイナーチェンジという奴か!
でもこれでMCは落ち着くところに落ち着いたと思って安心していたら、さらに違うタイプが混ざり始めているのに気が付いた。
イニシャルマークの位置が違う? まさかまたデザイン変更したのかと思ってよく確認してみたら、前合わせ部分が左前! そう、なぜか男子のシャツを着用している女子生徒が少数だけど存在していた。 LGBTの影響と思った人もいるかもしれないけど、これはLGBTが話題になる前のこと。
だから性差を意識した対応じゃないと思う。第一、男子用のシャツを着ていながら、女子制服の最大のポイントであるスカートはそのままじゃあ、本末転倒だと思わない? 学校の公式説明は見つからないので何とも説明がつかないのだけど、特に問題視するようなものでもないので、黙認しているだけなのかもしれない。今に女子用も作られるようになるかもしれない。
もともと沖縄の制服では、ブラウスの指定なんかほとんどなくて、「白のシャツならOK」というのが多かった。と~っても自由だったんだよね。だから、白のシャツで、ブランド品を着けたりする例もあったし、それが咎められることもなかった。ただし、当時の考えではポロシャツはダメだったんだけど。
それが変わったのは、ブラウスに学校の校章とかが入り始めた頃から……かな?
だらけた着崩しは学校も注意するけど、きちんと着用している限りでは、今でもそんな自由な気風が残ってて意外とルーズ?いや、寛容なのかもしれない。
今現在も男子のシャツを着用している女子生徒がいるかどうかはわからないけど、目撃記録として残しておきたいと思う。
でー冬服の方は、エンブレムデザインをちゃんと復元してから紹介するね。
実は、今回解説したブラウスの変化だけでなく、スカート裾に校章がプリントされるようになってきてるんだよね。それも含めて、次回は紹介したいな。
あ、それと……制服MCの根拠とされた小禄高校の制服との差別化なんだけど、小禄高校も1998年頃に現行制服にMCしてるので、類似という点では元の木阿弥になったんじゃなかろうか?
渚 美鈴/記 NAGISA MISUZU
豊見城高校のこんなブラウスの変化は、たぶん周年誌にも記録されることなく忘れ去られるはずだと思う。
黒の蝶ネクタイ姿、シックで素敵だったんだけどな。
沖縄制服図鑑・第107回は、 豊見城高校のエンブレム付き現行冬服を紹介するね。
ああああ。またしてもマイナーチェンジが……。スカート裾に校章マークがつくとイラストで説明してるのだけど、つい最近見ると、また新しいデザインのマークに変わっていた。おそらく2019年度からだと思うのだけど、新しいマークは、小禄高校のように熱圧着型の校章で、色は茶色。いくぶん丸みを帯びた六角形。細部はまだ確認していないけど、イラストのものとは明らかに違っていた。
県内の高校制服は、9割がた情報収集を終えたつもりだったのだけど、あちらこちらで細部変更が散見されていて、手に負えなくなりつつある。
掲載の豊見城高校の冬服も、現行ではあるけれど、ブラウスも含めて考えると、すでに旧タイプになってしまった。
流行を記録するというのは、終わりのない時間との勝負。 美鈴