Skogen sover Op.28-6 Sju dikter av Ernest Thiel |
森は眠る エルネスト・チールの7つの詩 |
Skogen sofver. Strimman på fästet flämtar matt. Dagen vakar i juninatt. Tystnat har nyss henne muntra skratt, redan hon sover. Till henne sida jag stum mig satt, Kärleken vakar över sin skatt, Kärleken vakar i juninatt. |
森は眠る 砦に差し込む光線がかすかにゆらめく。 6月の夜、昼は夜通し見ている。 たった今彼女の陽気な笑いは静まり、 彼女はもう寝ている。 私は彼女のそばに黙って座った、 愛がその女の宝を守っている。 6月の夜、愛は夜通し見ている。 |
スウェーデンの作曲家アルヴェーンの代表的な歌曲が「森は眠る」である。北欧の夏の、短く穏やかで、ほのかに明るい夜の情景が目に浮かぶ。詩の作者のことはほとんどわからないが、芸術のパトロンで、美術館なども創設したらしい。彼の詩に曲をつけた作品28歌曲集(7曲)はアルヴェーンの代表的歌曲集である。
愛情あふれるメロディーとともに、薄明かりを表現しているピアノ伴奏が秀逸。比較的多くのCDに収録されているが、私はフォン・オッター(DG)の細やかな表現とアンデシュ・アンデルッション(BIS)の甘美な歌が気に入っている。理屈抜きに北欧の抒情を楽しめる曲だと思う。
( 1999.04.06 小林幸也 )