サイコーに気持ちよく走れた湧別原野24km
 
プロローグ
 一年ぶりの北海道旅行
 4月に定年退職して新しい仕事に就いて、秋には家の外壁リフォームしたり、新しいサッカースタジアムのこけら落としイベントで真新しい天然芝のピッチで球蹴りできたりと大きな変化ある一年だった。
 また、この冬は異常に暖かく、湧別大会のコース前半の雪が少ないためコース整備ができないとのことで、遠軽からの24kmでの開催となった。
 広島でもほとんど雪が降らず、雪の上での練習が全く出来ないままの出発となった。

 練習ができない時間を板のチューンナップに使えたので、気象庁の長期予報を気にしながら1月末には3台の板のベースワックスと滑走ワックスを施し終えて準備周到。

 しかし、大会2週間前に庭木を切っている最中に右眼にノコ屑が入り、眼の激痛が時間が経つにしたがい酷くなるので夜間救急にとびこんで、眼に入った異物を取ってもらったり、その翌日にピースウィングのイベントで受けたチャージによって左肩、左股関節を傷め、くわえて鞭打ちと、ダメージを抱えてしまった。

 大会一週間前に週間天気予報から現地に送る2台を決めてクロネコスキー往復宅急便で発送した。
 その週明けに道東はかなり気温が上がって最高気温がなんとプラス17℃を超えたらしい。雪が融けて無くなってしまったのではないかと心配したが、現地からコースは大丈夫との情報が入り一安心。
 既に荷物を送ってしまっているので、中止になっても行くんだけどね(笑)。

 しかし、札幌から遠軽へ行く高速バスが今年も運休。
 久しぶりに旭川からJR特別快速きたみに乗るか、それとも紋別経由にするか決め倦ねたまま出発当日を迎えた。

2月22日
 朝一で一足早く中湧別へ入っているIさんから、車で遠軽まで迎えに来てくれるとの連絡があったので、ご厚意に甘えさせていただくことにして、旭川乗換ルートにした。
 少し早めにバスセンターへ行き、予定より一本早いリムジンバスで広島空港へ移動。
 途中で小樽のトコちゃん(以前お世話になっていた中湧別の都ホテルのおばちゃんの娘さん)から連絡があったので、札幌で暇つぶしに付き合ってもらう約束をした。

 広島空港に着いたらまずはトコちゃんと民宿ふじ乃宿泊の皆さんへのお土産にもみじ饅頭買って、一目散にスカイラウンジに入った。
 ここには日本酒の試飲かあり、去年は福美人だったが今年は亀齢の入魂純米「山」、少し頂きました。スタッフに聞いたところ、日替とか期間ごととか決まっておらず、納品のタイミングや在庫で、出されているメーカーや銘柄が随時変わるらしい。

 去年は保安検査で搭乗用二次元バーコードを表示させようとしたらパスワードが違いますってなって、思い当たるパスワードが全部だめでアカウントがロックされてしまうというトラブルがあって、その後にいろいろなタイムアウトがあったので、今年はそんなタイムアウトが起こらないよう、予めJALのアプリをインストールして二次元バーコードの表示も確認済みなのじゃ。
 用意周到

 保安検査も少し早めにゲートへ行ったので特に混雑もなく無事通過。
 ここで、左足の靴のソールつま先が剥がれかかっていることに気づいた。

 飛行機は定刻より少し遅れたが無事に千歳空港到着。
 当初はレラへ行こうと思っていたのじゃが、この日はレラ行きシャトルバスが動かない日のようだ。
 空港で昼飯を食べることにして三階へ上がると、相変わらず一幻が大繁盛。行列が人を呼ぶ法則を再確認。わしはタイミングよく空席ができた開高にスルッと入ってカニだし味噌ラーメンを注文。十勝ホエー豚丼ハーフラーメンセットも気になったが、この冬はまだ一度もカニを食べていないのでカニにした。
 麺を食べているときはあまりカニ風味を感じなかったが、最後に残ったスープをすすると、たしかにカニ風味を感じる。一幻の押し付けがましいキツいエビ風味よりも絶対こっちの方がわし好み♪
 食後は運動を兼ねて南千歳駅までウォーキング。
 新しい雪が思った以上に積もっていて、しかも広島で積もるような湿気の多い雪。新雪の下のザラメも気温−4℃だというのに凍っておらずザクザクに足が埋まる。
 こりゃプラス板で走る雪だよな?。

 南千歳駅に着くとちょうど快速エアポートが来るタイミングだったので、レラには寄らずそのまま列車に乗っ札幌駅でトコちゃんと合流。
 札幌駅は今年も新幹線工事が続いており、その影響でバスセンターが北海道庁前に移っているとトコちゃんが教えてくれた。
 これ知らなかったら右往左往するところだった。トコちゃんに感謝。

 地下街でトコちゃんとお茶しながら近況報告やら四方山話し、ビジネスマンが動き始める前にお別れして、コンビニで夕食用のサラダやおにぎりを買って中島公園の外れにあるホテルにチェクイン。
 このホテルはコロナ前の年に泊まって地震にビビったホテルである。前回は玄関前のアプローチの除雪が不十分で滑り転けそうになったが、それをアンケートに書いたのがよかったのが、今回はキレイに除雪されていた。
 ホテルまで歩く最中に靴に水が滲みてくる感じがあったので、部屋に入って詳細に調べてみるとソールの剥がれは思ったより深刻な事態となっていた。しかも左足だけではなく右足も・・・・。新千歳空港から南千歳駅までの徒歩移動と札幌駅から中島公園までの移動で、一気に剥れてしまったようだ。
 つま先だけてなく、アウトソールとミッドソールが剥がれ、さらにてミッドソールとアッパーも母指球あたりまで剥がれている。翌日に旭川のダイソーでボンドを買って治してもいいが、どうせこのあと暇なんだからと、ホテルから狸小路のダイソーまで引き返してコニシのG17を買った。この歩きでさらにソールの剥がれは酷くなり土踏まず辺りまで剥がれが進んだが、なんとかホテルまで戻ることができ、無事に補修完了。
 補修を先送りしなかったのは正解だった。たぶん広島に戻るまでは保つだろう。

 靴問題が解決したので、ビール飲みながらサラダとおにぎり食べて風呂に入り、缶酎ハイ飲みながら、ほんわか過ごした。

2月23日
 部屋の空気が乾燥し過ぎで3時過ぎに目が冷めてその後寝付けずゴロゴロ。
 朝飯バイキングを食べて、少し早いがチェックアウト。
 ホテルの外に出ると良い雪が積もっていた。
 それにしても札幌はカラス多い。
 仮説のバス乗り場の正面は北海道庁。しかし外壁リフォーム中のようでハリボテ道庁は赤レンガ見たくて来る観光客は大ショックだろう。

 予定よりも早い高速バスで旭川へ移動。去年はぐるっと北海道割で3,220円だったが今年は普通に4,700円だった。
 バスに乗ったはいいが迂闊にも右側の席に座ってしまい延々と日光浴が続く。眩しいのでとにかく寝るしかない。
 旭川では時間がたっぷりあるので昨年同様にうろうろ。十分に腹を空かせて、昼食はコピアの北海道ラーメン紀行に限定出店してた 赤兎馬で店主盛り味噌ラーメン。旭川で札幌ラーメン食べるバカがここに居ます(笑)。
 昼飯後も時間を持て余してイオンモールでぶらぶら。駅には人がいないけどイオンモールは祝日とあって大盛況。
 旭川は河沿いにきれいなクロスカントリースキーコースが整備されており、羨ましい限りである。昨年はスキーターの姿はなかったが、今年はスケーティングで走っている人やのんびりと歩くスキーを楽しんでいる人たちがいた。
 駅北のツルハでボディメンテとミネラルウォーターを買い、バスターミナルで帰りの遠軽?旭川の高速バスを予約して、みどりの窓口で特別快速きたみのチケット購入して乗車。
 ふと足元をみると、また靴のソールが剥がれ始めていた。歩きすぎたようだ。雪で冷やされて接着剤が硬くなってはがれちゃうんだろうね。
 遠軽に着くとIさんが既に迎えにきてくれていた。

 Iさんの車でふじ乃に移動してチェクイン。
 そしてまずは靴の補修。
 そして荷物を開いて夕食を摂り、Iさんと四方山話話が尽きないが、宿のオーナーさんに迷惑がかかってはいけないので9時解散。

2月24日
 早く寝たので早く目が覚めるかというとそうでもなく、いつもと同じ6時半に目が覚めた(笑)。
 身支度をして食堂に降りて朝食。
 ここで、手が滑って味噌汁のお椀をひっくり返してしまい大失態。
 朝食後は稲荷さんとしばし歓談して9時半からゴール地点で少し練習。
 去年と同じく気温は低いのに日向の雪温は0℃と意外なコンディション。
 板を変えたり滑走テストしたりで一時間ほどデータ取りして宿へ戻りデータ解析。
 両杖滑走ではカーボンライトコールドが速いがスケーティングではスピードマックス3Dプラスか早い。体感的にはスピードマックス3Dプラスの方が速く感じるがログを見るとたいして変わらない。日向でスケーティングで走る時間が長いだろうからと安易にスピードマックス3Dプラスを選ふことにした。
 ウェアを着替えてチューリップの湯へ行き、一風呂浴びて昼食は食事処ちゅーりっぷで豚生姜焼き定食。

 近所のスーパーでビール買って宿にもどり寛いでいると留萌のWさんと苫前のTさん到着。Wさんは今年は腰を悪くしてしまい今年は出走を見送るらしい。
 夕食後も四人で話は尽きないまま夜はふける。

2月25日
 3時過ぎに目が覚めた。レース当日の3時起きが体にプログラムされているようだ(笑)。再び寝て6時半に再起床。
 いつものように7時に朝食を摂りスタート地点に向かう8時のバスに乗って遠軽へ移動。
 スタート地点に着くと既に岡山のNさんが準備していた。Wさんの車で移動したTさんも既に準備を済ませていた。
 私もそそくさと準備を済ませ、ゴール想定タイムが2時間半から4時間くらいなので、最後尾から5列目くらいに板を置いた。前にTさん、横にIさんの配置。右前に昨年途中まで抜きつ抜かれつしていた牛さんもいる。
 受付と用足を済ませてぶらぶらしていると、見知らぬ女性から声をかけられ、ひょっとしてインスタグラムでフォローし合っているsetsukoさんかなと思ったらビンゴでした。同じく相互フォローで大阪から参加されているMoriさんを紹介していただき、しばし歓談。

 9時半、スタート 。
 GPSウォッチで測位を開始して走り始めた。
 板は良く滑っており両杖滑走でスルスルと快調に走り出したが、Tさんが目の前で転倒。 私は軽く突っ込む程度でなんとか止まれて転倒は逃れたが後方では二次災害が起こったようだ。
 スケーティング禁止ゾーンが終わり、コースが狭くなるあたりで渋滞開始。
 板が良く滑っていたので早めに前に出たいと思い、Iさんを抜いた後、コース左側のクラシカルレーンに入りダブルストックでグイグイ前に出て人が少なくなった頃合いを見計らってスケーティングに戻った。
 自分より少し遅い選手について走り、疲れが抜けたらスピードを上げて抜くというのを繰り返し、良いペースで開盛頭首工に上がった。例年なら60km走ったあとのスケーティング禁止区間で、ムチャクチャきついのだか、今年は疲れの溜まっていない状態での両杖滑走なので、さほど苦労することもなく橋を渡り終えた。

 最初の給食所で一息入れてトイレに行って、板の滑走面をブラッシングしていると、Tさん、IさんそしてNさんが相次いで到着。
 みんなの無事を確認して再出発。
 上湧別関門手前の木陰で少し滑りが悪かったが、特にトラブルもなく上湧別関門に到着。

 ここから先は昨年タイムアウトになって走ることが出来なかった区間なので、2年分楽しもうと、スピードを上げたりスーパースケーティングしたり、いろいろな走りを楽しんだ。板が滑っているからこそできることなんだけどね。とにかく気持ち良く走れた。

 長土場の給食所を出て、遠軽高校野球部員に応援の声をかけて最後の下り坂に入るとWさんがいた。
 普段はこの坂はクローチング姿勢で降るのだか、写真を取ってもらえるよう立ったままWさんの前を通過し、そこからクローチングで一気にスピードアップしてゴール前のトラックに入ろうとしたところ、前の選手がトラックに入るちょっとした登り坂を登りきらずコース上で止まってしまった。少し間隔を空けて滑っていたので何とか左側に回避してトラックに入り、さらに一人抜いてゴール!。

 ゴールしたらすぐにsetsukoさんが写真を撮ってくれた
 TさんもIさんも相次いでゴール!
 Nさんは少し遅れてしまったようで、残念ながら写真に加われず。

 ゴール後の蕎麦とお汁粉を昼食がわりに食べ、その後いったん宿に戻り、チューリップの湯に出直して、風呂上がりに大反省会(笑)
 Tさんにビール奢っていたたきました。ごっつぁんです。
 暗くなるまでちゅーりっぷの湯で過ごし、イルミネーションに飾られた文化センターTOMをチラ見して宿に帰った。

 夕食後は大反省会の続き。誰の何の反省会なんだか(笑)。
 とにかく、年に一度この大会の時しかお会いできないので、色々な話が飛び交う。
 この時の話で、Wさんが最後の下り坂で応援に立っていた所に針金が通された大量のホタテの殻が積んであったとのことで、それがどんなもので何に使われるものなのかを直ぐにイメージできる自分は、やはり広島の水産業界の人間だったんだな?と再確認。
 普段なら大量の積雪に被われていてわからないし、ましてや高速で滑り降りている最中に気づくはずもない。
 来年はもう少し周りを見ながらゴールに降ろう。

2月26日
 大会翌日はだいたい早く目が覚める。
 ピースウィングのイベントで痛めた首と右肩と右股関節が相変わらず痛かった以外に特に筋肉痛もなく、普段どおりの目覚め。
 広島へ送り返す荷物をまとめて、朝食を摂った後に、留萌に車で帰るWさんの車に便乗して遠軽まで送ってもらった。

 バスの時間まで3時間あるので、遠軽教会遠軽神社と瞰望岩を見て、繁華街をぐるりと歩き、梅田スポーツで油を売りミートパビリオンで昼食を摂ってしばらくバスターミナルで過ごしてバスに乗車。
 靴の左足のつま先がまた剥がれ始めていた。やはり冷たい路面を歩くとダメみたい。

 バスの中ではひたすら寝て過ごし、旭川到着。
 札幌行きに乗り換えようと並んでいるとIさんから広島で地震との連絡が入った。
 ネットで調べると確かに地震速報がでており、嘘ではないようだ。
 家に連絡してみると、
「ちょっと揺れたくらい」
とのことで一安心。

 時計台バス停 でバスを降りてホテルにチェックイン。
 またまた靴の補修作業。結局、初日に買ったコニシのG17をほぼ使い切った。来シーズンは新しいスノトレに買い替えよう。

2月27日
 6時前に目が覚めた。
 朝食は7時からと思っていたのだが、6時過ぎにはパンを焼く良い匂いが館内に漂い始めた。6時半からだったようだ。
 のんびりと身仕度して遅めに朝食コーナーへ。
 ホテルをチェックアウトして地下街をぶらぶら。とはいえあまり歩くと靴のソールがまた剥がれてはいけないので地下街のフリースペースで一休み。
 ニッセンスポーツの開店時刻に合わせて時計台からバスに乗って白石に移動した。
 ニッセンでAさんに1時間半ほど与太話に付き合っていただき、地下鉄?高速バスで新千歳空港へ移動。早いのはJRの快速エアポートなんたけど、時間は十分にあるし、デカイキャリアで社内通路を塞いで大声で話す外国人が嫌なのでバスにした。

 Yさんの家が南千歳駅から近いということを教わったので、前日まではYさんの家を突撃サプライズ訪問しようと思っていたのだが、靴のソールが保たない気がして、それは来年往路のお楽しみということにした。

 新千歳空港のお食事処はどこも大行列。スカイデッキのフードコートの方が待ち時間が短そうだったが丁度いいタイミングで梅光軒に空席ができたのでW焼豚醤油ラーメン。旭川で札幌ラーメン食べて千歳で旭川ラーメン食べるバカ(笑)
 スーパーラウンジで携帯バッテリーを充電しながら時間をつぶした。

 保安検査は毎度のことながら大渋滞。
 ゲートで係員に一瞬止められ、接着剤まみれの靴に何か隠していると疑われたのかと思ったが、ただ検査履き替え用のスリッパとトレーを持って来た職員を先に通しただけだった(笑)。まあ、何か隠し持つ奴はこんなに接着剤はみ出た貼り方なんてしないよね。
 飛行機は順調にフライトし、定刻より少し早く広島空港に到着。
 毎度のことながらあっという間の6日だった。

エピローグ
 今回、湧別でインスタグラムでフォローし合っているsetsukoさんとMoriさんに会えると良いな、くらいには思っていたが、実際にお会いできるとは思っていませんでした。
 SNSの繋がりって凄いもんですね。
 また、中湧別の旧都ホテルが現在売りに出されています。
 中湧別で、サロマ湖100kmマラソンやオホーツククロスカントリースキー大会参加者向けに宿泊業を営みたい、または湧別川界隈に釣りに来られる方向けに安い宿を提供したいという方がおられましたら、ぜひともご検討ください。

 
 
20240301:up
 
 
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