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To bylo ranneju vesnoj   Op.43-4  
  Vesnoj
それは早春のことだった  
     春に

詩: トルストイ,アレクセイ (Count Aleksei Konstantinovich Tolstoy,1817-1875) ロシア
      То было раннею весной (1871)

曲: リムスキー=コルサコフ (Nikolai Andreyevich Rimsky-Korsakov,1844-1908) ロシア   歌詞言語: ロシア語


To bylo ranneju vesnoj,
trava edva vskhodila,
ruch’i tekli,ne paril znoj,
i zelen’ roshch skvozila;

To bylo ranneju vesnoj,
v teni berez to bylo,
kogda s ulybkoj predo mnoj
ty ochi opustila...

To na ljubov’ moju v otvet
ty opustila vezhdy!
O zhizn’! O,les! O,solntsa svet!
O,junost’! O,nadezhdy!

I plakal ja pered toboj,
na lik tvoj gljadja milyj;
to bylo ranneju vesnoj,
v teni berez to bylo!

To bylo v utro nashikh let!
O,schast’e! O slezy!
O,les! O,zhizn’! O,solntsa svet!
O,svezhij dukh berezy!

それは早春のことだった
まだ草の芽も見えない頃だった
せせらぎが流れ、空は澄んでいた
そして木々には緑が

それは早春のことだった
白樺の木陰でのことだった
ぼくに微笑みをくれてから
きみが目を伏せたのは

ぼくの愛に答えるように
きみは目を伏せたのだ
おお人生よ!おお森よ!太陽の光よ!
おお若さよ!希望よ!

ぼくはきみの前で泣いた
きみの可愛い顔を見つめながら
それは早春のことだった
白樺の木陰でのことだった

それはぼくらの人生の夜明けだった
おお喜びよ、涙よ
ああ森よ 人生よ 太陽の光よ
ああ白樺の木々のさわやかな香りよ


この詩にはチャイコフスキーが霊感あふれたとても美しいメロディーを付けていて、そちらの歌曲の方が圧倒的に良く知られていますけれども、早春の清々しい恋の情景描写としては、このリムスキー=コルサコフのものも実に美しく爽やかです。チャイコフスキーのものと違い原詩の第2節をカットしているのですが、結果として「To bylo ranneju vesnoj それは早春のことだった」を2節続けて繰り返すこととなり、このキーワードがしっかりと耳に残り、とても印象深い曲になりました。

( 2010.02.28 藤井宏行 )


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