Vergebliches Ständchen Op.84-4 Fünf Romanzen und Lieder |
甲斐なきセレナーデ 5つのロマンスと歌曲 |
Guten Abend,mein Schatz, guten Abend,mein Kind! Ich komm' aus Lieb' zu dir, Ach,mach' mir auf die Tür, mach' mir auf die Tür! Meine Tür ist verschlossen, Ich laß dich nicht ein; Mutter,die rät' mir klug, Wär'st du herein mit Fug, Wär's mit mir vorbei! So kalt ist die Nacht, so eisig der Wind, Daß mir das Herz erfriert, Mein' Lieb' erlöschen wird; Öffne mir,mein Kind! Löschet dein' Lieb'; lass' sie löschen nur! Löschet sie immerzu, Geh' heim zu Bett,zur Ruh'! Gute Nacht,mein Knab'! |
こんばんは ぼくの大切なひと こんばんは ぼくの君よ ぼくはきたのさ 恋のために 君のところへ ああぼくのために開けてよドアを ぼくのために開けてよドアを あたしんちのドアにはカギがかかってんのよ あたしはあんたを入れるわけにはいかないの かあさんがあたしにかしこいアドバイスくれたのよ もしもあんたを当然のように入れたりしたら あたしはもうオシマイなんだって! とっても寒いんだ この夜は とっても冷たいんだ この風は これじゃ心も凍ってしまうよ ぼくの恋する気持ちも消えてしまうんだ ぼくに開けてよ、ぼくの君よ! あんたの愛が消えちゃうんなら 消えちゃったらいいわ それがずっと消えたままなら うちへ帰ってベッドで休んだらいいわ おやすみなさい、あたしの坊や! |
おどけた3拍子のリズムに乗せて、かわいそうな男と冷たい女のユーモラスなやり取りが歌われます。結局この男、入れてもらえずにすごすごと帰ったのでしょう。最後の女からの「おやすみ」の言葉が背中にぐさりと突き刺さります。けっこうアンコールなどに良く取り上げられる楽しい曲ですが、私は個人的に内容があまり楽しくありません。まあ男を中に引き入れたらその時点で「オシマイになること」を覚悟しなければならない女性が慎重になるのは分かりますがそれにしても...
( 2009.05.05 藤井宏行 )