[ 7860noAT/7870noAT ]
Copyright 2004-06 まりも
<このプログラムを利用するにはROMライタが必要です>
【目的】
VGAなどAT互換機用のBIOSを実行阻止し、オンボードSCSIの有効/無効をソフト的に切り替えできるようにする、ROMパッチプログラムです。それに加えて、オンボードSCSIの有効/無効をソフト的に切り替えできるようにします。オンボードのSCSIブートを時には使いたいという場合に、ROMをいちいち着脱しないで済む利点があります。
【使い方】
まず対象機種のSCSIブートROMのイメージをファイルに書き出します。リアルモードのMS-DOSで、「PCIXROM」を実行し、オンボードSCSIデバイスを選択してください(Rv,Rsではデバイス番号10がそれです)。PCIXROM.BINというファイルがカレントディレクトリに作成されます。
★ Xt,Stの場合
PCIXROM.BIN を、"SCSI7870.BIN" という名前に変更してください。その後、7870noAT.EXEを実行してください。"SCSI7870.PAT"
というファイルが作成されます。このファイルをROMに焼いて元通りに装着してください。
★ Rv,Rs,RvII,RsIIの場合
PCIXROM.BIN を、"SCSI7860.BIN" という名前に変更してください。その後、7860noAT.EXE
を実行すると "SCSI7860.PAT" というファイルが作成されます。このファイルをROMに焼いて元通りに装着してください。
対応SCSIアダプタ |
対応プログラム名 |
入力ファイル名 |
作成されるファイル名 |
オンボード(Xt,St) |
7870noAT.exe |
SCSI7870.BIN |
SCSI7870.PAT |
オンボード(Rv,Rs) |
7860noAT.exe |
SCSI7860.BIN |
SCSI7860.PAT |
【ROMへ書き込み】
ROMにデータを焼き込むためには、イレーザおよびROMライタが必要です。ここではその使い方までは説明しません。それらを既にお持ちで使いこなしている方を対象としています(そうでない方には有償で書き込み代行しますが、相当の手間賃を頂きます)。
【動作】
PCIスロットに挿したボードの、AT互換機用BIOSの実行はおこなわれなくなります。いっぽうオンボードのSCSIのブート可否ですが、ソフトウェアDIPスイッチの3-4を流用しています。ここはFDDのモータ制御機能のオン/オフに割り当てられていますが、現在では
FDを長時間使用することはほとんどないと思われるので、流用しました。
HELPキー押しで起動すると、システムセットアップメニューの画面になります。ここでソフトウェアDIPスイッチ3を選択します。
フロッピィモータ制御=[しない] のとき、オンボードSCSIからのブートは無効になります。(他のSCSIからのブートが可能になる)。
フロッピィモータ制御=[する] のとき、オンボードSCSIからブートできるようになります(他のSCSIからのブートが無効またはハングアップになる)。本体のデフォルト設定はこちらです。
SCSIブート無効になっているのに気が付かないで悩む恐れがあるので、マシン起動時には画面にメッセージが表示されるようにしてあります。
このROMを使うと、PCIデバイスのAT互換機用BIOS(おもに VGA BIOS)は実行はされなくなります。しかし拡張ROM領域へはROMイメージが出現し、C0000〜D7FFFhのどこかに現れます。C0000〜の64KB中に存在していると、MS-DOSのときにEMS(EMM386)が使えなくなってしまいます。
これを回避するには、拙作「MaskVGA2」をお使い下さい。config.sysの
先頭行に記述して回避します。
【注意】
32KBサイズのVGA BIOSをもつもの(旧いビデオカードに多い)はD0000h〜に出現することがあります。これによりMS-DOSのUMB領域が著しく狭くなってしまいます。これを回避するには、PCIセットアップ
ユーティリティを使用して、D0000〜D7FFFhまで(D4000〜D7FFFでもよい)をCバス予約にしておいてください。そうするとC0000〜CFFFFhのどこかに出現するようになります。なおC0000h〜D7FFFh全部を予約にしないようにしてください。SCSIアダプタのBIOSの出現も取り消されてしまう恐れがあります。
【お約束】
この実行プログラムはフリーソフトウェアとします。著作権は作者にあります。このプログラムの動作結果に対するいかなる責任も負わないものとします。これに同意できない方は絶対に使用しないでください。このプログラムはコピーフリーですが、不特定多数へダウンロード可能な状態に置くこと(公衆送信)は禁止とします。パッチの当たったROMを載せた9821本体の譲渡転売などについては、とくに制限を設けませんが、なるべく元のROMに戻すようにお願いします。