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Reveille    
  The Western Playland
起床のドラム  
     西方の遊び場

詩: ハウスマン (Alfred Edward Housman,1859-1936) イングランド
    A Shropshire Lad 4 Reveille

曲: ガーニー (Ivor Gurney,1890-1937) イギリス   歌詞言語: 英語


Wake: the silver dusk returning
Up the beach of darkness brims,
And the ship of sunrise burning
Strands upon the eastern rims.

Wake: the vaulted shadow shatters,
Trampled to the floor it spanned,
And the tent of night in tatters
Straws the sky-pavilioned land.

Up,lad,up,'tis late for lying:
Hear the drums of morning play;
Hark,the empty highways crying
“Who'll beyond the hills away?”

Towns and countries woo together,
Forelands beacon,belfries call;
Never lad that trod on leather
Lived to feast his heart with all.

Up,lad: thews that lie and cumber
Sunlit pallets never thrive;
Morns abed and daylight slumber
Were not meant for man alive.

Clay lies still,but blood's a rover;
Breath's a ware that will not keep.
Up,lad: when the journey's over
There'll be time enough to sleep.

目覚めよ:銀の暁が
立ちのぼる 暗い岸辺のもとに
そして日の出の船が燃え
乗り上げるのだ 東の縁に

目覚めよ:アーチ型の影は打ち砕かれて
踏みつけられて床の上に広がる
そして夜の天幕は引き裂かれ
ばら撒くのだ 青空のテントの大地を

起きよ 若人よ起きよ 寝ているには遅い
聞け 朝のドラムが鳴っているのを
聞け 誰もいない道が叫ぶのを
「誰が丘を越えて去って行くのだ?」

町や村は互いに呼び交わし会い
岬は輝き 鐘は呼びかける
革靴で歩き回る若者は決して
心を一杯に満たすようには生きられぬのだ

起きよ 若人よ 藁床は寝て鈍らせる
日の当たる筋肉を それは決して栄えることはない
朝にベッドに入り 日中にまどろむ者は
生きている人とは見なされぬ

土は動かぬが 血は駆け巡る
息はじっとしてはいられぬものだ
起きよ 若人よ 旅が終われば
眠る時間は十分にある

ハウスマンの詩集「シュロップシャーの若者」にはたくさんの作曲家が曲をつけています。あまり知られていない人ですがガーニーもそのひとりで、2つの歌曲集を残しています。今回取り上げましたのは2つ目の歌曲集、タイトルの「西方の遊び場」の出典は調べ切りませんでしたが恐らく詩集の中の一節なのでしょう。
この歌曲集、バリトンによって歌われることが多いですが、伴奏にピアノだけでなく弦楽四重奏が取り入れられているので、その響きとの掛け合いが目の覚めるような効果を上げています。第1曲目は詩集の4番目の詩、弦楽がいきなり力強く入って行く中「目覚めよ」と歌う声はまさにその目の覚めるような効果。繊細で美しいガーニーの美質が見事に生かされた傑作です。

( 2016.07.30 藤井宏行 )


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