You Are Old,Father William Nonsense Songs: The Songs That Came Out Wrong |
年とったなあ ウィリアム父さん ナンセンスソングス:間違って登場した歌ども |
“You are old,father William,” the young man said, “And your hair has become very white; And yet you incessantly stand on your head-- Do you think,at your age,it is right?” “In my youth,” father William replied to his son, “I feared it might injure the brain; But now that I'm perfectly sure I have none, Why,I do it again and again.” “You are old,” said the youth,”as I mentioned before, And have grown most uncommonly fat; Yet you turned a back-somersault in at the door-- Pray what is the reason of that?” “In my youth,” said the sage,as he shook his grey locks, “I kept all my limbs very supple By the use of this ointment--one shilling the box-- Allow me to sell you a couple?” “You are old,” said the youth,”and your jaws are to weak For anything tougher than suet; Yet you finished the goose,with the bones and the beak-- Pray,how did you manage to do it?” “In my youth,” said his father,”I took to the law, And argued each case with my wife; And the muscular strength,which it gave to my jaw, Has lasted the rest of my life.” “You are old,” said the youth,”one would hardly suppose That your eye was as steady as ever; Yet you balanced an eel on the end of your nose-- What made you so awfully clever?” “I have answered three questions,and that is enough,” Said the father. “Don't give yourself airs! Do you think I can listen all day to such stuff? Be off,or I'll kick you down stairs!” |
「年とったなあ ウィリアム父さん」若い男が言いました 「それに あんたの髪は真っ白になった なのにまだあんた いつも頭ついて逆立してる あんた その齢で それが正しいと思ってんのか?」 「若い頃はな」ウィリアム父さんは息子に答えました、 「怖かったんじゃよ 脳みそを傷つけるんじゃないかと だが今は確信しとるからな そんなもん持っとらんと だからわしは何度も何度もそれをするのさ」 「年とったなあ」若者は言いました「前にも言ったけど それに異常なほどのデブになっちまった なのにあんた 戸口でバック転なんかして いったいどういう訳なんだい?」 「若い頃はな」賢者は言いました 白髪を揺らしながら 「わしは保ったのさ 自分の手足をしなやかにな この軟膏を使うことで――ひと箱たった一シリングじゃ―― お前にもひとつ売ってやろうかの?」 「年とったなあ」若者は言いました「あんたの顎も弱っちまって 脂身より固いもんは無理なはずだろ なのにあんた ガチョウを食い切っちまう 骨やくちばしまで いったいどうしたらそんなことが可能なんだ?」 「若い頃はな」彼の父さんは言いました「法律にはまっておって いろんな判例を議論したもんじゃ 女房とな 筋力が そのおかげで顎について まだ持っているんじゃ わしの残りの人生でも」 「年とったなあ」若者は言いました「誰も予想もしなかったろうさ あんたの目がこれまでみたいにしっかりしてたなんて。 だけどあんたバランス取ってる ウナギを鼻のてっぺんに立てて 何でそんなに器用でいられるんだよ?」 「わしはもう三つの質問に答たぞ もうよかろう」 父親は言いました 「いいかげんにしろよ! お前思っとるのか わしが一日中そんな無駄なことを聞いておれると? 失せろ さむなきゃ階段から蹴落とすぞ!」 |
第3曲目はテナーとバスのデュエット。ウィリアム父さんと息子の会話になっています。もちろん息子がテナー、父親がバスです。飄々とした味が素敵ですが、これも残念ながら音源は見つからず。
キャロルの作品では第5章、出会った青虫に向かってアリスが朗唱する詩です。第2章のワニさんの詩同様、オリジナルはちゃんとした詩なのですが、不思議の国にいるアリスにはこんなナンセンスなパロディしか口にできなくなっていました。
( 2016.08.09 藤井宏行 )