Es rauschen die Winde S.294 |
ざわめくのは風 |
Es rauschen die Winde So herbstlich und kalt; Verödet die Fluren, Entblättert der Wald. Ihr blumigen Auen! Du sonniges Grün! So welken die Blüten Des Lebens dahin. Es ziehen die Wolken So finster und grau; Verschwunden die Sterne Am himmlischen Blau! Ach wie die Gestirne Am Himmel entflieh'n, So sinket die Hoffnung Des Lebens dahin! Ihr Tage des Lenzes Mit Rosen geschmückt, Wo ich die Geliebte Ans Herze gedrückt! Kalt über den Hügel Rauscht,Winde,dahin! So sterben die Rosen Der Liebe dahin! |
ざわめくのは風 とても秋らしく冷たい 荒れ果てた野原 葉を落とした森 おまえたち、花の咲いていた野原よ! おまえ、陽を浴びていた緑よ! こうして花たちは枯れ果てるのだ 人生の花も同じように 流れゆくのは雲 とても暗くて灰色だ 消え去ってしまった星たち 空の青さの中で! ああ、星たちが 空から逃げ去るように こうして希望もまた沈んでゆく 人生の希望も同じように! おまえたち、春の日々は バラの花たちに彩られ そこで私は恋人を 胸に抱いていたものだ! 冷たく丘の上を ざわめき、風よ、行くがいい! こうしてバラも死んでゆく 愛のバラも同じように! |
シューベルトの「白鳥の歌」で名前が良く知られた詩人レルシュターブの手になる詩につけられた歌曲です。詩人の原題は「秋 Herbst」で、このタイトルではシューベルトがこの詩に付けた歌曲があります(D 945)。
シューベルトの抒情的なメロディの歌に対してリストの曲は重々しい朗唱風のもの。非常に簡素な伴奏が効果的に雰囲気を盛り上げています。
( 2011.02.25 藤井宏行 )