Abschied Op.11-1 Sechs Gesänge |
別れ 6つの歌 |
Wie schienen die Sternlein so hell,so hell Herab von der Himmelshöh'! Zwei Liebende standen auf der Schwell', Ach,Hand in Hand: “Ade!” Die Blümlein weinten auf Flur und Steg, Sie fühlten der Liebenden Weh' Die standen traurig am Scheideweg, Ach,Herz an Herz: “Ade!” Die Lüfte durchrauschen die Waldesruh', Aus dem Tal und aus der Höh' Da wehn weiße Tücher einander zu: “Ade! Ade Ade!” |
何て明るく、明るく星たちは輝いていたことか 天の高みより見おろして! ふたりの恋人が戸口のところに立っていた ああ、手に手を取って、「さよなら」と 花たちは泣いた 野原や道の上で 彼女たちも恋人たちの悲しみを感じていたから ふたりは悲しそうに分かれ道に立っていた ああ、心と心を通わせて 「さよなら」と そよ風が森の静けさの中を吹き抜けた 谷間から そして山の上から そこへ白い布が吹き寄せられてきた 「さよなら さよなら さよなら!」 |
もともとはボヘミアの民謡詞だったものをカッパーが編纂したものです。ブラームスがこういう詩が好みでよく自分の歌曲の詩に取り上げていまして、この詩も探してみたらブラームスのOp.85-4として取り上げておりました。ブラームスの方は民謡らしい素朴さを醸し出しておりますが、こちらのフランツの曲は民謡にしては少々ロマンティックに過ぎる曲になっているかも知れません。たいへん情感のこもった美しい曲になのではありますが。
白井光子さんのフランツ歌曲集に収録です。
( 2015.12.06 藤井宏行 )