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	Smert’		 	Op.57-5			  6 Romansov  | 									
	死						  6つのロマンス  | 
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Esli rozy tikho osypajutsja, esli zvezdy merknut v nebesakh, ob utesy volny razbivajutsja, gasnet luch zari na oblakakh, eto smert’,smert’,eto smert’, no bez bor’by muchitel’noj; eta smert’,plenjaja krasotoj, obeshchaet otdykh upoitel’nyj, luchshij dar prirody vseblagoj. U nee,nastavnitsy bozhestvennoj, nauchites’,ljudi,umirat’, chtob s ulybkoj krotkoj i torzhestvennoj svoj konets bezropotno vstrechat’.  | 																
    																
																
もしバラが静かに花びらを散らすのならば もし星たちが空で輝きを失うならば あるいは断崖で波が砕け散るなら たそがれの光が雲の中で消えて行くならば それこそが死だ、死なのだ それこそが死だ、争いの痛みのない それこそが死だ、美きものを捉え 我らに安らぎを享受することを約束する死だ この祝福された自然からの最高の贈物だ この死から、この聖なる教師から 学ぶのだ、人々よ 死のことを 穏やかで 厳粛なほほ笑みをもて 諸君の死を悩みなく迎えることを  | 
詩人のメレシコフスキーがこの詩を書いたのはわずか18歳の時だといいます。その意味ではかなり理念的な死の解釈と言えなくもありませんが、ある種の癒しを感じるような気もしなくもありません。チャイコフスキーのつけた音楽も死をテーマにしているにしては穏やかで安らぎに満ちたものなので余計にそう感じさせられるのかも知れません。
( 2009.03.06 藤井宏行 )