Die Frauen sind oft fromm und still Op.21-5 TrV 160 Schlichte Weisen |
女の人たちは時に敬虔で物静かだ 素朴な歌 |
Die Frauen sind oft fromm und still, wo wir ungebärdig toben, und wenn sich eine Stärken will, dann blickt sie stumm nach oben. Ihr' Kraft und Stärke ist gering, ein Lüftchen kann sie knicken, doch ist's ein eignes,starkes Ding, wenn sie gen Himmel blicken. Oft hab' ich selbst mit Aufgesehn, sah die Mutter so nach oben, ich sah nur graue Wolken gehn und blaue Luft da droben, sie aber,wenn sie niedersah, war voller Kraft und Hoffen, mir ist,die Frauen hie und da sehn noch den Himmel offen. |
女の人たちは時に敬虔で物静かだ ぼくら男性がとかく羽目をはずすようなところでも そして力が必要なときは 彼女たちはだまって上を見上げるのだ 彼女たちの筋力や腕力は弱い そよ風にさえ折れてしまうかもしれない でも彼女たちならではの大きな力が生まれるのだ 空をじっと見上げる時には ぼくもそんな風に上を時々見ていた 母が上を見上げていたときに ぼくが見たのは灰色の雲が漂うのと 青い空の広がりだけだった だけど母は、目をおろしたとき 力と希望に満ち溢れていた ぼくにはそこここの女性たちは いまもなお空を見上げているように思える |
作品21の5曲の中ではもっとも取り上げられる頻度が低く、ほとんど耳にする機会はありません。私も全集魔フィッシャー=ディースカウの録音くらいしか耳にできていないのですが、このほんのりとしたユーモアをたたえたまさに表題通りの「素朴な調べ」はなかなかに良いと思います。
( 2009.10.01 藤井宏行 )