Der Leiermann Op.89-24 D 911 Winterreise |
ライアー弾き 冬の旅 |
Drüben hinterm Dorfe Steht ein Leiermann, Und mit starren Fingern Dreht er,was er kann, Barfuß auf dem Eise Wankt er hin und her, Und sein kleiner Teller Bleibt ihm immer leer. Keiner mag ihn hören, Keiner sieht ihn an, Und die Hunde knurren Um den alten Mann, Und er läßt es gehen Alles,wie es will, Dreht,und seine Leier Steht ihm nimmer still. Wunderlicher Alter, Soll ich mit dir gehn ? Willst zu meinen Liedern Deine Leier drehn ? |
むこうの村はずれ ライアー弾きが立ち かじかんだ指で 懸命に回している 氷の上に裸足で ふらふらとよろめき その小さい皿は ずっと空のままだ 誰も聞こうとしない 誰も見ようとしない 老いた男の周りで 犬たちが唸る 彼は何が起きようと 一切をなるがままに任せ 回す そのライアーは 決して鳴り止むことがない 不思議な御老人 あなたと行くことになるのだろうか 僕の歌に合わせて ライアーを回してくださいますか |
訳詩はとうに完成していたのですが、解説に行き詰まってしまいました。いろいろ考えてはいるのですが、非常に難しく、なかなかまとまりがつかないので、とりあえず訳詩だけを公開することにします。全23篇の苦悩の旅の結末としてこの詩を味わっていただければ幸いです。解説は後日追加します。
( 2008.10.06 甲斐貴也 )