By a fountainside Op.12-6 Seven Elizabethan Lyrics,Op. 12 |
泉のほとりで 7つのエリザベス朝抒情詩 |
Slow,slow,fresh fount,keep time with my salt tears: Yet slower,yet; O faintly,gentle springs: List to the heavy part the music bears, Woe weeps out her division when she sings. Droop herbs and flowers, Fall grief in showers, Our beauties are not ours; Or I could still Like melting snow upon some craggy hill, Drop,drop,drop,drop, Since nature's pride is,now,a withered daffodil. |
ゆっくりと ゆっくりと 爽やかな泉よ 調子を合わせて流れておくれ 私の辛い涙と もっとゆっくり もっと おお静かで穏やかな泉よ 重たいパートを聞いておくれ この音楽が担っている 悲しみが泣きながら告げる その悩みの負担を 歌う時に 萎れるのだ 草も花たちも 悲しみに沈む 通り雨の中 われらの美しさは われらのものではない そうであることもできたのだろうけれど 岩だらけの丘に雪が融けゆくように 滴る 滴る 滴る 滴る 自然の誇りは 今や 萎れた水仙の花なのだから |
これはベン・ジョンソンの戯曲「シンシア(月の女神)の饗宴 Cynthia's Revels」 第1幕第2場からだそうです。戯曲がどういうものか調べておりませんので良くは分かりませんが、静かに湧く泉とあふれる辛い涙とのシンクロですね。悲しみにあふれた歌なのですが後半転調して力強くなるところが印象的です。
( 2014.11.09 藤井宏行 )