Das Blümchen Wunderhold Op.52-8 Acht Lieder |
奇跡の美しさを持つ花 8つの歌 |
Es blüht ein Blümchen irgendwo In einem stillen Tal. Das schmeichelt Aug' und Herz so froh Wie Abendsonnenstrahl. Das ist viel köstlicher als Gold, Als Perl' und Diamant. Drum wird es “Blümchen Wunderhold” Mit gutem Fug genannt. Wohl sänge sich ein langes Lied Von meines Blümchens Kraft; Wie es am Leib' und am Gemüt So hohe Wunder schafft. Was kein geheimes Elixier Dir sonst gewähren kann, Das leistet traun! mein Blümchen dir. Man säh' es ihm nicht an. Wer Wunderhold im Busen hegt, Wird wie ein Engel schön. Das hab' ich,inniglich bewegt, An Mann und Weib gesehn. An Mann und Weib,alt oder jung, Zieht's,wie ein Talisman, Der schönsten Seelen Huldigung Unwiderstehlich an. Ach! hättest du nur die gekannt, Die einst mein Kleinod war - Der Tod entriß sie meiner Hand Hart hinterm Traualtar - Dann würdest du es ganz verstehn, Was Wunderhold vermag, Und in das Licht der Wahrheit sehn, Wie in den hellen Tag. |
一輪の花がどこかあるところに咲いている とある静かな谷間 目を そして心を楽しませること まるで夕陽の輝きのよう 黄金よりもはるかに値打ちがある 真珠やダイアモンドよりも だからこれを奇跡の美しさを持つ花と 当然のこととして呼んでいる 長い賛歌が歌えるだろう 私の花の持つ力についての 身にも心にも これほどの気高い奇跡をもたらすのだから どんな秘伝の膏薬でも お前にこれほど効くことはない それは本当のことだ!私の花はお前に 人はそういう風には思わないけれど この奇跡を胸に付けた者は 美しい天使となるのだ そのことに私は 深く心動かされる 男でも女でも見れば 男でも女でも、老いも若きも それを求める、お守りのように 最も美しい魂を敬う者は その力を良く知るのだ ああ!お前がそのことを知っていたなら かつて私の宝物だった人のことを 死が彼女を私の手から奪ったのだ 無情にも祭壇の後ろで 知ればお前にも分かるのだろうに 奇跡とは何であるのかを そして真実の光の中で見るのだ 明るい昼間のように |
Wunderholdというのは「とてもかわいらしい」程度の意味のようではありますが、詩はそれ以上にこの花のことを褒め称えているようですのでちょっと大げさに訳してみました。もともと12節ある長大な詩から1〜3節と10節を持ってきているので、特に最後の節はだいぶ中間を省略しているからでしょうか、脈絡が感じられません。
これも初期の作品としてはメロディが魅力的で、Op.52の中では比較的良く取り上げられるようです。
( 2011.02.03 藤井宏行 )