O Sonn',o Meer,o Rose! Op.37-10 Liebesfrühling |
おお太陽よ おお海よ おおバラよ! 愛の春 |
O Sonn',o Meer,o Rose! Wie wenn die Sonne triumphierend sich Hebt über Sterne,die am Himmel stunden, Ein Schimmer nach dem andern leis' erblich, Bis alle sind in einen Glanz geschwunden; So hab' ich,Liebste,dich Gefunden: Du kamst,da war,was je mein Herz empfunden, Geschwunden In dich. O Sonn',o Meer,o Rose! Wie wenn des Meeres Arme auftun sich Den Strömen,die nach ihnen sich gewunden, Hinein sich diese stürzen brünstiglich, Bis sie die Ruh im tiefen Schooß gefunden; So,Liebste,hab' ich dich Empfunden: Sich hat mein Herz mit allen Sehnsuchtswunden Entbunden In dich. O Sonn',o Meer,o Rose! Wie wenn im Frühling tausendfältig sich Ein buntes Grün hat ringend losgewunden, Ein hadernd Volk,bis Rose,königlich Eintretend,es zum Kranz um sich verbunden; So,Liebste,hab' ich dich Umwunden: Der Kranz des Daseyns muss sich blühend runden, Gebunden In dich. |
おお太陽よ おお海よ おおバラよ! 太陽が勝ち誇ったように 天に輝いていた星たちの上に昇ってゆくときに ひとつのきらめきが別のひとつと静かに霞んでゆき ついにはすべてがひとつの輝きの中に消え行ってしまうように こうして私は、恋人よ、お前を 見つけたのだ お前がやってきて、私が今まで心の中に抱いていたことは 消え去ってしまったのだ お前の中に おお太陽よ おお海よ おおバラよ! 海がその腕を広げて抱こうとするときに 身をよじりながらやってくる川の流れを 流れは熱烈に海へと注ぎこみ ついにはそこに安らぎを見出すように こうして、恋人よ、私はお前を 感じたのだ あらゆる憧れの傷口を抱えた私の心は 解放されたのだ お前の中に おお太陽よ おお海よ おおバラよ! 春に幾千もの 鮮やかな緑がひしめきあうときに 争うように人々が、王者たるバラに 向かってゆき、バラを花輪に結びつけるように そんな風に、恋人よ、私はお前を 巻き付けたのだ 私の人生の花輪は今咲き誇りながら 結びつけられたのだ お前の中に |
10曲目も引き続きバラと海と太陽です。文のつくりが複雑で、逐行訳ではかなり無理がありますので翻訳の方はさっぱりわからないものができてしまったようでもありますが、前曲同様恋人をこの3つのものになぞらえているということだけご理解いただければと思います。この曲は堂々たる賛歌になっています。ただメロディの魅力は前の曲ほどではないでしょうか。
引き続いて第11曲はクララの曲です。
どうして他の人たちに尋ねようとするの (クララ・シューマン)
( 2011.01.27 藤井宏行 )