To bylo ranneju vesnoj Op.43-4 Vesnoj |
それは早春のことだった 春に |
To bylo ranneju vesnoj, trava edva vskhodila, ruch’i tekli,ne paril znoj, i zelen’ roshch skvozila; To bylo ranneju vesnoj, v teni berez to bylo, kogda s ulybkoj predo mnoj ty ochi opustila... To na ljubov’ moju v otvet ty opustila vezhdy! O zhizn’! O,les! O,solntsa svet! O,junost’! O,nadezhdy! I plakal ja pered toboj, na lik tvoj gljadja milyj; to bylo ranneju vesnoj, v teni berez to bylo! To bylo v utro nashikh let! O,schast’e! O slezy! O,les! O,zhizn’! O,solntsa svet! O,svezhij dukh berezy! |
それは早春のことだった まだ草の芽も見えない頃だった せせらぎが流れ、空は澄んでいた そして木々には緑が それは早春のことだった 白樺の木陰でのことだった ぼくに微笑みをくれてから きみが目を伏せたのは ぼくの愛に答えるように きみは目を伏せたのだ おお人生よ!おお森よ!太陽の光よ! おお若さよ!希望よ! ぼくはきみの前で泣いた きみの可愛い顔を見つめながら それは早春のことだった 白樺の木陰でのことだった それはぼくらの人生の夜明けだった おお喜びよ、涙よ ああ森よ 人生よ 太陽の光よ ああ白樺の木々のさわやかな香りよ |
この詩にはチャイコフスキーが霊感あふれたとても美しいメロディーを付けていて、そちらの歌曲の方が圧倒的に良く知られていますけれども、早春の清々しい恋の情景描写としては、このリムスキー=コルサコフのものも実に美しく爽やかです。チャイコフスキーのものと違い原詩の第2節をカットしているのですが、結果として「To bylo ranneju vesnoj それは早春のことだった」を2節続けて繰り返すこととなり、このキーワードがしっかりと耳に残り、とても印象深い曲になりました。
( 2010.02.28 藤井宏行 )