Ein Winterabend Op.13-4 4 Lieder |
とある冬の夕暮れ 4つの歌曲 |
Wenn der Schnee ans Fenster fällt, lang die Abendglocke läutet. Vielen ist der Tisch bereitet und das Haus ist wohl bestellt. Mancher auf der Wanderschaft kommt ans Tor auf dunklen Pfaden. golden blüht der Baum der Gnaden aus der Erde kühlem Saft. Wanderer tritt still herein; Schmerz versteinerte die Schwelle. Da erglänzt in reiner Helle auf dem Tische Brot und Wein. |
雪が窓に降り積もり 夕べの鐘が長く鳴り渡る 多くの家では食卓のしたくができ 家は全く整然としている 大勢の旅する者たちが 暗い道の門のところへと向かう 金色に花咲くは慈悲の木 大地より冷たい樹液を吸い上げながら さすらい人は静かに足を踏み入れるが 苦しみは敷居を石に変える そこに澄み切った明るさで輝いているのは テーブルの上のパンとワイン |
最後はこのあと作品14で集中的に取り上げることになる詩人トラークルの詩です。楽器構成はクラリネット、バスクラリネット、トランペット、トロンボーン、チェレスタ、ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス。フルート・ピッコロがない分、しっとりと重たい色合いでまさに冬の描写に合っているでしょうか。
( 2011.02.14 藤井宏行 )